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ニコンD700で動画を撮る方法2

2012年03月21日 カメラ・写真
前回の「ニコンD700で動画を撮る方法1」からの続きです。おそらく誰からも要望されることなく、続きを書くことはないだろうと思っていました。カノッチさんから続きを書いてくださいと言われたので書いておきます。

Nikon D700には、動画を撮影する機能は付いていません。ただ、ライブビュー機能は付いています。カメラ内でライブビューを表示できるということは、あとはこの表示をキャプチャするだけで、動画撮影できることになります。D700に動画撮影機能を付けるとしたら、あと一歩のところだったんですね。

さてニコンからは、開発者用にD700を含むその他カメラでも使えるSDK(Software Development Kit)が無償で提供されています。
このSDKを使っているかどうかはわかりませんが、海外でD700のライブビューをPCで表示させて、動画記録できるソフトを配布している人がいました。そのソフトは「nkvid」というソフトです(現在は配布元サイトにつながりません…)。このnkvidというソフトを使えば、D700で動画が撮れます。D700だけでなく、D3やD300のライブビュー表示できるカメラでも動画撮影可能です。

nkvidのWindows7での実行画面は、こんな感じです。

nkvidの使い方は、以下の通りです。
1.D700をUSBケーブルでWindows PCとつなぐ
2.D700を電源ON
3.nkvid.exeを実行
4.D700がライブビューモードに切り替わり、PC上にライブビューが表示される
5.CapsLockキーをONにする(Shift+CapsLock)と、キャプチャ開始
6.CapsLockキーをOFFにすると、キャプチャ終了
7.動画撮影に成功していると、movie000.aviのファイル(数字は連番)が作成されている
D700をPCにつないで、ライブビューを表示させて動画を記録するソフトですね。nkvid.exeをWindows7で実行したところ起動しなかったので、Windows Vista互換モードで実行しました。nkvid.exeがうまく起動できれば、あとはCapsLockキーをONにすれば録画開始です。D700を持って、レンズのピント調整などをして撮影します。

動画ファイルのフォーマットは、MJPEGのAVIで横640*縦426ピクセルの24フレーム/秒です。ビットレートは、39813kbps(Windows7で確認)です。

ビットレートの割に画質は粗いですし、サイズも640*426ピクセルしかありません。ローリングシャッターでプルプルとこんにゃくみたいな歪みもあります。PCとつながないと動作しませんし、今となっては実用性はかなり低いです。


D700の2ヶ月後に発売されたD90には、デジタル一眼レフカメラで世界初の動画撮影機能「Dムービー」が搭載されました。ただ、CMOSセンサーからの読み出し速度が遅く、カメラを振るとこんにゃくみたいにプルプルとした動画になってしまっていました。それを見て、「デジイチでムービーはダメだ…」と思ったものです。あれから3年半近く経ち、相当の進化を遂げました。

今日掲載されたニコンD800の動画レビュー記事が下記ページにあります。
フルHD記録可能で、センサーからの読み出しも速くなって、こんにゃくみたいな動画は解消されました。やっとニコンでも実用的な動画撮影ができるようになったと言って間違いないです。ビットレートはHIGHで24Mbpsのようで、この値を自由にもっと高く設定できれば最高でした。もっとキレイな動画を撮りたい人は、非圧縮のHDMI出力に対応しているので、そちらを使えということなのかもしれません。


今あえてD700を使って動画撮影をする必要性はないと思いますが、一応D700でも動画は撮れます。もし興味のある人がいれば、「nkvid」を手に入れてチャレンジしてみてください。