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Flex Builder 3で困ったこと

2008年01月23日 プログラミングTIPS
Adobe AIRプログラミング入門を執筆する上で、ずっとお世話になっていた「Adobe Flex Builder 3」。
Flex Builder 3の良いところは、Eclipseベースの統合開発環境でFlex,ActionScript,AIRの開発ができるところです。自動ビルド、デバッガ、コード補完などの機能を備えているため、これひとつ導入するだけで、開発効率が劇的に上がります。しかも、2007年11月にAdobe Flex Builder 2.0 日本語版の価格が半額以下になり(31500円になりました)、より一層今後の普及が見込まれることになりました。試用版も用意されていて、一定期間は無料で試すことができます。
有料の統合開発環境が必要なければ、フリーで公開されている公式のFlex 3 SDKや、無料のCommunity Editionが使える統合開発環境Aptana Studioなどに切り替えることもできます。まずはFlex Builder 3がどんな感じか、試用版で自由に試せるというわけです。


で、何が困ったかというと…

Flex Builder 3は、正式版ではなく、まだベータ版でした(現時点でも)。当時は日本語版が用意されてなく、英語版のみしかありませんでした。これはほとんど問題になりませんでしたが、大問題だったのはここです!


ベータ版なのに、試用期間制限がある!


ベータ版をインストールして執筆を始めてから、一定期間が過ぎました。すると、Flex Builder 3が起動しなくなってしまったんですね。正式版が売っていれば、すぐにでもライセンスを購入したいところでしたが、ベータ版のためにまだどこにも売っていないという。解説本の執筆をするには、サンプルプログラムを書いて、動作確認して、できあがったアプリをインストールして、実行画面をキャプチャして原稿を作らなくてはいけないというのに、肝心のFlex Builder 3が起動しなくなって困りました。
「もしかしたら…」と思い、一度アンインストールしてから再インストールし直してみたりしたものの、やっぱりダメで。検索してみると、旧バージョンのFlex Builder 2のライセンスコードを入力するとFlex Builder 3の試用期間が延びるという情報も得ました。でもFlex Builder 2は持っていないし、今さら旧バージョンを購入する気にもなれなくて。

そもそも、Flex Builderを触ったこともないど素人が解説本を執筆している、という時点でちょっとおかしかったりもするんですけど。執筆依頼されてから、はじめてFlex Builderとやらをインストールしました。想像以上に使いやすかったので助かりましたけど。コンポーネントをドラッグアンドドロップで貼り付けるだけでデザインできてしまうので、ActionScriptでフルにコードを書くより全然楽でした。Flexのすごさを実感したとともに、そのままFlashとしてWebに配置することも、AIRとしてデスクトップアプリで配布することもできて、便利なことこの上ないIDEです。それ、Flexで!(左から右へ受け流すサンプル付き)で作った、このアプリもたった5分で作れてしまいますからね。AIRアプリとして出力することもできます。


↑左から右にドラッグアンドドロップするサンプル↑


失敗だったのは、どうしてもメモリを大量に必要としてしまうIDEを、メモリの少ない旧XPマシン(768MB)にインストールして開発しはじめてしまったことです。原稿の途中でキャプチャ画像の外観が変わるのもおかしいかと思い、高性能なVistaマシン(メモリ2GB)に切り替えられず、最後までXPマシンで貫くことになってしまいました。それで、インストール直後のビスタが遅い理由を考えてみるに書いたように、先月からやっとVistaマシンをメインで使い始められたというわけです。


Flex Builder 3で困ったことをまとめると、
1.ベータ版なのに、試用期間制限があった
2.スペックの低い(メモリの少ない)マシンで開発すると、動作が重かった
でした。


早くAIRの正式版が公開されて、正式版のFlex Builder 3が発売されることを待ち望んでいます。