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GIGAZINEの記事に釣られてUAを変更してしまった人

2007年07月10日 プログラミングTIPS
Googleの検索ボットに偽装すると有料サイトが無料で閲覧できるらしい - GIGAZINE
Googleの検索データベースを作成するためにネット中のあらゆるページを収集して巡回している「GoogleBot」というものがあります。このGoogleBotが来ると検索結果に反映されるというわけ。
この記事に釣られて、User AgentをGooglebot/2.1にしてしまった人「乙」というわけ。


上記記事を読んで、試しに愛用しているWebブラウザ「DonutRAPT」のUser Agent設定で「Googlebot/2.1」に変更して、いろいろと動作を確認してみました。
GoogleBot用にページ表示を切り替えているサイトがあるということは、当然不具合の出るサイトもあるはずです。
PCにあまり詳しくない人も多く読んでいるサイトなのに、GIGAZINE自体で内容の確認をしていないと思われる記事も多いので、記事内容をそのまま鵜呑みにしてしまうのは危険が伴います。

以下、いくつかのサイトでUser Agentを「Googlebot/2.1」に設定して、動作を試してみました。

Amazon

Amazonでは、ページ表示が通常のユーザーエージェントで見る場合とは違っていました。
また、いくらサインインしようとしてもサインインできなくなっていました。
GIGAZINEの記事を読んで「Googlebot/2.1」に変更してしまっている人は要注意です。

はてな

はてなでも、Amazonと同様にログインできない箇所が見受けられました。
ただ、全てのページというわけではなく、一部のサービスのみがおかしな動作をしていました。
ログインしていないと書かれているのに、ログインしようとすると「すでにログインしています」などとおかしな挙動になります。

楽天

楽天では、通常通りログインも買い物もできる状態で、特に影響は見られませんでした。
このような場面(『鍋料理』には是非、このお肉を・・・能登ハイポ−ク ロース しゃぶしゃぶ用)も見かけ…

通常価格より高い!!
 Google向けに大特価販売か!


と突っ込みそうになってしまいましたが、特にユーザーエージェントの問題ではなく、普通にこの値段で売っていました。
『鍋料理』には是非、このお肉を・・・能登ハイポ−ク ロース しゃぶしゃぶ用
(追記:どうやら販売は終了したようです)

まとめ

ログインが必要となるサイトを3つ回っただけでも、うち2つのサイトの挙動がおかしくなりました。
つまり、それだけGoogle向けに特殊なページ表示をさせているサイトが多いということになります。
ユーザーエージェントだけでなく、IPアドレスでも制限しているから問題ない
と言っている人もいましたが、Amazonやはてなでさえ影響が出たことを考えると、そのほかのサイトでも影響は出そうです。
もっと多くのサイトを調べようかとも思いましたが、悪影響は十分確認できたので、3サイトでやめておきました。
通常のWeb閲覧時に、Googlebotに偽装してページを閲覧するのはやめた方が良いと言えます。

GIGAZINEの記事では、「※以下からは自己責任でお願いします」と書かれているだけで、どのような不具合が起きるかは全く書かれていません。(確認さえしていないと思われます)
もし、User Agentを変更して不具合が発生した人は元に戻しておきましょう。