ZAPAnet総合情報局 > ZAPAブログ2.0 > ニコニコ動画(β)終了に見るWeb2.0マッシュアップ時代への警鐘

ニコニコ動画(β)終了に見るWeb2.0マッシュアップ時代への警鐘

2007年02月25日 プログラミングTIPS
日本で一番成功しているマッシュアップ「ニコニコ動画」で取り上げたニコニコ動画(β)ですが、早々に終了してしまいました。

先日からDDOS攻撃を受け続けていたため、その影響かと思いましたが、実際はそれだけではありませんでした。
YouTubeからのアクセス制限も喰らっていたようです。
ニコニコ動画(β) | ニコニコ動画ベータサービスの終了と新バージョンの開発開始について
ニコニコ動画が始まったときに、
YouTubeやAmebaVisionから制限を受けたらお終いだな
と思っていましたが、
ニコニコ動画 開発者ブログ:AmebaVisionの動画が視聴しづらい件及びサムネイル画像の表示が遅い件
の時に、Amebaでは「AmebaVision←→ニコニコ動画専用回線」を作るとまで書かれていたので、相手側へも了承済みなのかと思っていたら、YouTubeの方は違ったみたいです。
回線負荷に対して、YouTubeへの貢献度合いが少なすぎるのが問題かも知れません。
逆にAmebaVisionの方は、もっと知名度を上げたいので協力したといったところでしょうか。

YouTubeの動画にコメントを付けて表示する行為は、「再編集」に当たるとも言えるため、その辺りのYouTube側の規約にも問題があるかもしれません。

今回の閉鎖撃劇に関連して、GMOインターネットの熊谷正寿さんは以前からWeb2.0マッシュアップ時代への警鐘を鳴らしています。
【クマガイコム】GMOインターネット社長 熊谷正寿のブログです | Web2.0 マッシュアップ時代への警鐘

昔、ある”判断”を父に相談しました。父は「喧嘩をするときに、刀の”刃”と”柄”とどちらを持つ?」と言いました。僕は「”柄”を持つに決まっているじゃない。」と回答しました。父は一言「お前が、今やろうとしていることは、刃を持つに等しいことだ。」といいました。
それ以来、「喧嘩をするときは、柄を持て。」というのが僕の座右の銘の一つになっています。
ところで、このマッシュアップの大流行ですが、元のデータベースが「柄」で、サービスを開発している方々は、「刃」を持たされているに等しいと感じています。

「刃」を持っている以上、常に危険性が付きものだと言えるわけです。

ニコニコ動画専用のブラウザを開発して、各自のコンピュータから
・YouTubeの動画
・ニコニコ動画のコメント
をダウンロードする仕組みに切り替えれば、YouTube側から拒否されることもなくなると考えられますが、こうすると誰にも利益が行かなくなってしまうのでそれも問題ですね。

今後ニコニコ動画は、一週間後の新バージョンリリースに向けて開発していくそうです。
YouTubeの問題が解決しないのであれば、他の動画サービスにとってはチャンスかもしれません。



関連リンク: