ZAPAnet総合情報局 > ZAPAブログ2.0 > Windows Vistaってどうなの?

Windows Vistaってどうなの?

2008年12月26日 パソコン(PC)
Windows Vistaを愛用しているせいか、「Vistaってどうなの?」と、少しにやけながら質問されることがあったりするので、個人的な使用感を。

Vistaいいよー

と言うと、あぁネタでVistaいいとか言っちゃってるんだろうなとか、Vistaなんか買っちゃって引き返せないからそんなこと言っちゃってるんだろうなとか、思われたりします。

その反応は、崖の上のポニョ公開後に「ポニョどうだった?」と聞かれて、

ポニョおもしろかったよー

と言ったときの反応によく似ています。確かにポニョはストーリーが唐突だったり、わかりにくい部分もあったりしますが、それら全てを含めても、十分おもしろい映画です。見て損したと思うような映画ではありません。「私はナウシカが好き」「俺はラピュタが一番」と言っているような人が、過去の宮崎駿作品全ての中から、好みに合う一番好きな作品と最新作ポニョを比較して、「ポニョはつまらなかった」と言うのとは少し違います。

客観的に見て、ポニョはおもしろい。私は客観的に見ることができるんです。あなたとは違うんです。

そういう個人的な感情を排除して、客観的に見た上でのVistaの使用感を。と言っても、誰かのように完璧に自分のことを客観的に見ることはできないので、主観もけっこう入ります。

Vistaを快適使用するための最低環境

Windows Vistaは、快適に動作させようとした場合に、ある程度のスペックを要求してきます。Vista快適使用の最低環境は、大体次のようなスペックです。

CPU Core 2 DUO以上
MEMORY 2GB以上
GPU 低スペックでも良いのでビデオカードを付けるか、高性能なGPUを内蔵するもの
HDD 60GB以上
DISPLAY SXGA以上

Vista登場当時とは違って、上記パーツはかなり安くなってきています。安いものなら、メモリは4GBで3980円、ビデオカードはVistaが十分快適に動くもので3980円。HDDは500GBで5000円、DISPLAYは1920*1200の24インチで3万円くらいです。

上の条件を満たしているPCなら、Vistaは快適に動きます。もし、上の条件を満たしていないなら、Windows XPを選んでください。

上の条件を満たさないでVistaを使おうとすると、快適とはほど遠い動作になってしまうので、Vistaを選んではいけません。

ビジネス用途で使うPCとしては、最近のものはCPUは高速で、メモリも2GB積んであるものが増えてきていますが、GPUだけはマザーボード内蔵のしょぼい性能のものがほとんどです。もう、この時点でビジネス向けにVistaは向かないことがわかります。せっかくセキュリティを強化したWindowsなのに、描画処理の重さで足を引っ張っています。マイクロソフトに文句を言う人が多いのも当然です。CPUやメモリには気を遣っても、ビデオカードのことまでは考えていない人がほとんどです。ビジネス用途にビデオカード性能まで要求するのは酷な話です。

最近はネットブックが流行っています。現在のネットブックの性能で、上の条件を満たしているのはHDD容量くらいです。他は全然ダメです。ネットブックなら絶対にXPです。性能が高くないマシンにVistaを入れてはいけません。

じゃあ、Vistaなんていらないんじゃないの?

と聞かれたとして、もし上記条件を満たしているPCのOSとして、

Vista、XP、それとも私?

と聞かれたら、自分ならVistaを選びます。その理由は以下の8つのポイントがあるからです。以下に書いてあることは、「最低環境を満たしたPC」でVistaを使うことが前提ですので、勘違いしないようにしてください。

1.サイドバーガジェットが便利!

Vistaが好きになる要因のひとつは、サイドバーガジェットです。
カレンダー、CPU・メモリ使用状況、時計、iTunesコントロール、付箋などをサイドバーに設置しておくと非常に便利です。

再生している音楽をいつでも確認、コントロールできたり、時刻や日付の確認も容易にできたりします。付箋をメモ帳やToDoリストとして使うのも効率性を上げてくれます。

自分でガジェットプログラミングをして、好きなガジェットを作成することもできます。

欠点は、サイドに表示するので、「ワイド液晶じゃないと使いづらい!」ことです。現在は、1920*1200の液晶ディスプレイを使っているので、特に邪魔にもならずに便利です。もし、1024*768のXGA程度の液晶ディスプレイを使っているとしたら、あまりつかいこなせない機能とも言えるかもしれません。

2.Aero最高!

半透明に透けることだけがもてはやされてしまったAero。でも、Aeroの良いところは半透明にできることではなく、「デスクトップの描画処理をビデオカードで行えること!」。Windows XPまでは、CPUで描画処理をしていました。そのため、描画にパワーを使ってしまい、きびきびと動きませんでした。その点、VistaではCPUを使わずGPUを使って画面を描画するため、CPUに負担をかけることなく、きびきびと動作します。

と言っても、GPUに要求される描画性能が現在のマザーボードに内蔵されている性能よりも若干高いため、ビデオカードを別付けする必要があります(現在のインテル製チップセットでの描画性能の話です)。

どのビデオカードなら快適に動くかというと、現在新品で普通に売られているビデオカードなら大抵のもので大丈夫です。5000円以下の安いビデオカードでも十分です。

Aeroがどれくらい速いかというと、十分Aeroが動作するマシンで、Aeroを切ってCPUに描画処理を任せてみればわかります。かなりもっさりすると思います。

「Aeroは重い!」と思っている人も多いようですが、その逆で、実は「Aeroは速くて快適な描画処理」です。

3.カラーマネジメント機能が進化した!

Windows XPまでのWindowsは、カラーマネージメント機能がダメダメでした。グラフィックやデザイン関係の仕事をしている人の多くは、Macを選んでいたと思います。Vistaになってからは、ようやくカラーマネージメント機能が進化しました。まだMacには負けていますが、それでも一応プロの仕事ができるくらいの性能には進化したと思います。Windows VistaとFirefox3を組み合わせれば、Webブラウザ上に正しいICCプロファイルで画像を表示することも可能になりました。

詳しくは、下記ページをご覧ください。

4.文字やアイコンがきれい!

メイリオが最初からインストールされていることもそうですが、その他にもVistaになって文字やアイコンがきれいになる対処が施されています。

アイコン自体のサイズも豊富です。DPIスケールによってフォントのサイズを変更した際に、アイコンやボタン等も合わせて大きくなります。XPの場合は、「DPIを変更したら、アイコンだけやたら小さくなってしまった」ということもありましたが、Vistaではそういうことはありません。

目の悪い人にも優しい仕様になっています。

5.Windows Updateがやりやすい!

Windows XPまでは、マイクロソフトのサイトにアクセスして、何かをいろいろ調べてアップデートまでに時間がかかっていました。

Vistaでは、コントロールパネルから快適にWindows Updateできます。

6.SuperFetchでアプリケーション起動が高速!

Vistaには、SuperFetchという新機能が搭載されています。
SuperFetchは、ユーザーの今までのパソコンの使用パターンに基づき、頻繁に使用するファイルやアプリケーションをあらかじめメモリに読み込んでおくようにするものである。具体的には、ユーザーのアプリケーション利用頻度を常に監視することで、RAMに収録された特定のアプリケーションプログラムの頻度を測定し、頻度の高いプログラムを常にメモリに呼び出すようにしている。

従来は、読み込まれたデータはキャッシュメモリに一時保存されるが、読み込まれた時間がいちばん古いデータをメモリから外す仕組みとなっていた。SuperFetchでは、そのときの使用状態だけでなく使用履歴全体から、自分のアプリケーションの移動や切り替えをより高速化させることが可能になる。

SuperFetchとは 「Windows SuperFetch」 スーパーフェッチ: - IT用語辞典バイナリ
あらかじめメモリに読み込んでおいてくれるおかげで、「Vistaのアプリケーション起動は高速」です。Vista登場当時は、まだメモリが高かったせいで、SuperFetchはメモリ食いなだけで、評判も悪い機能でした。現在はメモリ4GBが4000円程度で買える時代ですから、メモリを有効活用して起動が高速になるのは嬉しい機能です。

メモリ2GB未満のマシンでは、このSuperFetchの悪影響で全体の動作が遅くなってしまいますので、SuperFetchは切っておいた方が速くなります。

7.OSインストール後にパーティション分割ができる!

Vistaをインストールした際、OS用のパーティションは20GB用意していました。これくらいで十分かと思っていたら、あっという間に容量を食い尽くしてしまいました…。「パーティションを増やすために、もう一度再インストールか…」とも思いましたが、Vistaには標準でHDDパーティションの分割と結合をする機能が付いています。これを使って、Windowsをインストールしたドライブ(Cドライブ)を50GBに増やすことができました。320GBのHDDを、最初20GBと300GBに分けていた状態から、50GBと270GBに分け直すことができたわけです。これはなかなか便利な機能です。

8.その他

以上7つのポイント以外にも、ハイブリッドスリープ、DirectX10、検索機能、Windows Search、Windows エクスペリエンスインデックス、Windows Defender、Windows フリップ3Dなどの機能もあります。

安定性は特に問題はありませんし、セキュリティ面も考慮された設計になっています。

新しいソフトも、現在はほとんどVista対応になっています。

Vistaのダメなところ

Vistaの良いところを中心に取り上げてきましたが、XPと比べてダメになっているところもいくつかあります。

×UACウザい!(企業用途にはよくても、個人用ではうざいだけ)
×HDD食い過ぎ!(日々増え続けるC:\Windows\winsxsフォルダだけで10GB近くも使ってしまう)
×早く64bit対応進めて!(せっかく64bit版Vistaもあるのに、移行サポートが遅れている。4GB以上のメモリを活用するためにも、そろそろ32bitOSからの脱却を)
×古い製品はVistaに対応していない!(新しい製品はほとんどVista対応だが…)
×スペック要求しすぎ!(ちょっと登場が早すぎた)

×Vistaを使っていると言うと、周りに笑われる!(Vistaのイメージ悪すぎ)


次期WindowsのWindows7では、これらVistaの不満点を解消したものになるそうです。UACのうざさやHDD食い過ぎ現象は緩和され、使いやすくなるようです。それくらいの変更なら、アップデートで何とかしてもらいたいですけどね…。


追記:WinSxSについて、nitoyonさんに教えていただきました→マイクロソフトのEngineering Windows 7 ブログ : ディスク領域

まとめ

かなりの条件付きではありますが、

条件を満たしたマシンであればVistaも快適に動く

ということを覚えておいてください。


でも、Vistaが快適に動くマシンなら、XPも快適に動作します。

XPかVistaか、どちらを選ぶかは個人の好みですが、自分ならVistaを選びます。あるいはMac。

関連リンク

違う、我々が欲しいのは電源をONにした瞬間起動するマシンだ。
インストール直後のビスタが遅い理由を考えてみる
メモリ4GB時代
ATOKなら3倍速く打てる!
液晶ディスプレイのドットピッチを計算してみよう!
Windows XPからVistaに乗り換えるべき10の理由