SIGMA APO 70-200mm F2.8 EX DG OS HSMレビュー3-焦点距離別画質編-
2011年05月01日 カメラ・写真
13920-2657-218704
70mm
まずは広角端の70mmから。F2.8 | F4.0 |
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F5.6 | F8.0 |
驚いたのは、像の平坦性の高さ。画面中心から周辺にかけて安定して描写しています。像面湾曲はほとんど感じず、絞り開放F2.8から良く写っています。このレンズは、中央だけキレ味があって周辺はまともに解像しないレンズとは全然違います。全域に渡って良く写ります。
周辺減光は絞り開放時に少しあります。絞ればすぐに気にならなくなる程度なので、問題はないと思います。解像力については、絞っていってもそれほど高くはならず、絞るのはシャープさ目的よりも被写界深度の調整が主になりそうです。色収差も極めて少なく、性能の高さがわかります。
下の写真は広角端70mm、絞り開放F2.8で撮影したものです。周辺の流れも見られず、安定していて良い写りです。
135mm
次は中間辺りの135mmで。ズームレンズによっては、ズーム端とズーム端のみ性能が良かったりしますから、一応中間の焦点域もチェックしておきます。F2.8 | F4.0 |
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F5.6 | F8.0 |
135mmでも描写の傾向も70mmと同じように安定していて良い写りです。
200mm
最後は望遠端200mmで。F2.8 | F4.0 |
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F5.6 | F8.0 |
絞り開放F2.8ではわずかに甘く、周辺減光も大きめです。遠景を撮ると少し甘さが気になりますが、実写ではボケ味の良さもあり、甘さはそれほど気になりません。シグマの社長は「望遠端の性能はなかなかのもの」と発言していたような記憶があるのですが(記憶違いだったらすみません)、絞り開放では期待していたよりシャープではありませんでした。
望遠端ではF4でもやや周辺減光が残っていますので、気になる場合は絞るかヴィネットコントロールを効かせた方が良いかもしれません(Photoshop Lightroom 3を使うと、シグマのレンズの補正データが入っていて、歪曲収差補正や周辺光量補正などが簡単にできて便利です)。上の絞りF8の画像については、1/125秒で撮影しましたが手ブレしていました。下に手ブレしていない撮り直した画像も用意しましたので、そちらで確認してみてください。
F2.8 | F8.0 |
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というわけで、今回は「SIGMA APO 70-200mm F2.8 EX DG OS HSM」の焦点距離別の画質をチェックしました。大口径望遠ズームとは思えないほどの安定した描写に驚きました。
次回「SIGMA APO 70-200mm F2.8 EX DG OS HSMレビュー4-各種性能チェック編-」に続きます。
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