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渋谷ではたらく社長の告白読みました

2005年04月13日 読書
渋谷ではたらく社長の告白読み終わりました。
サイバーエージェントの藤田晋(ふじたすすむ)社長自らが書いてあるだけあって、本人にしか書けないことがたくさん載っていました。
・営業時代、NTT石原・NTT田中などの名前で営業活動していた(本名は藤田で、会社はNTTではないのに)
・インターネットの会社でありながら、CGIさえ知らなかった(起業時には業種さえ決めていなかった)
・スパムメールを送って社員を確保していた(大学の学籍番号が連番であることを利用して一方的にメール送信)
・バリュークリックをパクって、サイバークリックを立ち上げた(規約までバリュークリックをまるまるコピー)
・サイバークリックのシステム作り&規約コピーをしたのは現ライブドアの堀江社長だった(さすがに規約をまるまるコピーしてくるとは思わなかったらしい)
・買収される危険性が非常に高い時期があった(時価総額に対して、現金が2倍以上あった)

など、次々と暴露されていきます。
全ては、21世紀を代表する会社をつくるため。
ですが、それ以外は何も考えていないため、藤田さんはいつも行き当たりばったりに行動していきます。
怒濤のように日々が過ぎていき、ページ数も過ぎていき、200ページ読んだところで(全体の3分の2)、実はまだ起業後2年も経っていませんでした。
どれだけ濃い時間が流れていたかが容易に想像できます。

この本は、登場人物が厳選されていて会話部分も多いので、物語のように読むことが出来ました。
ライブドア堀江さん、楽天三木谷さん、GMO熊谷さん(手帳その2:一冊の手帳で夢は必ずかなう参照)村上ファンド村上さんなどの有名人もたくさん出てきます。
特にすごかったのは…
有線ブロードバンドネットワークスの宇野さんです。(ブログは溜池ではたらく社長のblog
今のサイバーエージェントがあるのはこの宇野さんのおかげだと言っても過言ではないくらいです。

40代以上の方が読んだ場合、子供の作文のように見えてしまうかもしれない本ですが、自分たち若い世代にとっては、いろいろ学ぶところがたくさんあります。
若い人には自信を持って勧められる本です。
藤田さんと同じように行動して、うまくいく可能性はほとんど0%に近いような気もしますが。

序盤に、奥菜恵さんを少しだけ伏線として登場させておいて…
いや、まだ読んでいない人のためにやめておきます。
会社経営は終わりなきマラソンのようです。
マラソンランナーが最も苦しい峠を越えると、どれだけでも走れる感覚に陥る。それを”ランナーズ・ハイ”と呼ぶそうです。

「21世紀を代表する会社をつくる」
その日まで走り続けなくてはなりません。
と、最終章ランナーズ・ハイを読み終わった時には、「藤田社長ガンバレ!」という気持ちに、いつの間にかなっていました。
 
渋谷ではたらく社長の告白
藤田 晋 アメーバブックス
2005-03-31
平均評価点4.39
コメント:ランナーズ☆ハイ
コメント:とんでもなく実話
コメント:生きるエネルギーをもらいました
コメント:逃げ腰な自分に喝を入れたくなる本
コメント:苦労話・ザ・スタンダード