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映画ドラゴンボール・エボリューションを見た

2009年07月14日 TV・映画
人気漫画ドラゴンボールの映画版「DRAGONBALL EVOLUTION」。
当初の全米公開予定日は2008年8月15日。完成度の低さを理由としてお蔵入りになるという噂が流れ、制作期間を延長して完成度を高め、2009年4月10日に全米公開されたました。

映画上映前には、原作の鳥山明さんがこのようにコメントしたことで話題にもなりました。
脚本やキャラクター造りは原作者としては「え?」って感じはありますが、監督さんや俳優の皆さん、スタッフなど、現場は超優秀な人達ばかりです。ボクやファンの皆さんは別次元の「新ドラゴンボール」として鑑賞するのが正解かもしれません。もしかしたら現場のパワーで大傑作になっているかもしれませんよ!おおいに期待しています!!

というわけで、ある意味期待して見てみた「DRAGONBALL EVOLUTION」。あらすじを簡単にまとめると…
モテない男、孫悟空が女子高生のチチに恋し、チチへの愛のパワーでかめはめ波を習得し、世界を救うストーリー。
こんな感じでした。

明らかに「鳥山明のドラゴンボール」とは別のストーリーでした。もう少し細かいあらすじにすると(完全ネタバレありです)…
主人公の孫悟空は、チチ代わりに育ててくれた孫悟飯に「モテる方法を教えてよ」と聞いたりするようなモテなくて冴えない男。女子高生のチチに恋をし、パーティーに行っている間に、チチ代わりに育ててくれた孫悟飯はピッコロ大魔王の手下の女性に殺されてしまう。一方、ブルマのチチがドラゴンボールを盗まれてしまったことから、ブルマと仲間になる。孫悟空はかめはめ波を覚える修行がなかなかうまくいかないが、チチに「かめはめ波が成功したら、こっちに来てもいいわよ」と言われ、チチへの愛のパワーでかめはめ波を習得する。その後、チチに扮した偽チチが登場する。あれだけチチへの愛のパワーが強かったはずの孫悟空だったが、チチと偽チチの見分けが付かない。チチと偽チチの見分けが付かなかった孫悟空は、偽チチに殺されてしまうも、AED代わりに武天老師にかめはめ波を撃ってもらうことで生き返る。その後、ピッコロ大魔王を倒しに行ったところで、日食の影響で大猿になってしまう。チチやチチ代わりに育ててくれた孫悟飯の言葉を思い出し、気合いで大猿から元に戻り、チチへの愛のパワーで覚えたかめはめ波を放ちながらピッコロ大魔王に突撃し、世界を救う。
こんなストーリーでした。

「鳥山明のドラゴンボールではない何か」だと覚悟して見ていたので、特別驚くこともなく映画を見ることができました。ドラゴンボールっぽいエッセンスを随所に含んだ、モテない男が徐々に強くなっていく恋愛ストーリーとして見れば、最初はそれほど悪い感じもしませんでした。

「DRAGONBALL EVOLUTION」は終始駆け足のストーリーで、とにかくドラゴンボールっぽいいろいろなエッセンスを詰め込みすぎでした。亀仙人は全然キャラが違う上に、重要な場面での挨拶が「ナマステ」。ヤムチャは突然登場し、悟空達を落とし穴にはめると、そこには偶然ドラゴンボール。なぜかヤムチャとブルマが恋をする。ドラゴンボールを全部集めようとするも、時間が足りなくて諦める。天下一武闘会っぽい要素を含めるために、そこに偶然チチがいる。悟空を生き返らせる方法が、悟空へかめはめ波を放つこと。AED?心臓マッサージ?ドラゴンボールを使う場所はドラゴンテンプル。ドラゴンボールを集めたピッコロ大魔王達は、ドラゴンテンプルで悟空達と戦う。武天老師は魔封波に失敗。ピッコロはなぜか悟空が大猿になることを知っている。大猿への変身方法は「日食」。大猿に変身するも、なんとか元に戻ってかめはめ波を前に撃ちながらピッコロに突っ込み撃破。死んでしまった亀仙人を生き返らせるために、シェンロンを呼び出す。「ドラゴーン!」ドラゴン?孫悟飯は生き返らせずに亀仙人だけ生き返らせる。ピッコロは最後に巫女に介抱され、続編への期待を含ませる。

ここまでわずか80分程度。時間が短いのに、いろいろなエッセンスを詰め込もうとしすぎてメチャクチャなことに。初めて見るのに、ところどころカットしたダイジェスト版を見ているような気分。演出など、それほど嫌いではなかったのですが、最後の戦いだけはダメでした。ピッコロが手下の女性(マイ)と空飛ぶ乗り物で移動している姿などは、ピッコロではなくピラフ。ピッコロの強さがほとんど伝わっていない状況でありながら、なぜか悟空が日食で大猿(小さいけど大猿)に変身することは知っている。しかも大猿はピッコロの手下の設定。悟空が大猿に変身することやピッコロの強さを表現しきれていないところがイマイチでした(ピッコロに触覚もない)。理由もなく封印が解けて2000年ぶりに復活したピッコロに、女性の手下がいて、孫悟空に詳しいのはちょっと…。大猿の部分をカットして、ピッコロと悟空の真剣勝負だったら、もう少し最後まで楽しめたかなぁと思いました。

でも最後まで飽きることなく、ドラゴンボールっぽい何かを駆け足で楽しめたので、一応大金をかけたギャグ映画として満足できました。

ドラゴンボール EVOLUTION
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
2009-07-24
コメント:レンタルで十分
コメント:金出して映画館に見に行った感想
コメント:原作を超えた
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