α7で手ぶれ補正の効かないレンズがある理由が判明
2013年12月09日 カメラ・写真

フルサイズEマウントのα7では、NEX時代に発売されたAPS-C用Eマウントレンズを正常に使用できなかったりします。
フルサイズとAPS-Cサイズでは、イメージサークルのサイズが全く違うので、全面で写らないのは当然です。しかし、α7にはAPS-Cサイズにクロップして撮影する機能が搭載されています。α7にAPS-C用Eマウントレンズを装着すれば、自動的にクロップした画像を出力できるわけです。それなのに、α7でAPS-C用Eマウントレンズを装着した場合、そのレンズの機能をフルに活用できなかったりします。発売されてからまだあまり時間も経っていないEマウントのレンズが、早くも互換性の面で問題が出てきています。
上で表現した「正常に使用できない」とは、「手ぶれ補正が動作しない」、「高感度時にノイズが発生する」の2点です。AF動作などは問題ありません。
以前NEX-5Rを購入したとき、いずれフルサイズEマウントが発売されたときのために小型な望遠レンズを用意しておこうと思って、ダブルズームセットの「NEX-5RY
ところが、いざフルサイズのα7/α7Rが発表されると、これらのレンズでは手ぶれ補正が効かないことがわかりました。
以下に、APS-C用Eマウント手ぶれ補正付きレンズ一覧を載せます。α7で手ぶれ補正が動作可能かどうかも○×で記載しました。
分類 | 製品名 | α7手ぶれ補正動作 | |
---|---|---|---|
単焦点レンズ | E 35mm F1.8 OSS | SEL35F18 | ○ |
E 50mm F1.8 OSS | SEL50F18 | ○ | |
ズームレンズ | E 10-18mm F4 OSS | SEL1018 | ○ |
E PZ 16-50mm F3.5 -5.6 OSS | SELP1650 | × 高感度時にノイズが発生 |
|
Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS | SEL1670Z | ○ | |
E 18-55mm F3.5-5.6 OSS | SEL1855 | × | |
E PZ 18-105mm F4 G OSS | SELP18105G | ○ | |
E 18-200mm F3.5-6.3 OSS | SEL18200 | ○ | |
E PZ 18-200mm F3.5-6.3 OSS | SELP18200 | ○ | |
E 18-200mm F3.5-6.3 OSS LE | SEL18200LE | × | |
E 55-210mm F4.5-6.3 OSS | SEL55210 | × |
ソニー純正のAPS-C用ズームレンズ9本中、なんと4本で手ぶれ補正が効きません!
サードパーティ製のレンズで手ぶれ補正が効かないのならわかりますが、これらはすべてソニー純正です。Eマウントレンズなら、すべて互換性があるのは当たり前だと思っていただけに、これは完全にやられました。
しかも、「E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS
一体このソニーの仕様は何なのか、α7発表時からずっと疑問に思っていました。それがここに載っていました。
手振れ補正のきかない理由ですが新たなスレッドでご指摘されている通りシャッタースピードとの関係だそうです。
これまでのNEXは1/4000秒まで、α7は1/8000秒まで。
これにより微ブレが変わってくるため長め、重量の重めのレンズは対応出来ないそうです。
手振れ補正はビオンズとの共同作業で今回のビオンズXは1/8000秒のシャッターに対してのものなので対応出来ないそうです。
ただし比較的軽めの単焦点等は対応出来るので使える。
なぜタムロンの高倍率ズームレンズでは手振れ補正が聞くのかという問いには『わかりません。タムロン様にお問い合わせ下さい』との回答でした。
手振れ補正は基本低速で使うのだからSS最高速は関係ないのではとの問いには低速でも振動が違うので、という回答でした。
という事は今後もこのレンズはα7での手振れ補正は対応出来ないという事ですか?の問いには『はい、今後も対応できないと考えていただいて結構です』との回答でした。
どうやら、シャッタースピードが1/8000秒対応になったために、手ぶれ補正が効かなくなったようです。
書かれていることはわかりましたが、よく意味はわかりません。そんな仕様で通せる理由がわからないです。
レビュアーはこのようにも書かれています。
私はこの情報を知らずにSEL55210を入手しました。「手振れ補正が付いているレンズで手振れ補正が使えないと誰が思うのでしょうか?」。まさにその通りです。
調べて買えばよかったのですが手振れ補正が付いているレンズで手振れ補正が使えないと誰が思うのでしょうか?
というわけで、これからα7のクロップ機能を活用して、ソニー純正のAPS-C用Eマウントレンズを買う場合は、十分に下調べしてから購入するようにしてください。
■ SELP1650(E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS)これら4本のレンズは確実に手ぶれ補正が動作しませんし、今後発売されるレンズも手ぶれ補正が対応しているかどうかはわかりません。
■ SEL1855(E 18-55mm F3.5-5.6 OSS)
■ SEL18200LE(E 18-200mm F3.5-6.3 OSS LE)
■ SEL55210(E 55-210mm F4.5-6.3 OSS)
それと、「SONY マウントアダプター LA-EA4
お気を付け下さい。
追記マウントアダプター編1:マウントアダプタの光漏れの件1-原因編-
追記マウントアダプター編2:マウントアダプタの光漏れの件2-対処編-
追記マウント強度編:ソニーα7Rとα7のマウントがふにゃふにゃな件