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iPhone SDKの教科書をざっと読み終えての感想

2009年04月28日 iPhone・iPad・Android
iPhone SDKの教科書を買って、ざっと読み終えました。ざっとしか読めないのは、開発用のMacを持っていないため、実際にプログラミングして動かすことができないからです。



それで、ざっとiPhone SDKの教科書―Cocoa Touchプログラミング、最初の一歩を読んでみた感想ですが…


Objective-Cがわからない!


この一言に尽きます。C言語はわかるし、それをオブジェクト指向に拡張した言語なら、C++やJavaっぽいのかなと思ったら、全然違いますね。

例えば、"Masayuki"の文字列のインスタンスを生成するコードとして、次のような例が書かれていました。
name = [ [ [ NSString alloc ] initWithString:@"Masayuki" ] autorelease ];
えっ?という感じです。「[]」はいっぱいあるし、途中に@マークは付いているし、1行がやたらと長いです。メソッドの書き方もかなり独特です。このうち、allocメソッドはクラス・メソッド、initメソッドはインスタンス・メソッドらしいです。メモリ解放も開発者自身で行う必要があり、iPhoneではガベージコレクションも使えません。

C言語がわかれば、Objective-Cの作法にも簡単に慣れるかと思っていましたが、全然ダメですね。

こちらに「これ1冊でOK!未経験からiPhoneアプリを作りたい人におすすめの本。」として書かれているのを見つけましたが、自分にはとても「1冊でOK!」とは言い切れません。
作法が良くわからなくて、Objective-CがAddictedto-Uに見えてきました。宇多田ヒカルっぽく感じてしまいます。

本当にこれ1冊でOKなのかなぁと思って探してみたら、自分と同じような感じの反応をしている人を見かけました。

iPhone SDKの教科書は、サンプルのプログラムの作り方、例えばCounterというアプリの構想から実装までの解説などはとても詳しく、全部で6本のサンプルプログラムが載っています。こちらの解説はかなり良さげなので、Objective-Cの理解を深めつつ読んだ方が良さそうです。

著者のMasayuki Akamatsuさんのブログには、このように書かれていました。
すでに読まれた方は気が付かれたと思いますが、この書籍は一般的なプログラミング解説書とは雰囲気が違います。旅行に喩えると、ありがちな解説書が名所案内だとすれば、こちらは旅行記に近いのかもね。これまで一行もコードを書いたことがない人が、曲がりなりにでもアプリケーションの制作過程を追体験できるように考えたわけです。つまり、初心者〜中級者が対象であって、すでに制作経験が豊かな人には無用の本です(きっぱり)。

akalogue » Blog Archive » iPhone SDKの教科書で考えたこと - Masayuki Akamatsu
なるほど、「これまで一行もコードを書いたことがない人が、曲がりなりにでもアプリケーションの制作過程を追体験できる」ように書かれていたのですね。確かに、順番に書かれているので、その過程は良くわかりました(でも、初心者は、Objective-Cでつまづきそうな…)。

自分としては、言語仕様がよくわかっていないとスッキリしないタイプなので、Objective-C言語の文法に慣れてからもう一度、と思いました。


iPhone SDKの教科書―Cocoa Touchプログラミング、最初の一歩
赤松 正行
秀和システム
2009-03-18
コメント:やっといい本がでた。

akalogue » 正誤表 - Masayuki Akamatsu

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by [Z]ZAPAnetサーチ2.0

追記

詳解 Objective-C 2.0を買った