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【RX100 II】ソニーRX100の新型DSC-RX100M2が発表

2013年06月27日 カメラ・写真
ソニーの1インチイメージセンサーを搭載した高級コンパクトデジカメ「RX100 II」こと「DSC-RX100M2」が発表されました。「RX100 II(マークツー)」が呼び名で、「DSC-RX100M2」が型番だと思われます。

去年、旧型の「SONY Cyber-shot RX100」を買って驚いたことがあります。

これ、マイクロフォーサーズより写りがイイ!

と。

↑これは旧型のRX100↑

RX100の魅力

当初、RX100は1インチのイメージセンサー搭載ということで、4/3インチのイメージセンサーを搭載するマイクロフォーサーズ機種(パナソニックやオリンパスのミラーレス一眼)より少し画質が劣るのかと思っていました。でも全然そんなことはなかったです。むしろソニー製のイメージセンサーを搭載していない、普通のマイクロフォーサーズのミラーレス一眼よりも全然写りが良かったです。

しかも圧倒的にコンパクトでポケットにも入り、カールツァイスのズームレンズ搭載で手ぶれ補正付きで、60PのフルHD動画が撮れてと、いいことだらけでした。操作性も、レンズの周りにコントロールリングが付いていて、ソニーのミラーレス一眼NEXシリーズ(最上位のNEX-7は除く)よりも操作性が良いというおまけ付きでした。

RX100は発売当初から人気が高く、たいして値崩れもしないまま、現在も絶好調販売中です。人気絶頂のまま、新機種発売となりました。最近のコンパクトデジカメでは珍しい現象です。

写真や動画のレビューはこちらの記事をご覧下さい。

裏面照射型CMOSイメージセンサーについて

さて、新機種RX100IIでは何が変わったかというと、一番は「裏面照射型CMOSイメージセンサー」が搭載になったことです。ソニーの発表によれば、表面型と裏面型にはこのような構造の違いがあるそうです。

世界初1.0型裏面照射型CMOSイメージセンサー搭載で暗所での画質が向上『RX100 II』 | プレスリリース | ソニーより

「裏面照射型CMOSイメージセンサー」を「うらめん照射型CMOSイメージセンサー」と呼んでいる人がいます。正しくは、「りめん照射型CMOSイメージセンサー」」です。開発しているソニーが「りめん」と呼んでいるので、それに合わせた方がいいでしょう。ソニーはこの技術で内閣総理大臣発明賞を受賞しています。

この「裏面照射型CMOSイメージセンサー」は何が良いかというと、「高感度に強い」っぽいことです。なぜ「っぽい」のかというと…

過去コンデジ業界に鳴り物入りで入ってきた「裏面照射型CMOSイメージセンサー」。結局その効果はあやふやでした。「高感度には強くなっているような気もするけど、低感度ではなんかザラザラする」といった、コンデジのイメージセンサーそのものが小さすぎるのか、その効果をあまり実感できませんでした。

では、「大型のイメージセンサーを搭載するデジタル一眼レフに搭載すればいいのでは?」という声もありました。結論として、「大型のイメージセンサーを裏面照射型にしても効果は薄い」という話になっていました。

今回はやや大きめ1インチのイメージセンサーを裏面照射型にしたことによって、裏面照射型の真価が問われそうです。低感度のざらつきと高感度ノイズ、それからダイナミックレンジにも注目ですね。

RX100はもともと高感度に強い

RX100IIが裏面照射型CMOSイメージセンサーを搭載したことによって、旧RX100は高感度が弱そうに思われてしまいそうです。実はRX100はもともと高感度に強いです。

下の写真は、ISO2500で撮影したものです。コンデジとは思えないほど十分きれいです。

1/40秒 (f/4.0)、ISO 2500

しかもカールツァイスのズームレンズ搭載で、広角側で撮れば手ぶれ補正付きのF1.8で撮影できるので、もともと暗いところにはめっぽう強いです。画素数が2000万画素もあり、ノイズリダクション&縮小の効果もはっきりと出ます(上の画像はAdobe Photoshop Lightroom 4で現像しました)。

ボディサイズ、画質、パーフェクトに思われそうなRX100。でも一点だけ欠点(限界?)があります。高感度ノイズも少なく、シャドウ側のノイズもマイクロフォーサーズ機よりも圧倒的に少ないのですが、ハイライト側のダイナミックレンジだけが少し不足しています。

室内で試し撮りしているときは、そのノイズの少なさに感動しました。ただ、外に行って撮影してみると、意外とハイライト側が白飛びしてしまうんですね。マイクロフォーサーズよりは少し上を行っていますが(シャドウ側の階調は断然RX100の方が上です)、APS-Cサイズのミラーレス一眼と比べると、さすがに劣ります。

この辺りはさすがに1インチのイメージセンサーのサイズなりなので、今回の「裏面照射型CMOSイメージセンサー」によって、ダイナミックレンジにどの程度の影響を与えるのかは楽しみなところです。いや、楽しみなだけで、多分買えませんけどね。

「RX100 II」 DSC-RX100M2の魅力

「RX100 II」 の一番のポイントは、裏面照射型CMOSイメージセンサーです。それ以外にも、「RX100 II」の魅力や欠点がいろいろあります。


RX100からRX100 IIへの主な変更点

・可動式チルト液晶モニターに変更
・マルチインターフェースシュー(外付けEVFやクリップオンストロボを接続可)を搭載
・ステップズームが可能に
・Wi-Fi/NFC搭載(近距離無線通信)
・ZEISSロゴがシールからプレートに
・本体重量が213gから254gに大幅増

「RX100 II」では、マルチインターフェースシューを搭載したことによって、上部が出っ張り、デザインがダサくなっています。また、本体重量が今までの213gから254gへと大幅に増えてしまいました。軽量コンパクトが売りであったRX100が、約20%も重量増となってしまったのは痛いですね。

しばらくは併売されるようなので(いつRX100の生産が終了となるのかはわかりません)、他の機能がいらないならあえて軽さ優先で旧型のRX100を買うという手もありかもしれません。いや、ないかな。多少重くても、多分新しい「RX100 II」を選んだ方が良さそうな気がします。