雷句誠氏にとってのチャリティーとは?
2008年06月12日 雑記
マンガ原稿をなくされたことにより、小学館を提訴した金色のガッシュ!!で有名な雷句誠氏。提訴の内容、理由などは、(株)小学館を提訴。 雷句誠の今日このごろ。に載っています。当然、原稿をなくしたことは小学館が悪く、もしかしたら編集者が原稿自体を横流しして儲けている可能性だってありえます。雷句誠氏が損害賠償を請求するのはおかしいことではないでしょう。
と思いながら、(株)小学館を提訴。 雷句誠の今日このごろ。を読んでみたら、気になる点がいくつかありました。なくされた原稿の賠償金が安すぎたことも訴訟に踏み切った理由だと思われますが、それよりも雷句誠氏が編集者から受けてきた行為の公表と、それを繰り返させないための訴訟であるように見えます。替わる担当替わる担当、すべてがおかしな編集者だというのは、小学館がおかしいのか、それとも雷句誠氏に問題があるのか、部外者には判断が付きにくい内容です。「厳しく、悪口も多く、ネームの全没もよくだしました」、「最初は本当に非協力的でケンカ腰」、「担当替えの当日からニヤニヤした感じ」、「誤植を注意したらガンを付けてくる」などなど。編集者も人間なので最初はコミュニケーションの取り方がわからなかったり、ミスの指摘にイラッと来る気持ちはわからなくもありません。週刊マンガを連載するという極限のストレスの中、普段以上にきつく感じてしまったとしても不思議ではありません。もちろん、それをフォローする編集者の配慮も必要だとは思いますが。
さて、それはさておき、一番気になったのは、オークションの部分です。マンガの美術的価値をはかるため、ヤフーオークションで売りに出したことが載っていました。
と思いながら、Yahoo!オークションを調べてみて愕然としました!
チャ、チャリティー!?
と思いながら、(株)小学館を提訴。 雷句誠の今日このごろ。を読んでみたら、気になる点がいくつかありました。なくされた原稿の賠償金が安すぎたことも訴訟に踏み切った理由だと思われますが、それよりも雷句誠氏が編集者から受けてきた行為の公表と、それを繰り返させないための訴訟であるように見えます。替わる担当替わる担当、すべてがおかしな編集者だというのは、小学館がおかしいのか、それとも雷句誠氏に問題があるのか、部外者には判断が付きにくい内容です。「厳しく、悪口も多く、ネームの全没もよくだしました」、「最初は本当に非協力的でケンカ腰」、「担当替えの当日からニヤニヤした感じ」、「誤植を注意したらガンを付けてくる」などなど。編集者も人間なので最初はコミュニケーションの取り方がわからなかったり、ミスの指摘にイラッと来る気持ちはわからなくもありません。週刊マンガを連載するという極限のストレスの中、普段以上にきつく感じてしまったとしても不思議ではありません。もちろん、それをフォローする編集者の配慮も必要だとは思いますが。
さて、それはさておき、一番気になったのは、オークションの部分です。マンガの美術的価値をはかるため、ヤフーオークションで売りに出したことが載っていました。
オークションでの落札価格について「へー、なるほどー、ヤフーオークションで売ってみたんだ。名前は伏せていたのかな?サイン付きとか?」
マンガの美術的価値としての損害の填補としては、前例がないことから、今回、紛失した原稿と同様のカラー原稿を、ヤフーオークションで売りに出すことで、自らの原稿の客観的な価値を探った。
2作品をオークションにかけてみたところ、1つは35万4000円で落札(甲10)、もう一つは16万4000円で落札された(甲11)。
と思いながら、Yahoo!オークションを調べてみて愕然としました!
チャ、チャリティー!?
チャリティーオークションでマンガの美術的価値をはかるなんて、信じられない行為です!チャリティーとはWikipediaで調べるとこのように書かれています。
チャリティー(charity)とは、博愛・同胞愛または慈善の精神に基づいて行われる公益的な活動・行為もしくはそれを行う組織のこと。世界各地でチャリティーの活動・組織が見られ、それらの多くは宗教的な背景を持つ。チャリティーはしばしば身体障害者や高齢者などに対する社会福祉、貧困地域の飢餓救済、紛争地域の難民救済、または災害・事故などの犠牲者や遺族に対する支援活動などといった形態をとるが、本来的には以上の活動にとどまらず、社会に対する貢献全般がチャリティーであると言える。また、チャリティーに係る費用は寄付・寄進によって支弁されることが多い。ヤフオクの当該ページにもこのように書かれています。
チャリティー - Wikipedia
入札者の皆様へ:
チャリティーオークションは社会貢献の一環として行なわれており、落札金は全額ボランティア団体に寄付され、様々な事業に活用されています。
チャリティーオークションは、社会貢献の一環として行われているはずです。それなのに、漫画家の一裁判を有利に進めるためにチャリティーオークションを開催していたとは…。中には、「チャリティーオークションだから」という理由でイラストに入札した人だっているかもしれません。なのに、その目的が「裁判のため」だってなんて…。
また、このページには雷句誠氏からのコメントも載っていました。
雷句誠先生より一言「あと、ブログを始めました〜」の部分は、今後裁判をおこすとき、より目立ちやすくするための宣伝文句のようにも見えます。普通のオークションならそれでも構いませんが、このオークションはチャリティーオークションです。
「今回のこのイラストは、仕事と同じように『本気』で描いたものです。
サイズも漫画原稿と同じB4サイズ、仕事用ではないから手を抜いてると言う事は、全くありません。
自信を持って出せるイラストとなりました。 購入した人が大切に持っててくれると嬉しいですね。
あと、ブログを始めました。
ブログの題名は「雷句誠の今日このごろ」です。
私の日常や、お仕事情報、このオークションについても書いていきます。
さあ、ブックマークにチェックイン!!(笑)」
雷句 誠 先生 公式ブログ『雷句誠の今日このごろ』
チャリティーオークションで宣伝した雷句誠氏のブログ雷句誠の今日このごろ。を最初から見てみると、この裁判のために開設したことがわかります。
・第一回目の投稿:手始め、テスト、大切よ。 雷句誠の今日このごろ。/ウェブリブログ
・第二回目の投稿:テスト 雷句誠の今日このごろ。/ウェブリブログ
・第三回目の投稿:今日は・・・ 雷句誠の今日このごろ。/ウェブリブログ
一回目、二回目でブログ投稿の練習をし、三回目には「弁護士」の話が登場します。
その後、イラストを描き、そのイラストを原稿の価値算出のためにヤフオクのチャリティーオークションへ出品。そしてチャリティーオークションでの落札額を元に小学館を提訴。裁判のために着々とブログが更新されていました。オークションに出した理由も陳述書に書かれています。
オークションでの落札価格について
マンガの美術的価値としての損害の填補としては、前例がないことから、今回、紛失した原稿と同様のカラー原稿を、ヤフーオークションで売りに出すことで、自らの原稿の客観的な価値を探った。
2作品をオークションにかけてみたところ、1つは35万4000円で落札(甲10)、もう一つは16万4000円で落札された(甲11)。
(2)自分が損害賠償にて提示した金額について説明します。裁判での損害賠償額を決めるために出品したことは明らかです。しかも、あまり宣伝しなかったからという理由で5万円上乗せし、それがチャリティーオークションであったことには触れていません。
カラー原稿1ページに対して30万円(補償金という訳のわからない金額はなくしてあります)。自分のカラー原稿料の約17倍です。
本来ならば白黒原稿は原稿料の10倍、カラー原稿ならば原稿料の30倍は提示したい所でした。しかし、私にカラー原稿の規準価値がなかったため、ヤフーオークションにてでた私の「金色のガッシュ!!」のカラー原稿の金額が平均25万、失った原稿は実際に雑誌本文で使用されたものと、オークション自体、ほとんど宣伝せず、あまり読者に知られてない中での開催という事で、5万上乗せし、30万円としました。
確かに落札金は社会貢献として使われるのかもしれません。ですが、自分の裁判を有利に進めるためにチャリティーオークションに出品した行為自体はどうなのでしょうか?
チャリティーオークションを開催している人たちや出品した人たちを、裏切る行為であるような気がします。
最後に、「漫画家」は敵ではありません。 雷句誠の今日このごろ。/ウェブリブログにあった画像を貼っておきます。

同様に、「チャリティーオークションにもしっかりとした価値を!」「チャリティーオークションそのものを軽く見始めたらチャリティーオークションは終わります!!!」と言えなくもないですね…。