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シグマDP2xレビュー-マクロ撮影編-

2011年05月30日 カメラ・写真


シグマDP2xには41mm相当の標準レンズが付いています。28mm相当の広角レンズが付いているシグマDP1xよりも、DP2xの方がマクロ撮影がしやすいはずです。そこで今回は、シグマDP2xのマクロ撮影編レビューです。

去年シグマDP1sでもチャレンジしてみたことが…


シグマDPシリーズでのマクロ撮影というのは、実はずっと昔から興味があって、シグマDP1sを買った時にもチャレンジしたことがあります(上の写真を撮ったのは去年の9月)。

DPシリーズで本格的なマクロ撮影をするには


DPシリーズで本格的なマクロ撮影をするには、「シグマ Close-up Lens AML-1」などのクローズアップフィルターを取り付ける必要があります(46mm径なら社外品フィルターでも取り付けられます)。フィルターを取り付けるには、DP1シリーズなら「フードアダプタ HA-11」を買う必要があります(上の写真)。DP2シリーズなら「フードアダプター HA-21」です。HA-11には、フード(左)と46mmフィルターを装着できるアダプタ(右)がセットになっています。アダプタ側には、クローズアップフィルターを取り付けることができます。取り付けると、DPシリーズの仕様以上に、被写体に近づいてマクロ撮影ができるようになるというわけです。


DP1シリーズではマクロ撮影が難しく

去年DPシリーズでマクロ撮影をしてみたいという気持ちとは裏腹に、SIGMAのサポートにメールを送ってもなかなか返事が来なかったりしているうちに、だんだん気持ちが醒めてしまいました。しかも、試しにDP1sにクローズアップフィルターを取り付けて撮影してみたら、すごく難しいことに気が付きました。広角レンズなので、近づくと影ができてしまうし、液晶は見づらいし、ピント合わせも難しくて…。パースが付きすぎてしまい物撮りにも使いづらく…。マクロ撮影が終わったら、毎回アダプタごと取り外さないと遠景が撮影できないというおまけ付きでした。一度だけ試して、アダプタもフィルターもお蔵入りしていました。

DP2xで再度マクロ撮影に挑戦


そして今回、DP2xを購入しました。今度こそマクロ撮影に挑戦です。試しにDP1用の「HA-11」をDP2xに取り付けてみたら、問題なく取り付けられました(上の写真)。フードの効果まで完璧にするのなら、DP2用の「HA-21」を取り付ける必要があります。とりあえずマクロ撮影したいだけなら、DP1用でもOKみたいです。

マクロ撮影時の力強い味方となる外付けスピードライト


それから、マクロ撮影時の力強い味方となる外付けスピードライト。DPシリーズ用には、シグマ公式のアクセサリとして「シグマ エレクトロニックフラッシュ EF-140 DG SA-STTL」が発売されています。このフラッシュはガイドナンバー14と少し非力です。そこで登場するのが、ニコンの外付けスピードライト「SB-600」です。ガイドナンバー42と強力で、首振り機能も付いているのでバウンス撮影し放題です。SB-600を取り付けると、スピードライトの方がDP2x本体よりも重いというバランスの悪さになります(ニコンのシステムから流用しているため仕方ない…)。その上、シグマ公式のアクセサリではないため、自動調光できません。すべてマニュアルでの撮影になります。スピードライト側の発光量をマニュアルで設定し、DP2x側の絞り値とシャッタースピードもマニュアルで設定します。こうしておけば、DP2xのシャッターを切ったときに、設定通りにフラッシュが発光します。マニュアルでの撮影ならニコンのスピードライトでも何の問題もありません(動作の保証はありません)。


DP2xでマクロ撮影のテスト


試しに、DP2xボディにDP1用の「シグマ フードアダプタ HA-11」と社外品のクローズアップフィルター「マルミ 接写用 マクロフィルター 46ミリ MCクローズアップ+3」とニコンの外付けスピードライト「SB-600」を装着して撮影してみました(DP2専用のアクセサリが何もない…)。上の写真がDP2xで実際に撮影してみた結果です。DP2xでDP1x本体を撮影してみました。スピードライトの光をバウンスさせて、モノクロームで現像した写真です。予想通り、DP1xと違って、DP2xの画角だとマクロ撮影もしやすいです。

クローズアップフィルターを付けていてもAFが動作


DP2xにクローズアップフィルターを取り付けると、DP2xの最短撮影距離である28cmよりももっと近づいてもピントが合うようになります。接写にそれほど強いというわけではないDP2xでも、最大撮影倍率はかなり高くなります(その代わり、無限遠にピントが合わなくなります)。しかも、クローズアップフィルターを付けていても、AFがきちんと動作します。ただ、マクロ域ではピントがシビアなため、マニュアルでピントを合わせた方が良いです。その際、拡大ライブビュー表示させると簡単にピントの山が掴めて便利です。拡大ライブビュー表示させるには、ボディ背面のOKボタンを押します。

DP2xでバウンス撮影


ニコンのスピードライトを取り付けているため、バウンス撮影も可能です。光の方向が調整しやすくなります。

マクロ撮影時におけるピント合わせのコツ


マクロ撮影はピントがシビアです。ピント合わせを正確に行うためには、拡大ライブビュー表示とMF撮影を駆使します。MFで最短撮影距離に設定しておいて、カメラボディの方を前後させれば、狙った位置にピントを合わせやすくなります。写真は「コッペリオンを読んで原発事故について勉強してみよう!」の続きで、第3巻のワンシーンです。F4まで絞り込んでいますが、かなりボケます。カメラは非常にコンパクトですが、写りは一眼レフ並みと言っても間違いありません。


昨日は天気が悪く外でのテスト撮影はできませんでした。今回は室内で無理やりマクロ撮影のテストをしてみたレビューでした。今度は外に行って花なども撮影してみたいと思います。