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高木浩光さんのNyzillaキャラクターがあの女の子になった理由

2010年10月26日 雑記
昨日の「クロネコヤマトの情報流出の件と読売新聞記事」の当事者ブログコメント欄において、直接ヤマト運輸に報告しなかったことが叩かれたりしています。
この問題を発見したMobaさんの取った行動は、
クロネコヤマトの個人情報が丸見えになることを発見

どこに連絡したらよいかわからない

そうだ、セキュリティ研究者に相談してみよう!
だったわけで、どうしてコメント欄で叩かれているのかがわかりません。サービス提供元に直接連絡しても、場合によってはうまく取り扱ってもらえないこともあったりします。とりあえずセキュリティ研究者に相談して、どういう行動を取るのか考えてみるのは悪くない行動だと思います。


さて、今回の件ではセキュリティ研究者の高木浩光先生に相談したとのことです。高木浩光先生と言えば、ファイル共有ソフトWinnyの問題にも取り組んでいて、Winnyサイトブラウザ "Nyzilla"を開発したことでも知られています。

このNyzillaのダウンロードページにアクセスすると…



「セキュリティ研究者」というイメージとは少し離れた感じの、ツンデレっぽい女の子が表示されます。Nyzillaが公開された去年の12月24日には、このキャラクターにビックリした人もたくさんいました(自分もビックリしました)。

それで、なぜWinnyサイトブラウザ "Nyzilla"のキャラクターがあの女の子になったのかというと…

実は、高木浩光先生が「ツンデレサーチ! (ツンデレ型検索エンジン)」に影響を受けたからなのです。



高木先生は、「Nyzillaの趣旨をどうしたらストレートに伝えられるだろうか」「文章でだらだら説明したところで意味が伝わらなさそう」と悩み、その時に参考したのがツンデレサーチ!だということです。

ツンデレサーチ!は、サイトトップに女の子のキャラクターを表示し、短いメッセージとともに、サイトの趣旨が理解できるように作りました。この表現方法は、俺サーチ!というサイトに影響を受けて作ったものです。

その方法論を参考に、Winnyサイトブラウザ "Nyzilla"のページも作られたというわけです。高木先生自らネットを検索して見つけた、イラストレータ仲介サービスの絵師さんにキャラクターの女の子を描いてもらったそうです。

昨日の「ヤマト運輸の対応が素晴らしかった」の件もそうですが、「人に何かを伝える」というのは簡単そうで実は非常に難しかったりします。誠実さを欠けばそれは見抜かれてしまうし、うまく伝えられなければ間違って解釈されてしまったりするわけで。うまく伝わったときは、それが当たり前だと思われて、あまり取り上げられることもなかったりします。上記のMobaさんも補足のエントリをその後掲載しています。行動を正しく伝えるためにも、「どうやったら相手にうまく伝わるか」を考えてみることも大切なのかもしれません。


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