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マウントアダプタの光漏れの件2-対処編-

2013年12月19日 カメラ・写真
マウントアダプタ


マウントアダプタの光漏れの件1-原因編-」からの続きです。ニコンGタイプレンズ対応のソニーEマウント用マウントアダプターを買って使ってみたら、ロックレバーのところから光が漏れて画質が劣化してしまったという問題です。このままでは使えないので、以下6つの対処法を考えました。
1.手でふさぎながら撮影する
2.黒いテープを貼る
3.国内メーカーのまともなGタイプマウントアダプターを買う
4.内側を加工して穴をふさぐ
5.バンドなどを巻く
6.諦めて絞りリング付きのニコンのレンズと別のマウントアダプターを使う

1.手でふさぎながら撮影する

ロックレバーのところから光が漏れるのだから、「常に穴をふさぎながら撮影すればいい!」と考えて、晴れの日にテスト撮影してみました。

結果…

「気を抜くと、すぐフレアが出る!」。

AFレンズだったら、常に穴をふさぎ続けることも可能かもしれません。でも、マウントアダプターに付けているレンズは、AFが効かずMFのみの操作になります。フォーカス操作をしながら穴をふさぐというのはなかなか大変で、気を抜くと手が離れてすぐフレアが出ます。しかも縦位置にすると、穴が太陽の方向に向いてしまうので、手でふさぐのも大変でした(右手を上にすれば、穴は反対側に来ますが)。穴をふさぐことばかりを考えていると、撮影に集中できません。

結局、手でふさぎながら撮影するという対処法は現実的ではありませんでした。

2.黒いテープを貼る

「穴が空いているのなら、テープを貼ってふさいでしまえばいい!」と考えてみました。

でも、テープを貼るとべとべとしますよね。しかもレンズを交換する度にテープを貼り替えなくてはいけなくて面倒です。絞り操作もしにくくなります。このマウントアダプタ用に、良いテープが見つかるまでは、実用できなそうです。

3.国内メーカーのまともなGタイプマウントアダプターを買う

「穴が空いているのなら、まともなマウントアダプターを買えばいい!」と考えて、まともな国内メーカーのマウントアダプターもチェックしてみました。

一番欲しいなぁと思うのは、宮本製作所の「RAYQUAL mount adapter」です。ここのマウントアダプターは内面反射処理がしっかりしていて、日本製で質が高いと評判です。ただ、価格が25,200円(割引価格19,950円)と高く、今後も本気でGタイプのマウントアダプターで行くと決心が付かない限りは買えません。

4.内側を加工して穴をふさぐ

「外側からふさぐのが難しいなら、内側からふさいでしまえばいい!」と考えて、マウントアダプターを内側から覗いてみると…



はじっこなので、なかなか加工が難しそうです。接着剤などを流し込んでしまうと、ロックレバーの動きも制限してしまう可能性があります。レバーに触れさせずに、うまくパテなどで穴をふさぐ必要があります。しかも、ふさぐ部分を膨らませてしまったり、明るい色だったりするとよけいな内面反射を生み出してしまう可能性があります。自分には加工技術がないので、諦めました。

簡易的に内側にテープを貼るという方法も考えられます。隅の方なのでテープが貼りにくそうです。内面反射対策にアダプター内部に溝が切ってある構造なので、テープの粘着力も必要となってきそうです。そうなるとマズいのは、テープが剥がれてしまった場合です。剥がれたテープがイメージセンサーに貼り付いて、センサーがベタベタになってしまったら最悪です。内側にテープを貼るのもあまり良くなさそうです。

5.バンドなどを巻く

「穴が空いているのなら、バンドでも巻いて光を遮ればいい!」と考えて、ちょうど良さそうなバンドを探し回ってみました。

結果…

ドン!
マウントアダプタ


ちょうどいいサイズのバンドが見つかったので買ってきました。女性用ヘアバンド、2個で105円でした。全面黒が良かったのですが、中央が白いデザインのものしか売っていませんでした。

これなら、バンドの上から絞りリングも回せますし、レンズの付け替えもバンドを外すだけなので簡単です。バンドを巻いた状態でアダプター内部を覗いてみると、光漏れは確認できませんでした。

実際の効果は…まだ試していません。なんか、いろいろ試したり、対処法を考えているうちに、Gタイプのマウントアダプターを使うことに飽きてきました。欠陥品を苦労して使うというのは、あまり気持ちよくないです。

6.諦めて絞りリング付きのニコンのレンズと別のマウントアダプターを使う

「Gタイプだと絞り値がわかりにくいし、絞りリング付きのニコンのレンズと別のマウントアダプターを使えばいい!」と、結局古いMFタイプのニッコールレンズに戻ってきました。

ドン!
マウントアダプタ


古いニッコールは金属製で、α7のボディにもマッチしていて、小さくて格好良いし、かわいいデザインになりました。質感もこちらの方が優れています。
マウントアダプタ


どちらのレンズも50mm F1.8でスペックは同じです。ソニー純正だと似たようなスペックで「Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA SEL55F18Z」が103,950円もします。

ニコンの標準単焦点である50mmのレンズは、開放ではそれぞれ個性(ボケ味、収差など)がありますが、F2.8以上に絞ると、どれも良く写ります。古いマニュアルタイプの「Ai nikkor 50mm f/1.8s」は、開放ではややコントラストが低く、ボケが少し汚いものの絞るとキレイに写ります。歪曲も少なく、年代を感じさせない良いレンズです。最新のGタイプ「AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G」は、開放では周辺光量落ちが大きいもののボケ味が美しく、雰囲気のある写真が撮れます。絞った場合は欠点もなくきれいに写り、最新だけあって色ノリが良く逆光にも強く、シャープなレンズです。これだけのレンズがアマゾンで2万円でお釣りが来る価格で買えるのが、ニコンの強みだったりします。どちらが良いかと言われれば、断然新しい方ですが、古い方も悪いレンズではありません。ニコンのレンズは平面性に優れたものが多く、絞ると周辺まで良く写ります。安いズームレンズにあるような、絞ってもまともに写らない状況になる心配はありません。

ということで、しばらくは、明るい標準単焦点はこの古いレンズの組み合わせで行くことにします。そのうちまた新しい方のレンズが使いたくなって、Gタイプのマウントアダプターにも挑戦するかもしれません。