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PHILIPS SHE9551レビュー

2009年11月19日 音楽
フィリップスヘッドフォンのレビューモニター・マラソンの第二回目です。
前回はPHILIPS SHE9700のレビューをしました。今回は、より低価格なカナル型イヤフォン「SHE9551」(SHE9550の色違い)のレビューになります。

まずは箱から。

フィリップスの担当者によると、パッケージに写っているのはベッカム似のモデルさんだということです。「深みのある低音」、本当に深みのある低音なのか気になります。



パッケージ側面。同梱物の内容について。




中身を取り出すと、イヤフォン、耳のサイズに合わせたラバーキャップ、収納用のケーブルワインダー、ストラップが出てきました。




収納用のケーブル&ストラップにイヤフォンを巻き付けるとこのような状態になりました。ストラップ部分は取り外せるので、カバンなどに取り付けられるようになっています。個人的には、付属品は無しにして、より低価格で勝負した方が良いと思いました。




イヤフォン。L字型に曲がったイヤフォンにはシリコンラバーが取り付けられ、左側にのみ3つの小さな突起が付いて手で確認できるようになっていました。SHE9700と比べて、ケーブルが長く弾力性があり、こちらの方が使いやすく感じました。

PHILIPS イヤフォン SHE9551レビュー

まず装着してみて
「うわぁ、ヌケが悪い…」。イヤフォンを耳に入れてすぐに感じたのが、ヌケの悪さ。特に高音のヌケが悪く、全体に曇ったような音に感じました。前回のSHE9700の音はいわゆるドンシャリ系で、低域の強さと高域に解像感を出していたのに比べて、今回のSHE9551はヌケの悪さを最初に感じました。ただ、最初に感じる音とじっくり聴いてみた音では印象が変わるので、もっと丁寧に聴いてみることにしました。

低域
パッケージに「深みのある低音」と書かれているだけあって、低域はしっかりと出ています。SHE9700と比べてあまり嫌みのない低音で、音も締まっていて好印象です。パッケージに偽りはなく、しっかりした低域でした。

中域
続いて中域。解像感はあまりなく少しこもり気味ですが、SHE9700のように音は引っ込んでいません。SHE9700は部分的にボーカルの音が細く感じる部分もありましたが、SHE9551にはそれがなく、ボーカルもしっかりと聴けます。

高域
それから高域。高域はヌケが悪く解像感もなく、音がこもっています。SHE9700と比べて良いのは、「音が痛くない」こと。SHE9700は解像感を上げるあまり、音がとがって耳に突き刺さるようなことがありましたが、SHE9551はこもっているだけあって大丈夫でした。

遮音性
SHE9700よりも完全に密閉されていて、遮音性はかなり高いように感じました。

タッチノイズ
カナル型の宿命なのかもしれませんが、タッチノイズはそれなりにあります。ケーブルが太く弾力性があるので、ケーブルによるノイズは特に感じませんでした。

装着感
自分の耳にはぴったりのサイズでした。装着感も良く、ぴったり付きます。前回のSHE9700は大きくて圧迫感があったので、これくらいがちょうど良く感じます。

個人的なまとめ
最初は「ヌケの悪さ」が目立ったSHE9551。ところが長い間聴いていると、ヌケの悪さよりも全体のバランスの良さが目立つようになってきました。

前回のSHE9700は中域が少し引っ込んでいて音が弱々しくなってしまうため、ボーカルの音量を上げようとして全体の音量を上げると、強い低域がより強調され、高域部分は耳に刺さり、バランスの悪さばかりが目立ちました。

今回のSHE9551は、ボーカルがしっかりしていて、低域は強めに出ていて、高域はこもっていて控えめなので、耳に高音がささるようなこともなく、低域重視でバランス良く聴くことが出来ます。

解像感はSHE9700には全然かなわないのですが、耳に優しく長時間聴くことが出来るのはSHE9551の方です。個人的にSHE9700は気に入りませんでしたが、SHE9551の方はなかなか良いと思いました。安いなりにうまくまとめたイヤフォンです。

価格も2000円台前半とかなり安く、カナル型イヤフォンを求めていて、低音重視の普通のイヤフォンが欲しい人にはかなりおすすめです。高域の解像感が欲しいのならSHE9700の方が良いと思いますが、個人的にはSHE9551の方が気に入りました。


現在、フィリップスヘッドフォン キャンペーンで45日間全額保証もやっているので、興味がある人は聞き比べてみるのが良いかもしれません。


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