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「iPhoneとツイッターで会社は儲かる」をもらった

2010年02月27日 読書
AMN経由でEC studioさんから「iPhoneとツイッターで会社は儲かる」をいただきました。


最初、書籍のタイトルを見た時に
ツイッターで儲ける?
スパムみたいなうさん臭い話か?
と疑ってかかったのですが、ちょっと違いました。

ツイッターで儲ける?

この本は、「iPhoneとツイッターを活用して、社内コミュニケーションが活性化して、結果として会社が儲かる」ことが書かれていた本でした。

社員33名の「EC studio」役員4人がツイッター中毒で、社員全員にiPhoneを支給し(月額6000円の補助)、ツイッターアカウントを開設させて、会社が良くなったことがたくさん書かれています。
・ツイッターは新しいコミュニケーションツール
・ツイッターとブログは違う
・つぶやきで情報共有
・ツイッター導入のメリット・デメリット
などなど。
ツイッターの良いところがこれでもかというくらい載っているわけですが、驚きはゼロでした。
なぜなら、もう自分でツイッターの良さは知っているからですね。

今さら、言われても特に驚きはしませんでした。

ツイッターはPR目的で導入すると失敗する

感心したのは、
ツイッターはPR目的で導入すると失敗する
と書かれていたこと。

ツイッターマーケティングの成功事例では、アメリカDellや日本フジヤカメラの事例が良く挙げられます。
この2社は成功したけれど、それを真似した企業はことごとく失敗している、PR目的では難しい、としっかりと書かれています。
「Twitterで儲ける」というと、こういったマーケティングの儲け話としてうさん臭さを感じるわけですが、そういう使い方は難しいと書いてあったのは好印象でした。

「iPhoneとツイッターで会社は儲かる」のか

では、なぜ「iPhoneとツイッターで会社は儲かる」のかというと、それはコミュニケーションツールとしてでした。
iPhoneのおかげで、どこにいてもネットにつながり、いつでもTwitterにつぶやける。
それによって、社内のコミュニケーションが活性化し、会社が潤い、会社が儲かる、というわけです。

つまり、iT系です。

去年6月にこのブログでも「最近のiT系」という記事を書きました。
IT系ではなく、iT系。

iPhoneでTwitterする人のことを、最近では「iT系」などと呼んだりしています(*1)。
なぜわざわざ、数あるTwitterクライアントの中から、iPhoneを使ってTwitterする人だけ「iT系」と呼ぶのか。

最近のiT系
iPhoneとツイッターの相性は非常に良く、今までにないイノベーションを起こすことが可能になりました。
ツイッターだけではなくアイフォーンとクラウドとの相性の良さ、「全てはクラウドにつながるために」iPhoneは必須のようです。


そのiPhoneを全社員に導入することで、また新たな変化が生まれたということです。
ソフトバンクの孫社長も全社員2万人に導入させたりしています。

ツイッターを使う人、使わない人

EC studioのような会社であっても、ツイッターを頻繁に使う社員というのは全体の3分の2程度とのことです。
ツイッターの使い方にも差が現れ、そこから「情報格差」も生まれるそうです(ツイッターで情報格差…)
そのため、EC studioでは「ツイートメール」というサービスを開発し、「社長のつぶやきを毎日メーリングリストで流す」ということをやっているそうです。

部外者の自分としては、
自分の一日のつぶやきを全社員に見せつけるなんて気持ち悪い…
と思ったりもするのですが、きっと社内コミュニケーションのためには必要なことなのでしょう。
EC studioでは、毎月1回全社員での飲み会、つまり飲みニケーションがあります(こういうのは個人的に嫌いです)
社長が社内コミュニケーションを大事にしているからこそ、「iPhoneとツイッターで会社は儲かる」のかもしれません。

流行のコミュニケーションツールを使って活発になった過去の事例

今回のツイッター導入に似たような話は、過去にも
・社内ブログを始めて社内コミュニケーションが活発になった
・社内SNSを始めて社内コミュニケーションが活発になった
とどこかで聞いたことがあります。

結局こういうツールは、合う人たちには合うし、合わない人たちには合わないのかもしれない、と思っています。
すでに過去、ブログやSNSに踊らされて失敗した人たちが、今度はTwitterならうまくいくかというと、う〜ん…という気がします。
ブログやSNSと違って、「ツイッターはiPhoneを使えばどんな空き時間にでも使えるから」という利点があるみたいですが、空き時間にiPhoneを使ってネット中に自分のつぶやきをさらさなくても良いんじゃないか、という考え方もあります。
「ケータイやらiPhoneやらでポチポチ打ち込んでいないで、今起きている目の前のことを楽しめよ」と思わなくもないですからね。

社内にツイッターを導入しようと考えている人がいれば、「iPhoneとツイッターで会社は儲かる」を読んでみるのも良いと思います。
というよりも、本なんか読むよりも先に、ツイッターでアカウントを作ってまずは自分でつぶやき始めたらどうだ、と思うのですけどね。
「流行っているから」と無理に流行に乗ろうとするのではなく、自分でちゃっちゃっとやってみて、合うか合わないか判断した方が早いと思います。

ツイッター好きの人が会社を説得させるために、「iPhoneとツイッターで会社は儲かる」を頭の固い人に読ませる、という使い方が一番向いているような気がしました。

「iPhoneとツイッターで会社は儲かる」と言い切るのは、とても難しいと思います。
そんな簡単に会社は変わらないし、向き不向きもありますからね。


iPhoneとツイッターで会社は儲かる (マイコミ新書)
山本 敏行
毎日コミュニケーションズ
2010-02-23
コメント:ノウハウ満載で面白い
コメント:タイムリーな一冊。しかし過大な期待は禁物!
コメント:インターネットのように素晴らしい良書
コメント:社内コミュニケーションとクラウド活用のヒント満載
コメント:やはり重要になってくる

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