ファイナルファンタジー生みの親坂口博信と植松伸夫
2007年05月10日 ゲーム全般
またもやリメイクと外伝的なタイトルが発表されたファイナルファンタジーシリーズ。
新しいタイプのゲームにはとりあえず「ファイナルファンタジー」と名付け派生シリーズとして発売し、他はリメイクばかりを繰り返し発売しています。(最近ではPSP版FF、DS版FF4、ディシディアファイナルファンタジー、FF12インターナショナル、FFCCROF、CCFF7、FFTA2など)
この状況は、FFの生みの親がいなくなってしまったのが原因ではないかと思い、少し調べてみました。
まずは、ファイナルファンタジー生みの親坂口博信氏について。
最近ではマイクロソフトから援助を受け、XBOX360用ソフトブルードラゴン、ロストオデッセイ(仮称)、クライオン(仮称)などの開発に携わっています。(DS用にA.S.H. ARCHAIC SEALED HEAT(アルカイック シールド ヒート)(仮称)も開発しています)
他のメーカーがRPGの新規タイトルをなかなか発売できない今の状況において、かなり挑戦的な開発状況です。
この前、坂口博信に海外ロングインタビューがありました。
ショッキングな内容も多く含まれています。
新しいタイプのゲームにはとりあえず「ファイナルファンタジー」と名付け派生シリーズとして発売し、他はリメイクばかりを繰り返し発売しています。(最近ではPSP版FF、DS版FF4、ディシディアファイナルファンタジー、FF12インターナショナル、FFCCROF、CCFF7、FFTA2など)
この状況は、FFの生みの親がいなくなってしまったのが原因ではないかと思い、少し調べてみました。
まずは、ファイナルファンタジー生みの親坂口博信氏について。
坂口博信(さかぐち ひろのぶ、1962年11月25日 - )は、茨城県日立市出身のゲームクリエイター,映画監督。人気RPGファイナルファンタジーシリーズの生みの親であり、日本を代表するゲームクリエイターの一人として知られている。ゲーム制作会社ミストウォーカー代表。彼の伝説は至る所で語られています。
口ひげが印象的なことから、一部のファンから親しみを込めて「ヒゲ」と呼ばれることがある。本人が最も好きなゲームのジャンルはシミュレーションRPG。
坂口博信 - Wikipedia
最近ではマイクロソフトから援助を受け、XBOX360用ソフトブルードラゴン、ロストオデッセイ(仮称)、クライオン(仮称)などの開発に携わっています。(DS用にA.S.H. ARCHAIC SEALED HEAT(アルカイック シールド ヒート)(仮称)も開発しています)
他のメーカーがRPGの新規タイトルをなかなか発売できない今の状況において、かなり挑戦的な開発状況です。
この前、坂口博信に海外ロングインタビューがありました。
ショッキングな内容も多く含まれています。
PS3、XBOX360、Wiiについての考え
Game*Spark - : 『Lost Odyssey』や日本の360は?FF?GoW!?坂口博信氏ロングインタビュー by Miuより。GameSpot:今回の世代では、3社がそれぞれが異なる戦略を描いています。それぞれのアプローチをどう思いますか?それらのシステムで開発したいとは思いませんか?マイクロソフトに資金援助してもらい、マイクロソフトに媚びているかというと、そういうわけでもなさそうです。
坂口氏:あー久夛良木さんの7個のDSPにローパワーのCPUといった、PS3のアーキテクチャが私は好きではありません。そしてWiiはシステムがそれほど強力ではないですし、HDじゃありません。しかし実際のところ、HDTVを持っている家庭がとても多いわけではありません。HDTVを持っていない私がゲームをプレイする時に違いを伝えるのは難しく、しかしWiiでは比較的安く済みます。低コストなのは、Wiiについて魅力的なことの一つです。
Wiiの能力の低さを認めながらも、低コスト開発については評価しています。
一方、PS3はソフト開発の難しさから「好きではない」と発言されています。
多分、本音の発言だと思います。
坂口氏が求める、グラフィックが美しく感動を生むことができるプラットフォームとして、XBOX360での開発は必然だったのかもしれません。
XBOX360の日本でのマーケティングについて
同じく、Game*Spark - : 『Lost Odyssey』や日本の360は?FF?GoW!?坂口博信氏ロングインタビュー by Miuより。GameSpot:日本でのマーケティングがどのぐらい強化されたと考えますか?彼らは何を間違えていますか?「Jump in」、「Do, Do, Do」、確かにどちらも直感的に良くわかりません。
坂口氏:例えば、"Jump in"のコピーです。これが何を意味するか、誰もわかっていません。日本の観衆に受けるにはローカライズする必要があります。日本でマーケティングに関する努力は、何も良くなっていません。市場の要求と需要を本当に良く考え、それに合わせる必要があります。もし"Jump in"を日本語で言ってもあまりかっこよくないですし、"Do, Do, Do"もあんまり良くないですよ(笑い)
海外から来た他のコピーと比べても、「インテル入ってる」や「just do it!」には遠く及んでいません。
XBOX360を普及させる立場でありながらも、本音のコメントには好感が持てます。
参考までに名作「Gears of War」の日本版CMを。
まるでアイドルのCMみたいです。→Let it YUNNIE!|斉藤友以乃のブログ
これで「Gears of War」の何がアピールできるのかがわかりません。
XBOX360にFinal Fantasyが来たら?
同じく、Game*Spark - : 『Lost Odyssey』や日本の360は?FF?GoW!?坂口博信氏ロングインタビュー by Miuより。GameSpot:今日、たくさんのゲームがマルチプラットフォームになっていますが、もしFinal FantasyがXbox360にきたとしたら、自分自身のゲームと張り合うのはどんな感じですか?北米でのXBOX360の強さや、XBOX360の開発のしやすさからのコメントだと思います。
坂口氏:Dragon QuestがDSになったように、私はFinal Fantasyシリーズも同様に360に来るべきだと感じます。これは賢明なことです。アメリカやヨーロッパにはとても大きな可能性があり、360でシリーズが同様に成功する大きなチャンスがあります。
GameSpot:それで、自分が何年もの間作り上げてきたシリーズと張り合うのは、何の問題も無し?
坂口氏:喜んでぺちゃんこにしてやりますよ(笑い)
「喜んでぺちゃんこにしてやりますよ(笑い)」は自信の表れでしょうか。
最近ゲーム業界で刺激を受けたゲームについて
――最後に、最近ゲーム業界で刺激を受けたことはありますか。ゲームデザインや開発で、あなたが本当に「おっ」と言ったことや本当に感心したことを1つ挙げるとすればなんでしょう。刺激を受けたという「Gears of War」については上で紹介したものです。(別に日本版CMに刺激を受けたわけではないと思います)
坂口氏:Gears of Warです(笑)。
――他には?
坂口氏:[英語で]ゼルダですね。Wii Sportsは好きではないです(笑)。でもゼルダの伝説は好きです。
――Wii Sportsが好きでないのはどうしてですか。単純すぎますか。
坂口氏:キャラクターが駄目です。人形みたいに見えます。
人形みたいに見えるという「こけし」については、以下のインタビューページに任天堂開発陣の話が詳しく載っています。
方向性の違いが良くわかる発言だと思います。
その他坂口博信関連ページ
その他、坂口博信氏に関連する記事を集めてみました。- インタビュー:坂口博信「ブルードラゴン」を語る 「ひたすら走った作品 自信ある」 (まんたんウェブ)
- ITmedia +D Games:「実はアクションRPG初めてなんです」――坂口博信氏の新作タイトルも登場したAQインタラクティブ発表会 (1/5)
- ITmedia Games:「まず走り出して、歯車があうかを確認しながら制作は始まった」――坂口博信氏インタビュー
- 坂口博信氏ら著名ゲームクリエーターが語るRPGの未来--GDC 07 - CNET Japan
- マイクロソフト、「Xbox 360」ソフトウェア編。坂口博信氏、岡本吉起氏、水口哲也氏らがXbox 360用ソフトを初公開
- 電撃オンライン『坂口博信氏』E3インタビュー
- 新作発表! 坂口博信氏が手がけるシミュレーションRPG『ASH(仮題)』 / ファミ通.com
- DSでリアル映像!? 坂口氏『ASH』制作発表/ゲーム情報ポータル:ジーパラドットコム
- ITmedia +D Games:鳥山がつき、坂口がこねし名作RPG、遊べるXbox 360ユーザーは至極幸せ (1/2)
- 『FF』は映画史を塗り替える!
- 坂口博信さんをお迎えして
- クロノトリガー
- ITmedia +D Games:「実はアクションRPG初めてなんです」――坂口博信氏の新作タイトルも登場したAQインタラクティブ発表会 (1/5)
もう一人の生みの親植松伸夫
ファイナルファンタジーのもう一人の生みの親と言えば、植松伸夫氏。植松 伸夫(うえまつ のぶお、1959年3月21日 - )はゲームミュージック作曲家、有限会社SMILEPLEASE代表。高知県高知市出身。ファイナルファンタジーシリーズの大半の曲を手掛ける。すぎやまこういちと共にゲームミュージック界の二大巨匠の一人に数えられる。残念ながら、本人はFFの生みの親だとは思っていないようです。
植松伸夫 - Wikipedia
以下のページに、「ファイナルファンタジーはFF6で終わっていた」とショッキングな発言も載っています。
FF13 Vids | 植松さん、スクエニからのオファーを断ってた。
Q、FF12は崎元さん、FF13は浜渦さんが作曲しています。あなたの子供が他のコンポーザーによって作曲されるのはどんなお気持ちですか?
A、実はFinal Fantasyが自分のシリーズだと思ったことはありません。私はオリジナルのFFが6で終わったと言えると思います。FF7以降、多くの人々が開発チームに参加するようになってから、誰がこのゲームのオーナーか分からなくなったんです。以前はプロジェクトに関わる全員がチームにとっての貢献者でした。私は6より後のFFが自分の作品だと考えることが出来ないのです。
そう言えば、旧スクウェアの開発陣と言えば坂口博信氏、植松伸夫氏に限らず多数の方が退社されています。(加藤正人氏、伊藤賢治氏、光田康典氏、下村陽子氏、崎元仁氏、生田美和氏、野島一成氏など)
下記のページを読むと、スクウェアがどう変わっていき、ファイナルファンタジーがどう変わっていたのかがわかるような気がします。
- 活字中毒R。
- ファイナルファンタジーを語る
- 松野泰己がスクウェアエニックスを退社?
- A-note 植松伸夫インタビュー (G wie Gorilla)
- 音楽で選ぶ「ファイナルファンタジー」ランキング - goo ランキング
- ファイナルファンタジーを語る
という植松伸夫氏の発言があるように、昔のようなファイナルファンタジーらしいファイナルファンタジーを生み出すことはなかなか難しいことなのかもしれません。
一方、坂口博信、植松伸夫両氏ともファイナルファンタジーのしがらみから離れ、自分たちの好きなように製作できるようになりました。
今後、また新たな魅力的なゲームが生まれてくることに期待しています。