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今週から週刊ファミ通は木曜発売に!

2009年08月20日 読書
ゲーム業界ナンバーワン雑誌「週刊ファミ通」。
ゲーム誌はファミコン通信でウッドボールだね
という、1991年7月12日のキャッチコピーから「ファミコン通信」が週刊化されました(「ウッドボール」→「木、鞠」→「決まり」)。そして、1995年からは正式名称が「週刊ファミ通」となり、現在に至っています。

長い間、週刊ファミ通は金曜発売で親しまれていましたが、今週号からなぜか木曜発売となりました。


なぜ木曜発売になったのか。
エンターブレインの「『週刊ファミ通』 発売日変更のお知らせ(PDF)」によると、
ゲームタイトルの発売日がおもに木曜日であることを踏まえ、発売日を1日早めることで、さらなる速報性と内容の充実を図り、読者の共感を呼ぶ誌面展開を進めてまいります。
だそうです。

ゲームソフトが木曜日に発売されるのなら、ゲーム雑誌が木曜日に発売されるのも、納得…と思ってしまいそうですが、ちょっと言いたいことが。


ゲームタイトルの発売日がおもに木曜日」である理由は歴史が古く、ドラクエ狩りCD-ROMに大きな分岐点があります。

ドラクエ狩り

その昔、ゲームの発売日は適当で、ドラクエ3は1988年2月10日の水曜日に発売されました。平日に学校を欠席してドラクエ3を買いに行ってしまった子供が多く、社会現象となりました。その上、発売日のドラクエ3出荷数が足りず(我が家も事前に予約していたのに、手に入ったのは何週間もあと…。当時はROMカートリッジの生産が遅かった)、窃盗・恐喝などのドラクエ狩りが多発、抱き合わせ販売などの問題、週刊誌「FLASH」にエンディング画面が掲載されエニックスに著作権侵害で訴えられる…などなど様々な事件が発生しました。そして伝説になった日です。
それ以来、ドラクエの発売日は土曜、日曜に変更されました。その他多くのソフトも、週末に遊んでもらえるよう、金曜発売が増えていきました。

CD-ROM

時は流れ、ファミコン、スーパーファミコンからプレイステーションへとプラットフォームが移り、ゲームソフトの形もROMカートリッジからCD-ROMへと変わりました。CD-ROMの良いところは、プレスに時間がかからず、量産が速いこと。よって、ゲームソフトの品切れが起きてからでも、ゲームショップは迅速に追加発注ができます。ゲームソフトがコンビニ(デジキューブ)で販売されるようになると、ゲーム発売日が金曜から木曜へと1日早められるようになりました。理由は簡単で、金曜発売だと発売日に品切れを起こしてしまった場合、再入荷が週明けとなってしまい販売機会を失います。これを金曜から木曜へと一日早めるだけで、日曜日の再入荷・販売が可能となります。販売機会を逃さないことと、ユーザーのためを考えると、木曜発売は自然な流れとも言えます。コンビニで買えるのなら、学生が学校を休んで買いに行くことも少なくなります(それでもドラクエは平日に発売しませんが)。こうして、ほとんどのゲームは木曜発売となっていきました。

で、ゲームソフトの発売日がおもに木曜日になったのはいつかと言うと、今から10年以上も前のことです。

任天堂のゲームはCD-ROMではなかったので、木曜発売に切り替わったのはもう少し後のことですが、メインプラットフォームのゲームソフト発売日が木曜日になったのはもうずいぶん前のことです。
ゲームタイトルの発売日がおもに木曜日であることを踏まえ、発売日を1日早めることで、さらなる速報性と内容の充実を図り、読者の共感を呼ぶ誌面展開を進めてまいります。
つまり、この発表によれば、「週刊ファミ通の発売日は約10年もの間、発売日が1日遅かった」と言ってしまっているような気がしてならないです。

それはさておき、ゲームソフトを購入するとき、近くに週刊ファミ通が置いてあって、そのゲームの特集が組まれていたりしたら、きっと一緒に買いやすいと思います。発売日が1日早くなって、中の人たちは大変かと思いますが、これからも頑張ってください。一時期に比べ、ゲーム雑誌がどんどん少なくなってしまって寂しいです。「ゲーム誌はファミコン通信でウッドボールだね」の精神を忘れずに頑張ってください。

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