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あっ、じゃあ、いる?

2010年04月23日 雑記


ニコンD700で写真を撮ったら画像が黄色く写ってしまい「これは不具合ではないか?」とブログに書いたところ、それを見たニコンの役員の人から直接メールで「不具合ではなくフリッカー現象だ」と説明されたという一連のやり取りで有名なやまけんさん

ニコンはその後、カメラ本体に「フリッカー低減機能」なる機能を搭載したり、柔軟な対応を見せています。

それどころか、他社ユーザーから「ニコンの画質は塗り絵画質だ」と揶揄されたのを受けたのか「塗り絵機能」なる想像の斜め上を行く機能を搭載したりしています。

「ニコンは高感度が良くない」と言われていたのも昔の話。今では超高感度「ISO 102400」でも撮影できる世界一の高感度カメラまで登場しています。カメラのハードウェアは伝統の質実な作りを続けていますが、ソフトウェアの方は柔軟な開発姿勢のようです。


さて、最近ではニコンのカメラだけではなくRICOHのGXRまで使いこなしているやまけんさんが、ツイッター 会社と仕事はこう変わるの内容に怒っていました。
日経ビジネスのムックでこのブログがでかでかと無断掲載されている。 許可した覚え、ないよ。もちろん掲載誌も送られてこない。行儀の悪い出版社&編集部だね。
「無断掲載」の文字を見て、やまけんさんが撮った写真が無断で掲載されいるのかと一瞬思いましたが、ちょっと違うようです。


ツイッター 会社と仕事はこう変わる」の本の中で、やまけんさんとニコン役員さんのやり取りの紹介を名前などを伏せて記載していたこと、それからやまけんさんのブログのキャプチャ画像とタイトル名が載っていたことに怒っていたようです。

ん?

書籍の中で事例の紹介やブログのキャプチャ画像を貼るくらいだったら、別に連絡はしなくても良いのではないでしょうか。「引用」の範囲に収まると思います。

このブログも今まで何度も雑誌や書籍にて紹介されています。掲載ページに付箋まで貼った見本誌をくれる人から、事前に連絡、事後に連絡、何も連絡なしまでいろいろなパターンがあります。

以前、佐々木俊尚さん著の「ブログ論壇の誕生」という書籍にこのブログが載っていたこともありましたが、特に連絡はありませんでした(ブログ論壇の誕生に…参照)。

これは全然問題のないことだと思っています。

気持ち的には事前に教えてもらえると嬉しい、それはその本を買って中身を楽しむことができるから。という思いもありますが、連絡なしでも全然問題ありません。

事前に連絡があって、「あっ、じゃあ、いる?」と見本誌までもらえたりすると最高ですが、別にそこまでは求めていません。紹介してもらえるだけでも嬉しいですし。


今回のやまけんさんの場合は
アジャイルな行動を望みます。
と書いた後、即日連絡があったようです。
日経ビジネス編集部と筆者の徳力さんから迅速なお詫びをいただきました。
本当にアジャイルだった。
ツイッター 会社と仕事はこう変わる」を自分では読んでいないので、どういう内容だったのかは詳しくわかりませんが、著者と編集部は詫びたようです。

う〜ん…と思う点が2点。

一つは詫びる必要があったのかどうか。
もう一つは、「本当にこれはアジャイルか?」という点。

アジャイルソフトウェア開発は、ウォーターフォール型の開発と比べて、迅速かつ適応的に反復によって小さな機能を開発し、成果物を完成させていくところが特徴だと思います。
今回の場合、成果物である「ツイッター 会社と仕事はこう変わる」はすでに発売されてしまっているので、これがアジャイルと呼べるのかはわかりません。

もしも、「ツイッター 会社と仕事はこう変わる」を書いた著者である徳力基彦さんが、アジャイルメディア・ネットワーク株式会社の代表取締役であることを知っていて「アジャイルな行動を望みます」と言っていたのなら、けっこう深いですけどね(とりあえずこの件は一件落着したようなので良かったです)。


それで、最後にもう一つ言っておきたいのは、
引用は権利者に無断で行われるもので、法(日本では著作権法第32条)で認められた合法な行為であり、権利者は引用を拒否することはできない。権利者が拒否できるのは、著作権法の引用の要件を満たさない違法な無断転載等に限られる。

引用 - Wikipedia
であるということ。正しい引用は著作者への連絡もいらないし、著作権侵害にもなりません。

ということで、このブログの内容は連絡なしにがんがん引用してもらって構いません。