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SIGMA 12-24mm F4.5-5.6 II DG HSM レビュー4-超広角12mmの世界-

2012年02月26日 カメラ・写真
みんぽすからお借りしたSIGMAのフルサイズ対応超広角ズームレンズ「SIGMA 12-24mm F4.5-5.6 II DG HSM」レビューの第4回目です。

今回は、超広角12mmの世界を体験してみました。このレンズでぜひとも試してみたかった超広角写真の撮影です。以下、すべて12-24mmの広角12mm側に固定して撮影した写真になります。
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近くのものを大きく、ダイナミックに

超広角12mmの世界。超広角ではパースペクティブが強烈なので、広く写し込む風景写真から近距離を強調した写真まで、幅広い撮影ができます。

例えば、海、空、木を入れた構図の下の写真。



この木に近づき、角度を変えて撮るとこのようになります。迫力のある力強い木の写真になりました。

近距離から広く写しこむ

超広角レンズは、近くから撮影しても広い範囲が写ります。下の写真は、中央の葉にかなり近づいて撮りました。周りも広く写っています。



下の写真は、鳥に近づき、鳥を大きく、背景の船も入れて撮影しようと試みました。が、超広角はとても広く写るので、これ以上、鳥に近づくことができませんでした。ちょっと失敗です。

空を広く

超広角12mmなので、必然的に空が入ることが多くあります。積極的に空を入れて撮影してみるのも楽しいです。



コーティングが良く、逆光にも強い「SIGMA 12-24mm F4.5-5.6 II DG HSM」なら、青空がキレイに写ります。ゴーストやフレアの心配も少なく、色がキレイに出るので、安心して空を撮影できます。



横構図だけでなく、縦構図も楽しいです。下のように、空の広さを強調できます。

建物

広角写真を撮る際、気を付けないといけないのは「水平」を保つこと。広角写真で中途半端に少し傾いていたりすると、あまり気持ちよくありません。

普段から水平には気を付けるようにしています(今回の写真もすべて手持ち撮影です)。超広角12mmでは、建物を撮影する際、垂直方向にも気を付ける必要がありそうです。例えば、カメラを少しだけ下に傾けて撮影すると、建物がこのように写ります。



もっと下に向けて撮影すると、下のようになります。建物がかなり傾いたような感じに写ります。もちろんこれも斜めの迫力があって良いのですが、建物を真っ直ぐ撮影したい時はもう少し考えて撮影した方が良さそうです。CP+2012で試してみたニコンのD800だと、水平方向だけでなく、垂直方向にも水準器がファインダー内に表示されていました。広角写真を撮る時に便利そうな機能です(超広角で常に垂直を出そうとすると、構図的にはつまらなくなってしまうのですが…)。

まとめ

SIGMA 12-24mm F4.5-5.6 II DG HSM」の超広角12mmの世界を体験してみて、「こんなに簡単に超広角写真が撮れてしまうんだなぁ」と思いました。

超広角12mm対応のレンズはニコンからは発売されていません。「Nikon AF-S NIKKOR 14-24mm F2.8G ED」が14mmスタート、「Nikon AF-S NIKKOR 16-35mm f/4G ED VR」が16mmスタートです。他社レンズを見ても、トキナーの「Tokina AT-X 16-28 F2.8 PRO FX」が16mmスタートです。「たかが2mmや4mm」と思うかもしれませんが、この差は大きいです。

世界一広い、フルサイズ対応12mmのズームレンズがどれくらい写るのか。最初はとても心配していました。でも全く問題はありませんでした。上の写真を見てもわかるとおり、シャープネスや色乗りも良いです。AFも超音波モーターHSMが搭載されていて、静かに素早く動いてくれます。シグマのレンズだと心配なAF精度の方も問題ありません。超広角12mmだろうと、AFでピントを合わせて簡単に撮影できます。

超広角12mmの写真が簡単に撮影できる一方、「12mmでしか撮れない写真」を撮ろうとすると、急に撮影が難しくなります。レンズが高性能で簡単に12mmの写真が撮れると言っても、それを活かした写真の撮影はとても難しいです。望遠側にズームしても広角24mmまでなので、あまりつぶしもききません。

「簡単だけど、難しい」。そんな「SIGMA 12-24mm F4.5-5.6 II DG HSM」の超広角12mm撮影体験でした。




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