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GeForce6800の改造(16パイプ化、オーバークロック)

2006年02月26日 パソコン(PC)
ASUSTeK V9999/TD/256MB(ビデオカード)を購入したので、続いてビデオカードの改造にとりかかります。

GeForce6800の楽しいところは、
・ピクセルパイプ
・バーテックスパイプ
・コアクロック
・メモリクロック
をいじれるところにあります。

今回買ったビデオカードの初期スペックは、
・ピクセルパイプ12
・バーテックスパイプ5
・コアクロック325
・メモリクロック700
です。

これを順番にいじっていこうと思います。

1.rivatunerのインストール

ピクセルパイプとバーテックスパイプ数を変更するには、https://www.guru3d.com/からRivaTunerをダウンロードして、インストールします。(RivaTunerで16パイプ化したGeForce 6800カードのデモ実施ページなども参考になります)
RivaTunerが起動すればインストールは完了です。
初期状態では、256-bit NV40 (A1 ,12px ,5vp) with 256MB DDR3と表示されていました。

2.ピクセルパイプ、バーテックスパイプ数の変更

続いてRivaTunerを起動して、ピクセルパイプとバーテックスパイプを改造します。
RivaTunerの「Low level system settings」から「NVStrap driver」のCustomizeを選択します。
bit03とbit09がチェックされていなかったのでこれをチェックして、16px ,6vpとしました。
そして、PCを再起動。

(↑このスクリーンショットはわけあって、16px ,5vpです)
再起動後、256-bit NV40 (A1 ,16px ,6vp) with 256MB DDR3と表示されたので、ピクセルパイプとバーテックスパイプの改造は完了です。

3.エラーの確認

上記方法で、ピクセルパイプとバーテックスパイプの改造はできるわけですが、これだけで完璧なら、上位ビデオカードが売れなくなってしまいます。(改造によって性能が上がるため)
この改造で何も問題がないかどうか確認する必要があります。
一番簡単なエラー確認方法は、試しに3Dゲームを動かしてみることです。
3Dゲームが無いのなら、3Dベンチマークソフトを実行してみるのが簡単です。
今回、エラー確認用に使ったのは3Dベンチマークソフトとして有名な3DMarkの3DMark03です。(エラーがなかったら、ATIToolもテストして最終確認してみるのが良いみたいです)

4.3DMark03

まず最初に、改造する前に3DMark03でベンチマークしておきました。
結果は…
CPU:Pentium4 2.4BGHz(NorthWood)
VGA:ASUSTeK V9999/TD/256MB(12px,5vp 325/700MHz)
VGAドライバ:81.98
3Dmark03:8217
でした。
Radeon9000の時は1080だったので、約8倍のスコアになっています。

続いて、RivaTuner改造後のベンチマーク結果は…
CPU:Pentium4 2.4BGHz(NorthWood)
VGA:ASUSTeK V9999/TD/256MB(16px,6vp 325/700MHz)
VGAドライバ:81.98
3Dmark03:8849
と、スコアだけ見れば8%近く性能が上がったわけですが…


 表示が乱れて使い物になりませんでした!


というわけで、RivaTunerを使ってのピクセルパイプとバーテックスパイプの改造は失敗に終わりました。

次にピクセルパイプ数だけを12に減らし、バーテックスパイプ数を6でテストしてみましたが、表示の乱れは直りませんでした。
最後に、ピクセルパイプ数は16に減らし、バーテックスパイプ数を5に戻してみると…

 正常に表示されました!

この結果、このビデオカードはバーテックスパイプ数は増やせないもののピクセルパイプ数の方は改造で増やしても大丈夫みたいです。

5.ビデオカードのコアクロックとメモリクロックのオーバークロック

バーテックスパイプ数を増やすことに成功したので、次はビデオカードのコアクロックとメモリクロックのオーバークロックです。
今回購入したASUSTeK V9999/TD/256MBはメモリにDDR3を256MB積んでいる高性能なビデオカードです。
したがって、オーバークロックにはかなりの期待が持てます。
画面のプロパティ>詳細設定>GeForce6800を開き、
「Detect Optimal Frequencies」ボタンをクリックし、自動的にオーバークロックさせます。
出てきた値は、
・コアクロック325 → 447
・メモリクロック700 → 944
でした。
クロック的には、約3割の性能UPが見込めそうです。
この状態で3DMark03を再び実行してみました。
結果は…
CPU:Pentium4 2.4BGHz(NorthWood)
VGA:ASUSTeK V9999/TD/256MB(16px,5vp 447/944MHz)
VGAドライバ:81.98
3Dmark03:11031
となり、初期状態の8217から40%近く性能が上がり、スコアが3000近くも上昇しました!

続いて、この状態で他のベンチマークソフトも走らせてみました。

6.3DMark05

3DMark03の2年後に発表された3DMark05でのテスト結果です。
03に比べると、かなり重い処理が多く、FPSが1になってしまう場面も多いベンチマークソフトです。
ビデオカード:radeon9000/GeForce6800定格/GeForce6800改造(16px,5vp 447/944MHz)
テスト結果:起動さえできず/3546/4347

7.ゆめりあベンチマーク

純粋なビデオカードのテスト能力に定評があるというゆめりあベンチマークもテストしてみました。
「ゆめりあ」というゲームをよく知らないままベンチマークしてみたら、スクール水着の少女が登場してきたりして、ちょっと恥ずかしいベンチマークソフトでした。
テスト:それなり/綺麗/最高(1024*768)
テスト結果:35484/29643/18947

8.FFbench2

ベンチマークソフトといえば、ファイナルファンジーのベンチマークも有名だなと思い出し、検索してダウンロードしてやってみました。
FFbenchはGPU以外にCPUパワーが必要なことで有名です。
Low-4400
High-4375

8.FFbench3

適当にダウンロードしたFFbenchが実は古いバージョンだということに気付き、最新版のFFbench3をダウンロード。
Highでは2940しかスコアが出ず、このPCだとHighクォリティでは厳しいようです。
CPUがかなり足を引っ張っています。
Low-4754
High-2940

9.GPU温度、騒音

以上の通り、いろいろとベンチマークソフトを走らせてみましたが、エラーは見当たりませんでした。
正常に動いているのかどうか、このビデオカードの温度(クロック430/900)も測っておきます。

58度…↑
う〜ん、アイドル時にこんなに温度が高くて良いものなのでしょうか?
ちょっと気になるところです。(追記→ASUSTeK V9999/TD/256MBを安定動作させるで低温化に成功しました)

騒音に関しては、今までがファンレスのビデオカードだったので、当然ビデオカードのファンの音がうるさいです。
今までは、静音CPUファン、静音ケースファン、静音電源、ファンレスビデオカード、ファンレスマザーボードで揃えていたのに、今回のビデオカード変更で結局うるさくなってしまいました。

「ASUS SmartDoctor」というビデオカードのファンの回転数を設定できるツールも付いていますが、普段から50度を超えているので、ファンの回転数を下げてしまうのは危ないかも知れません。

9.ビデオカード改造結果

RivaTunerでのピクセルパイプ数増加とオーバークロックによって、以下のようになりました。
・ピクセルパイプ数12 → 16
・バーテックスパイプ数5 → 5(変わらず)
・コアクロック325 → 430
・メモリクロック700 → 900
ベンチマークソフトでの結果も30%〜40%上昇と、それなりの性能UPに成功しました。(もっと限界までオーバークロックすればスコアも伸びると思いますが…)

次は、最終目的であるエイジオブエンパイア3での実際のプレイについてに続きます。

続き
エイジオブエンパイア3を「改造したGeForce6800」でプレイ
ASUSTeK V9999/TD/256MBを安定動作させる