SIGMA APO 50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSMレビューその5-AF性能、使い勝手編-
2010年11月03日 カメラ・写真
シグマの超望遠レンズAPO 50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSMレビューの「レビューその1-外観編-」、「レビューその2-画質チェック!-」、「レビューその3-近接撮影編-」、「レビューその4-焦点距離別遠景画質-」に続き、第5回目はAF性能やその他使い勝手のレビューです。
例えば、金網越しの撮影では、手前の網にピントが合ってしまったり、奥にいる動物にピントが合わせにくかったりするものです。
ところが、このレンズでは下の写真のように網の向こうにいる動物に一発でピントが合いました。
望遠端の500mmでありながら、正確に高速にAFでピントが合い、AF性能は非常に満足度が高い結果となりました。
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AF性能
このレンズのAFは、HSM搭載であり、静かでそして高速です。一番驚いたのは、AFの迷いが少なく正確なこと。例えば、金網越しの撮影では、手前の網にピントが合ってしまったり、奥にいる動物にピントが合わせにくかったりするものです。
ところが、このレンズでは下の写真のように網の向こうにいる動物に一発でピントが合いました。
望遠端の500mmでありながら、正確に高速にAFでピントが合い、AF性能は非常に満足度が高い結果となりました。
焦点距離: 500mm , F値: F/6.3 , シャッタースピード: 1/160秒 , ISO感度: ISO 800
ボケ味
続いてボケ味について。基本的にこのレンズは、ボケ味に嫌味がなく、10倍ズームとしては相当きれいな部類と言えます。
望遠端、開放で前ボケと後ボケを含む写真を撮ってみました。条件としては少しいじわるな条件です。
まぁ、まずまずと言ったところでしょうか。
今までのレビューや次回の自由作例を見てもらえればわかりますが、この写真が一番汚いくらいで、他は大体きれいに写っていると思います。
焦点距離: 500mm , F値: F/6.3 , シャッタースピード: 1/160秒 , ISO感度: ISO 280
色乗り、コントラスト
昔のシグマのレンズと言えば、レンズのコーティング性能が悪く、逆光に弱かったり色乗りが悪かったりしたものです。このレンズでは全くそういうことはなく、コントラストが高くきれいな色が出ます。
ハイライトの描写など、最新のデジタル向けコーティングだなぁと感じさせてくれます。
焦点距離: 140mm , F値: F/8 , シャッタースピード: 1/320秒 , ISO感度: ISO 200
手ブレ補正機能
そして手ブレ補正機能。超望遠500mmともなると、手ブレ補正がないと非常に厳しいです。
手ブレで写真自体がぶれてしまうこともありますが、ファインダーのブレで構図が決まらないといった問題もあります。手ブレ補正にはボディ内手ブレ補正とレンズ内手ブレ補正があります。望遠撮影時のファインダーのブレを防ぐには、レンズ内手ブレ補正の方がはるかに優れています。
さて、SIGMA APO 50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSMの手ブレ補正機能ですが、手ブレ補正がONになるとファインダーも見やすく、写真もぶれずにしっかりと撮ることができました。
手ブレ補正なしで500mmだと、シャッタースピードは1/500秒欲しいところですが、手ブレ補正ONの1/160秒では余裕で撮影できました。1/160秒で手ブレした写真は一枚もなく、安定度は高かったです。
焦点距離: 500mm , F値: F/6.3 , シャッタースピード: 1/160秒 , ISO感度: ISO 320
ズームリング
ズームリングの操作性はというと、これはけっこう重かったです。ずれにくくて良い面もある一方、素早いズーム合わせには多少力が必要です。
回転方向もニコン純正とは違い、レンズ自体が重いこともあり、慣れないと少し使いにくい感じです。
ピント合わせは、HSMのおかげでフルタイムMFもできます。
ただ、ズームリングと離れていて操作がしにくいことと、AF性能が高くて微調整する必要がないことから、フルタイムMF機能はほとんど使いませんでした。
マクロ性能が高いので、マクロ撮影時には便利だと思います。
重量
このレンズの描写面での欠点は何一つ見つからず、とにかく素晴らしいの一言でした。高倍率10倍ズームの概念をひっくり返してくれるほど良かったです。描写面以外には欠点もあります。
それは、重量。
このクラスで、この描写力で手ブレ補正ありではむしろ軽いのかもしれませんが、絶対的なレンズ重量で言うとやっぱり少し重いです。
嬉しいのは、三脚座の取り外しが可能なこと。
三脚は使わないので、三脚座を取り外して少しでも軽くできるのは嬉しいところです。
また、広角側が50mmからスタートするため、標準ズームを持っていく必要性が薄く、結果的にバッグの総重量が低くなったりします。このレンズだけをバッグに入れて持ち運ぶのなら、意外と軽くて、良さそうだと思いました。
このレンズはレビュー用にお借りして使っていたわけですが、予想以上に性能が良く、欲しいなぁと思いました。問題は性能や重量よりも、価格、だったりするわけで、こればっかりはお金がないと買えないですね。
さて、次回は最終回として、自由作例の写真を何枚かアップします。
追記:SIGMA APO 50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSMレビューその6-自由作例-