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PHILIPS SHE9700レビュー

2009年11月03日 音楽
フィリップスヘッドフォン キャンペーンが先月から始まりました。PHILIPSの原音力体感キャンペーンは、「購入した対象ヘッドフォンの音に御満足頂けなかった方に、全額返金する」というキャンペーンになっています。
フィリップスヘッドフォンのレビューモニター・マラソンに参加できることになりましたので、これから何度かレビュー記事を掲載します。

第1回目は、低価格でコストパフォーマンスに定評のある「PHILIPS イヤフォン SHE9700」。


パッケージのサイドに同梱物の内容が書かれています。



キャリングケース、延長ケーブル、大きさ別の3種類のキャップ付き。低価格イヤフォン(アマゾンで2700円くらい)なので、ケースは無しにして少しでも安くした方が良いのではと思いました。



イヤフォン全体。ケーブルの長さはかなり短め。ケーブルにクネクネとしたクセが付いてしまってすぐには直りません。



イヤフォンに高級感はありません(安いので当たり前かも)。



iPhoneとの組み合わせ。両方ともブラックで組み合わせはバッチリ。



iPhoneで試聴。延長ケーブルをつけないと、胸ポケットからの長さでちょうどいいくらいです。



ニンテンドーDSiで試聴。

PHILIPS イヤフォン SHE9700レビュー

低域
まず聴いてすぐわかるのが、低域。低域の量がかなり多く、聴いてすぐ低音重視なことがわかります。ところが、低音をよく聴いてみると、決して低域の音は締まっていません。完全にぼやけているというほどではありませんが、しっかりと締まった音が出ることもありません。とにかく低域の量だけが多く、あまり感心しません。

中域
続いて中域。低域の量が多いのでもっと中域は引っ込むかと思いましたが、それほど引っ込みすぎてはいません。まぁ、それでも多少引っ込んでいることは確かです。あまり癖もなく、柔らかさもあり、意外と普通に聴けます。低域に締まりが無い分、中域に影響を与えていない感じでしょうか。ただ曲によってはボーカルの音が細くなり、聴きづらさが強調されます。

高域
それから高域。高域は低域と違って多少クリアさを持っています。音によっては耳に刺さる場合があります。シャリつく感じもあります。

遮音性
遮音性はカナル型だけあって、周りの音はかなり聞こえづらくなります。イヤフォンからの音はとてもよく聞こえ、低音量でもしっかりと聴けます。これは一長一短ですね。

タッチノイズ
うーん、タッチノイズはかなり大きめです。マイナスポイントです。全体的なノイズ感も少しあるような感じがするので、ケーブルの質自体があまり良くないのかもしれません。

装着感
自分の耳の穴の大きさだとやや圧迫感があります。イヤフォンが少し大きめなのか、キャップ交換して慣れれば大丈夫なのか、もう少し使ってみないとわかりません。

個人的なまとめ
SHE9700を使ってみて、低域の量感だけが個人的にどうしても気に入りません。もっと締まった迫力のある低音ならまだしも、これだとただ聞きづらいだけです。中域のボーカルのボリュームが足りないからと、全体のボリュームを上げてしまうと、よけい低音が強調されてしまってツラいです。

中域・高域も解像感が足りず、物足りなさがあります。普段自宅で聴いているスピーカーやヘッドフォンから聞こえていた音が、SHE9700だとこもって聞き取れなくなってしまうので、解像感はそれほど高くありません。高域は解像感を上げようとして音がとがり、耳に刺さる場合もあります。低域の量感さえもう少し抑えめであれば全体のバランスが取れて聴きやすくもなりそうなのですが、このバランスでは個人的にイマイチです。もっと低音が締まっていて解像感があるものを希望というと、やはり3000円程度のイヤフォンでは無理があります。

SHE9700は周りが静かでない環境で、低音を利かせながら小さめの音量で聴くのにはとても向いていると思います。逆に静かな環境で音色の美しい繊細な音楽をのんびりと聴くのにはあまり向いていません。

SHE9700は、価格から考えればかなりがんばっているイヤフォンです。ただ、個人的には音楽の方向性があまりマッチしなかったのが残念なところです。逆に、このイヤフォンの低域が気に入った人にとっては、価格以上の価値があるイヤフォンであることに間違いは無いと思います。


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