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ニコンD600のゴミ問題で、同等品(D610?)への無償交換も実施へ

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2014年03月28日 カテゴリ:カメラ・写真
NIKON D600


発売当初から騒がれていたニコンD600のゴミ問題について、ついにニコンからD600または同等製品への交換もあり得るとの発表がありました。
Nikon | ニュース | 報道資料:ニコンデジタル一眼レフカメラ「D600」に関するお知らせ

デジタル一眼レフカメラ「D600」で撮影した画像に複数の黒い粒状の像が写りこむ現象に関して、ご愛用いただいているお客様、お取引先販売店様および関係者の方々に、ご心配やご迷惑をお掛けしていることにつきましてお詫び申し上げます。

ニコンは本件を重く受け止め、「D600」をご愛用のお客様に対しまして、引き続き、保証期間が過ぎても無償で、点検・清掃・シャッターおよび関連部品の交換などの対応を行っていますが、これらの対応を複数回実施しても、なお撮影した画像に黒い粒状の像が多く写りこむ現象が軽減されない場合には、「D600」または同等製品への交換をさせていただきます。

このD600のゴミ問題については、発売当初から、「使ってすぐ画像にゴミが写るようになってしまった」「センサークリーニングに出して、その日にまたゴミが付いた」「修理に出したが直らない」などのコメントが一部ユーザーからありました。

製造上、一部ロットの問題であれば、シャッターユニット交換をすれば直りそうなものですが、直らないという報告も出ていました。

そんな中ニコンは、D600に見切りを付け、ほとんど同じスペックのマイナーチェンジ機ニコンD610を発売。ニコンのフルサイズ機は、リニューアルまでに数年を要すのが当たり前でしたが、わずか1年程度で新機種にモデルチェンジ。ゴミ問題を隠すためにリネーム商法をしたのではないかと一部ユーザーから不満を買い、アメリカで集団訴訟、中国で販売停止命令などの事件に発展していました。

なお、日本のユーザーはおとなしいので、こういったカメラの不具合を周りに報告すると、「ネガキャン乙」「ゴミが付くのは当たり前」「嫌なら売れば」などと周りから責められるだけだったりします。日本では保証期間を過ぎても無償点検・清掃してくれるわけだし、中国でゴミが付くのは大気が汚いからだろとか、そういうことを言われるだけの状況でした。不具合で悲しい思いをしているユーザーなのに、さらに周りから責められるというのが、この国ではよく起こったりします。

今回のニコンの発表によると、複数回修理に出しても改善しない場合には、D600かそれと同等品(おそらくD610)への交換が実施されることもあるようです。ニコンがD600への初期対応を誤って、問題が大きくなりすぎてしまったように感じます。

撮影した画像にゴミが写り込む原因は、2種類あります。一つは、外から飛んでくるホコリが内部に入ってしまって、それがイメージセンサーのローパスフィルター(あるいはLPFの代わりに付いているもの)に付着してしまう場合。もう一つは、カメラ内部からゴミやオイルが飛び散り、それがローパスフィルターに付着してしまう場合です。

外から飛んできたホコリは軽いことが多いので、カメラのダストシステムやブロワーで簡単に吹き飛ばせることが多いです。一方、カメラ内部から出てきた湿式のゴミについては、ブロワーで簡単に飛ばせません。自分でセンサークリーニングするか(これも難しい)、メーカーにクリーニングに出す必要があります。

実際、自分もニコンD700を購入した後は、何度もニコンのサービスセンターに足を運び、イメージセンサークリーニングをしてもらっています。D700購入当初は、ブロワーで飛ばない黒い粒状の汚れがよく付きました。

購入一年目はニコンの場合無料で清掃してくれるため、2、3度クリーニングしてもらいました(2回だったか3回だったかは忘れました)。このペースで汚れるとすると、年に2、3回はサービスセンターまで行かないといけないので大変だなと心配したのを覚えています。

購入一年を過ぎてからは、もう黒い粒状の汚れが付くことはなく、ダストクリーニングシステムやブロワーで飛ばせるタイプのゴミが付くことが多くなりました。結果、その後の4年間では1、2回しかイメージセンサークリーニングに出していません。適当にレンズ交換しても、画像に濃い粒が写り込むようなことはあまりありません。あぁ、あの最初の汚れは内部からのメカダストだったんだなと、後から気付いたわけです。一眼レフ購入一年目は、車のエンジンの慣らし運転みたいなもので、どうしても内部からゴミが出ることがあります。

ニコンでもメカダストが出ないように、出荷前にシャッターを切ってエージングさせてから出荷させているらしいのですが、完璧には防げていません。構造上、どうしてもメカダストは出てしまうようです。

ニコンD600では、そのメカダストの発生率が高い、あるいは発生率の高い個体がある、ということで、ニコンも対処がしにくかったのだろうと推測されます。メカダストが出るからと言って、それは通常の一眼レフカメラでも起こりうることであり、ニコンD600だけの欠陥かどうかはすぐにはわかりません。したがって、今回の発表でも、「対応を複数回実施しても、なお撮影した画像に黒い粒状の像が多く写りこむ現象が軽減されない場合」という注意書きが付いています。1回の対応で直れば、ロットの問題はクリアできますし、それはD600の欠陥ではないということになります(あるいは途中で問題のないシャッターユニットに改善されたか)。そういう問題のない個体までD610に交換するわけにはいかないので、「複数回実施」して、なお納得のいかない人に、本体ごと交換する処置を執るようです。

D600にすぐゴミが付くからと言って手放した人も知っていますし、D600に問題がありそうだからと新しいD610を待って買った人も知っています。交換対応も可能となったらなったで、また新たな不満が生まれそうな気がします。対応が後手に回り、アメリカや中国で大問題に発展してしまったのは、ニコンの誤算だったかもしれません。

訴訟を起こされないように、今後発売するカメラには、「ゴミが出ないように配慮していますが、まれにゴミが付くことがあります」と注意書きを書いておいた方が良いのかもしれません。「防塵・防滴に配慮した構造になっていますが、ほこりや水滴の侵入を完全に防ぐものではありません」と同じように。

というわけで、D600を使っていて問題が発生した人は、まずはニコンに相談してみてください。


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