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はてなブックマークボタンの仕様が変更される。近藤社長が、はてブを愛している人に、謝る。

2012年03月13日 はてな
セキュリティ研究者から広がる「脱はてな」の動きが広まっていたわけですが、今日になってようやく、はてなブックマークボタンの仕様が変更されました。
仕様変更により、「はてなブックマークボタンで収集した行動情報の第三者への販売」がなくなったようです。

また、以下の点についても誤りが認められています。
当初はこうした行動情報の提供を行わない仕組みで提供開始したボタンを、途中から仕様を変更した点や、仕様変更の際に、事前に十分な告知を行わなかった点も間違っていました。ウェブサイトの閲覧者が、はてなブックマークボタンが設置されたページを訪問した際に、行動情報を取得されないよう設定が簡単にできるオプトアウト機能を準備しなかった点も誤りでした。

ブログやTwitter、はてなブックマークのコメント欄などに書き込まれた皆さまのご意見を読みながら、この数日間、スタッフたちと議論を重ねました。その結果、根本的に、はてなブックマークボタンを使って、行動情報を第三者に提供する事自体が誤りである、という結論に達しました。
この中に、「数日間、スタッフたちと議論を重ねました」とあります。議論を重ねている間に騒ぎは大きくなり、脱はてなの動きも大きくなり、はてなブックマークボタンを削除する人が続出しました。対応が遅かったせいで、無駄にユーザー数を減らしてしまった感が否めません。

同様の件でユーザーから不信感を買っていた忍者ツールズの中の人は、すぐに今後の対応を表明していました。
Twitter / @ninja_tools: しかし、現在様々な懸念や不安のお声をいただいているのも事実で、関連エントリーなども拝見させていただいており、貴重なお声として社内で共有し今後の対応を検討しております。
このように、はてなでもすぐに行動を示せば、ここまでユーザーも離れていかなかったはずです。一度はてなブックマークボタンを削除してしまった人は、そう簡単に再びはてなブックマークボタンを表示させようとは思いません。失ってしまった信頼は、簡単には回復できません。

なぜはてなはすぐに対応できなかったのでしょうか。ユーザーからの不信感よりも、収益を優先したからでしょう。行動情報を販売する第三者との協議が必要ですし、そのまま鎮火すれば収益を減らさずに済むと考えていたのかもしれません。今回の決定までに議論を数日間重ねたそうですから、第三者への行動情報販売にはそれほどのうま味があったのかもしれません。

なお、「はてなブックマークボタンから収集した行動情報の第三者提供をやめます」のページの下の方に、近藤社長からお詫びのメッセージが掲載されています。
はてなブックマークを愛していただいている皆さまに不安を与えることとなり、大変申し訳ありませんでした。
はてなブックマークを愛していただいている皆さまに不安を与えることとなり」、はてなブックマークを愛している人だけ?

今回の件は、はてなのサービス内に関わらず、外部のサービスでもはてなブックマークボタンを表示しているだけで、ユーザーの行動情報が第三者に提供されてしまうという話でした。

はてなブックマークを愛しているか、愛していないかに関係なく、誰にでも不安を与えてしまった可能性があります。はてなブックマークを愛していない人にも、同じように謝るべきではないでしょうか。