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Radeon HD 6850のビデオカードを買った

2012年04月03日 パソコン(PC)
Radeonって、ラデオンではなく、レイディオンって読むのだそうです。今までずっとお世話になりながら、読み方が間違っていました。Radeonは、「らでおん!」だと勘違いしていました。ASUSをアサス、アスース、エイサス、エイスースと呼ぶのと似ていますね。

さて、今さらな感じもしますが、一世代前のATI「Radeon HD 6850」のビデオカードを先月買いました。



PCで3Dゲームをやったりはしないので、新しいビデオカードを買うことは当分ないだろうなぁと思っていたのですが…。

一部ソフトで動画の再生や編集が遅くて、もしかして今使っている「Radeon HD 4670」では非力なのでは、と思い始めて、今年初め頃から新しいビデオカードを探していました。

ちょうどその頃、Radeon HD 6000シリーズが、発売から日が経って価格も安定していました。Radeon HD 6850が13000円くらいで、ちょうどイイ感じの価格帯でした。

その時何も考えずに買ってしまえば早かったのですが、「もうすぐ次のRadeon HD 7000シリーズが出る。しかも性能が格段に良くなっているらしい」という噂を聞きつけて、「ここで古いのを買うか、待って新しいのを買うか…」と迷ってしまいました。

新製品を待ったところで、最初は価格も高いだろうし、ドライバも安定しないだろうし、古いのをさっさと買ってしまった方が良い…と思いつつも、新製品の発表をついつい待ってしまいました。待っている間に、たまに玄人志向のRadeon HD 6850などが1万円を切る特価で販売されることもあったりして、それも我慢して待っていました(クロシコは何となく嫌、みたいなところもあるので)。


3月になって、Radeon HD 7850が発表されました。予想通りの高性能&低消費電力になっていました。ただ、価格は予想よりも高く3万円近かったという…。

ビデオカードに3万円も払うのも嫌だし、かと言って今さらRadeon HD 6850を買うのも…(特価品もなくなってしまったし…)。今年1月に何も考えずに買っておくべきだったと後悔しました。仕方ない、Radeon HD 7850がもう少し安くなるまで様子見するか…と思っていたところに、ライバルのGeForceの新製品が発売されました。最近はずっとRadeonに、特に省電力性能で負けていたGeForce。新製品では、一気に性能が改善されていました。「あっ、もしかすると競争が生まれて安くなるかも」と思いました。安くなるにはもっと時間が必要で、やっぱりあの時Radeon HD 6850を買っておけば良かった…と思っていたところに、sofmapで特価品のRadeon HD 6850が販売されているのを発見しました。

XFXの「HD-685X-ZDFC WITH BATTLEFIELD3」です。



Amazonで6000円近くする「バトルフィールド 3」のダウンロードクーポン券付きで9980円でした。


箱を開けたら、これが恐ろしくシンプル。説明書類とCD-ROM1枚とビデオカードのみ。HDMI、DVI、miniDPの変換コネクタやケーブル等は一切なしでした。





排気口のところが「XFX」に切ってあって、少しおしゃれな感じの仕上げになっていました。ちなみに、「XFX」の正しい読み方はわかりません。



ファンはデュアルファン仕様。そして外側にはみ出している銅製のヒートパイプ3本が冷えそうな期待を抱かせてくれます。手抜きのない、コストがかかっている造りです。



DOUBLE DISSIPATION。ケース内を右と左に分かれて空気が流れて放熱するようです。



ビデオカードの裏側。今まで使ってきた中で一番長いボードです。



そして、なぜか6pin2本仕様。Radeon HD 6850のリファレンスは6pin1本のはずですが、なぜか2本です。



sofmapの販売ページには、「動作クロック ・コア 800MHz / メモリ4.2GHz」と書いてありました。届いたビデオカードは「動作クロック ・コア 775MHz / メモリ4.0GHz」でした。

販売元代理店のニューエックス公式ページを確認してみました。RADEON6850のデュアルファン仕様ビデオカードは下記2種類が掲載されていました。
HD-685X-ZDDC (1GB GDDR5/2スロット デュアルファン/OC)
動作クロック:コア 800MHz / メモリ4.2GHz
出力Port :Display Port, HDMI, Dual DVI

HD-685X-ZDFC (1GB GDDR5/2スロット デュアルファン)
動作クロック:コア 775MHz / メモリ4.0GHz
出力Port:Display Port, HDMI, Dual DVI
今回買ったのは、そのどちらでもないという謎仕様。動作クロックは「コア 775MHz / メモリ4.0GHz」ですが、出力ポートやpinの数、色なども違います。4Gamer.net ― 「XFX初」とされるデュアルファン仕様のHD 6850カード,その実力を検証と比較すると、ヒートパイプの本数等も違うようです。

疑問に思っていたところ、ソフマップから連絡がありました。
この度、XFX販売元アスク様より弊社への商品スペック案内に誤りがあったと連絡がございました。
弊社の商品掲載につきましても、アスク様より頂いた情報を元に掲載を致しており
お客様に対して誤った内容をご案内致しておりました。
ご迷惑をお掛け致しまして誠に申し訳ございません。

誤 動作クロック:コア 800MHz / メモリ4.2GHz
正 動作クロック:コア 775MHz / メモリ4.0GHz

お手元の商品につきましては開封状態に関わらず返品、返金にて
ご対応をさせて頂く事が可能でございますので、ご希望の場合は
ご連絡をお願い致します。
スペック表記が間違っていて、開封済みでも返品可能と連絡がありました。販売ページに「商品の表記・デザイン・付属ソフト・付属品・マニュアル言語(ベース英語)等は予告なく変更になる場合がございます」と注意書きがあるのにも関わらず、しっかり対応してくれるところは、さすがソフマップです。

特に返品する理由もないので、今まで使っていたHISのRADEON HD 4670と換えてPCに取り付けてみました。今までよりもボードの基盤が長く、PCケースの長さがギリギリでした。

で、スイッチON。難なく起動しました。

取り付けるまでは、今までよりグラフィック性能が上がったことによって、騒音が大きくなるのではないかと心配していました。全く問題なしでした。デュアルファンと3本のヒートパイプ仕様で、リファレンスと比較して騒音13dB低減、7度冷える性能と書かれていたのは確かでした。

アイドル時にファンスピードは30%以下、GPU温度も50度以下で、十分静かなビデオカードでした。ATIのCatalyst Control Centerの「手動ファン制御」により、ファンの回転数をいじってみると、回転数40〜50%以下なら静かで、60%を超えると回転数に応じてどんどんうるさくなっていく感じでした。重い処理をさせなければ確実に静かに動作するので、安心して使えます。


早速新しいビデオカードの性能を発揮させてみようと、動画再生時にコマ落ちしていたパナソニックの「PHOTOfunSTUDIO」6.0 BD Editionで、「ビデオカードの動画再生支援を利用する」にチェックを入れて、フルHD動画を再生してみました。

ダメでした…。

チェックを外してCPUで再生すると問題なく再生できるので、どうやらパナソニックのソフトに原因があるようです(他の動画再生プレイヤーでは全く処理落ちしないし)。

もう一つ、動画編集ソフトの「EDIUS Neo 3」に、一部GPUを使ったエフェクトや外部プラグインが入っていて、そこで処理が遅くて困っていました(このソフト自体はほとんどCPUで処理してくれるソフトです)。試してみると、以前よりはコマ落ちしなくなりました。EDIUSはリアルタイムにエフェクトをかけながらプレビューできる高性能ソフトなので、別メーカーの外部プラグインと組み合わせると処理がかなり重くなるようです。HD4670ではコマ落ちでスローになっていた再生が、HD6850ではバッファを貯めてから再生すればある程度の時間はコマ落ちせずに済む、というレベルになっていました。もっと劇的な性能アップを期待していましたが、これくらいが限度だったようです。性能的にはHD7850の方がベストだったようですね(動画編集ソフトがどの程度GPU能力を必要としているのか良くわかっていなかったので)。

というわけで、思ったよりかは性能が高くなかったRadeon HD 6850ですが、特価品でそれほど高くもなかったので、まぁ良しとします。