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ゲームと攻略サイトの関係はどうあるべきなのか

2007年11月30日 ゲーム全般
攻略サイトに即刻削除を要求し、ユーザーから反発を受けたレベルファイブ。
さて、インターネット時代における「ゲームと攻略サイトの関係」はどうあるべきなのか、ゲーム開発者の発言から考えてみたいと思います。
今回は、ドラゴンクエストの生みの親として有名な「堀井雄二」氏と、アルトネリコシリーズなどのプロデューサーとして有名な「土屋暁」氏の発言を追ってみます。

堀井さんの場合

ドラゴンクエストの生みの親として有名な堀井さん。
実は約7年前に、ファミ通で連載されていたおとなのしくみ (4)のインタビューで、ネットの攻略情報についての発言があります。
以下、鈴木みそさんと堀井雄二さんの会話の引用です。
鈴木「ネットの情報はもうむちゃくちゃ早くてなんでもアリなんですけど。その辺は?」
堀井「ネットはしょうがないよね」
鈴木「ほおほお」
堀井「あれは、ほら自分で調べに行って見つけるワケじゃない?」
堀井「それもひとつのクエスト、ゲームだと思えばいい」
鈴木「なるほど」
それもひとつのクエスト、ゲームだと思えばいい」。
こんなところに隠された名言が存在します。
ゲーム攻略サイトを見て攻略法を知ってしまうことを否定したりはせず、それさえも「クエスト、ゲーム」としてとらえてしまう考え方はさすがです。
攻略法を知ることがダメなら、友達と会話したり、協力したり、そういう楽しみ方さえ否定することになってしまいますからね。
そういう意味では、次回作ドラゴンクエスト9のオンラインで協力してプレイするゲームスタイルにも納得です。

少し古いマンガではありますが、堀井さんの考え方が載っています。
おとなのしくみ (4)
鈴木 みそ
エンターブレイン
2002-02

コメント:最終巻
コメント:衝撃の結末!?

土屋さんの場合

ガストのアトリエシリーズのサウンドクリエイターやアルトネリコのプロデューサーとして有名な土屋さん。
以前、公式サイト「アルポータル」にお役立ちサポーターさん紹介としてアルトネリコ攻略Wikiが紹介され、インタビューされました。
ゲームメーカー公式サイトから、積極的に攻略サイトを紹介していくという姿勢に心を打たれ、土屋さんに直接このようなことを伺ってみました。
ZAPA「インターネットを利用すれば、ゲームメーカーとユーザーが近いところで触れ合うことができ、ゲームの宣伝活動とユーザーの満足度を同時に上げていくことが可能だと思っているのですが、土屋さんはどのようにお考えでしょうか?」
土屋「私自身が決めていることは、これからは開発とユーザーが共に、自分が好きな作品を垣根無く盛り上げていける環境を創りたい、という事です。
1つの作品を好きであることは一緒で、ただ作り手か楽しみ手かの違いでしかないわけですから、その好きなものを盛り上げることにかけるエネルギーは、作り手も遊び手も変わらないものと確信しております。」
1つの作品を好きであることは一緒で、ただ作り手か楽しみ手かの違いでしかない」。
自分が期待していた以上の答えが返ってきて驚きました。
攻略サイトを否定するどころか、お互いでお互いを高め合っていくという、まさにインターネット時代に即した関係であると言えます。
その他にも、ガストユーザーズプラザでユーザー同士の交流の場を提供したり、さぽているという自分だけのレーヴァテイルを育成できるブログパーツを提供したりもしています。

↑詩を謳わせてみてください↑

土屋さんの考えは、プロからのメッセージでもその熱い思いを読むことが出来ます。

最後に

今回はお二方の発言から「ゲームと攻略サイトの関係」を追ってみました。
メーカーとしてはいろいろな考えがあるかと思いますが、個人的にメーカーとユーザーはもっと協力し合い、お互いを高め合っていければと思っています。
そして「ゲームと攻略サイトの関係」は、メーカーとユーザーをつなぐ架け橋のような関係になれれば良いなぁと思っています。