テキスト集
本編 †
OP †
Welcome to
MOTHER3 world
ノーウェア島
タツマイリ村
テリの森を超えた先
[ヒナワ]の父 アレックの家
1章-ヒナワの手紙 †
[フリント]へ。
あなたが いったとおり
子どもたちは こちらへ来てから
ずっと つかれしらずで
野山を 走り回っています。
あいかわらず
[クラウス]は げんきすぎて
あぶなっかしいし
[リュカ]は まだ
ちょっと あまえんぼうでしたよ。
でも 二人とも まだまだ
遊びたりないようです。
父も 久しぶりに会えた 孫たちと
別れるのは さみしいみたいだけど
きょうの 夕方までには
帰ることにしました。
久しぶりの 山の空気は
とても きれいで
気持ちいいの。
いつも タツマイリの村で
羊の匂いにまみれている あなたに
この空気を吸わせたかったな。
今度くるときは
羊たちの世話を
ご近所さんにおねがいして
家族みんなで 来ましょうね。
[クラウス]も [リュカ]も
わたしも
あなたのこと いつも
思い出していたんですよ。
夕方 うちにかえったら
さっそく うでによりをかけて
おいしい[すきなたべもの]を
つくるわね。
あなたと 子どもたちの
[ヒナワ]より
1章-ブタじるしノート †
◇[フリント]は ブタじるしノートを
てにとって よんでみた。
◇ヘタなじで こうかいてある。
もう このへんのいきものは
ぜんぜんダメ。
もっと かっこよくしてやらなきゃ。
テーマは
・もっと つよく!
・もっと わるく!
・もっと らんぼうに!
アレとアレをくっつけて
みたこともないアレをつくるんだ。
なづけるならば
みわくのキマイラけいかく。
じみちにコツコツと
かいぞうしてやろう。
1章 †
タツマイリ村の人々は
これまで・・・
悲しみというものを
知らずにいたのかもしれない。
晴れた日にも 曇った日にも
笑顔であいさつを かわしていた。
森のなかの いきものは
みんな仲がよかった。
強いものは 弱いものを助け
足りないものは 分け合いながら
生きてきたのだった。
しかし
いまでは
悲しみのすべてを
知らされているようだった。
あらゆるものごとが
悪いほうへ 悪いほうへ と
変化している・・・。
いつから? どこから?
なにが? なぜ?
変わってしまったのだろうか。
動物たちは 不気味な玩具のように
その姿を変えられてしまい
人間たちに
おそいかかるようになった。
[フリント]たち家族のように
たがいの きずなを
断ち切られてしまったものもいた。
ブタの仮面をかぶった
怪しい集団の正体は?
あの美しかった空を 横切る
気味の悪い飛行物体は 何なのか?
そして 行方の知れぬ
[クラウス]は どこにいるのか・・・。
謎は 沸き上るばかりだった。
物語は まずは 悲劇として
・・・はじまった。
2章 †
森の 動物たちの姿を
玩具のように いじくりまわした
怪しい集団が
いよいよ
人間たちの 町や 暮らしや
こころまでをも
変えようと 画策をはじめた。
怪しい行商人の行動の 背後には
なにか さらに大きな
意思がかくされてありそうだ。
だが
敵の あらゆる角度からの
汚いこうげきに対して
そのまま
手をこまねいている者ばかりでは
なかった。
家族のきずなを
ずたずたにされた[フリント]。
「正義のドロボー」・・・
ウエスと[ダスター]の親子。
突然登場した謎の美少女
・・・[クマトラ]姫。
運命は 正しく力を使う者たちを
互いに 結びつけようとしている。
弱虫だった[リュカ]は・・・はたして
いまは?
3章 †
タツマイリの村は
新しくやってきた行商人の
思惑どおりに
変化しつつある。
かつてあった よきものが
ぽろぽろと こぼれだして
捨てられていくことに
気づいている村人は
ごく少数だった。
にぎわいは ましていくのだけれど
不気味な闇も それにつれて
深くなっていくようだった。
だが その闇の中から
弱々しい少年が
たくましく育とうとしていた。
[リュカ]が いま
悲しみの物語を 明るい色に
塗りかえようとしている。
闇が深ければ 深いほど
夜明けの 太陽は
まぶしいほどに 明るい。
あまえんぼうだった[リュカ]は
いま
若き太陽に なろうとしている。
5章 †
土くれから 造られた動く人形。
自由にカミナリを 落とす塔。
はりめぐらされたハイウエイ。
空飛ぶ 船。
[リュカ]たちが
立ち向かわねばならぬ 敵は
あまりにも 巨大に成長している。
この 邪悪で強力な 敵に対して
果たして 勝ち目はあるのか?
いや。
常識で考えては いけない。
万に一つしか
勝てる可能性がないとしても
そのことは
万に一つは 逆転のチャンスが
ある ということだ。
[リュカ]
[クマトラ]
[ダスター]の 三人は
再び 離れてしまうのだろうか。
それとも あらためて力を合わせて
困難に立ち向かえるのか?
空飛ぶ船から [リュカ]たちを
見下ろしていた
仮面の男の
幼さを残した 横顔は・・・?
物語は これまで以上の
はげしい戦いを 予感させたまま
次の章へと 動き出している。