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ゲーム雑誌の編集者に聞いてみた

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2008年01月17日 カテゴリ:ゲーム全般
1月4日、朝日新聞に任天堂の岩田聡社長のコメントが掲載されました。
高精細なグラフィックや壮大なストーリーを目指すという選択肢もあったが、それではゲーム人口は増えない

任天堂社長「ゲームの敵だったお母さんが買ってくれれば」
この発言に対し各所から反応があり、任天堂で開発の中核に携わる社員のコメントがアメーバニュースや痛いニュースなどで取り上げられました。
任天堂社長インタビューに「FF13批判か?」と波紋
任天堂社員「ゲーム雑誌を開くと美少女アニメ絵ばかり。もはや我々の作るものと同じゲームとは思えない」
任天堂で開発の中核に携わる社員に聞いてみた。
「確かに、世の中の“ゲーム”というものと我々の作っている商品がいかに違うかと
いうことは折に触れて実感しています。たとえば、本屋でゲーム雑誌を開くと、目に
飛び込んでくるのは美少女や色とりどりの魔法が炸裂するアニメ絵ばかり。もはや、
我々の作るものと同じ娯楽ゲームだとは思えません。…え、ゲーム雑誌? 普段は
一切読まないですね」(任天堂本社社員)。

任天堂社長インタビューに「FF13批判か?」と波紋

このコメントの中から、
え、ゲーム雑誌? 普段は一切読まないですね
という部分に注目して、ゲーム雑誌編集者にインタビューしてみることにしました。
ゲーム雑誌を作っている人がこのコメントを目にしたら、どのように思うのだろう、と。

そういうわけで、上記コメントについてどう考えているのか、ゲーム雑誌の編集に携わっているRさんにインタビューしてみました。

ゲーム雑誌の編集に携わるRさんのコメント

個人的な感想ですが、いいんじゃないかなぁ、と思います。
開発者であれば、クリエイティビティーが求められますが、
ゲーム雑誌などで目にする他のゲームに関する情報がノイズとなり、
作品の内容などに影響を及ぼすこともあるかもしれません。
そうなると、関連情報はシャットアウトしたほうがいいでしょう。
それに、気になる話題があれば、雑誌から二次情報を得るよりも、
社内の知り合いとか、それこそ作った人に直接聞いたほうが、
より知りたい話が聞けることになる。
そうなると、無理にゲーム雑誌を読む必要もなくなるし……
というのが、冒頭の結論に至った経緯です。

ただ、もとになったアメーバニュースに載っていたコメントだけでは、
この社員の方の真意がよくわからないんですよね。
上述のように、その方が信念を持って読まないのか。
「読んでもいいけど、ノイズが多すぎるから読まない」というのか。
それとも、掲載されている記事そのものがダメだからなのか。
割かれているスペースに差こそあれ、
1冊にかなりの本数のタイトルが掲載される現状では、
カタログ的な紹介記事をメインとした構成になるのはやむを得ないところです。
たしかにこれだと、コアなゲームファンを満足させるのは難しいし、
彼らからは手厳しい意見を食らうでしょう。
実際にネットでは食らいまくってますしね(笑)。
でも、"いろいろなソフトの情報が載っている、トータルでのお得感"
を考えれば、そうした方向性はけっして間違っているとは思いません。
ただし、作り手からすると、「自分が作っているソフトの記事以外は
べつに読まなくていい」雑誌になりますよね。
こういう意見に対してどうするか、ということを考えると、
紹介記事と特集記事を完全に切り分けた雑誌を作るのか、
雑誌内での構成比率を変えるのか……みたいな話になっていくわけで。
これは編集長の舵取りひとつで最終的に決まることであり、
我々現場としてはいかんともしがたく……って、
どんどん話がずれてしまっていますが(笑)。

たとえば、遊び手がソフトを掘り下げていく方向性の記事も含めて、
ゲーム雑誌の有りようを全否定しているのであれば、
それは悲しいし残念なことですけど、
雑誌の作り手としては考えるべき意見だと思っています。
ということでした。
ゲーム雑誌を読まない人、ゲーム雑誌に否定的な人を責めることはなく安心しました。むしろ、もし問題がはっきりしているのであれば、その部分を直していきたいということでした。

ゲームを開発する人も、雑誌でゲームを紹介する人も、ゲームをプレイする人も、みんなゲームが好きなはずです。みんなゲームが好きならば、争っている場合ではありません。ゲーム好きがみんなでゲームを盛り上げて、「良いゲームは良い」「○○のゲームは面白い!」と素直に言える世の中になれることが一番だと思います。「ゲーム脳」だとか、ゲームに対するネガティブな要素が少なくなってきただけでも進展と言えます。その上で、各自が好きなゲームを楽しんでいけば良いのではないでしょうか。


個人的には、マリオもポケモンもドラクエもレイトンもウイイレもアルトネリコもモンハンもテトリスも、面白いゲームなら何でも好きです。娯楽ゲームなのだから、どういう表現方法であっても、楽しめればそれで満足です。



ちなみに、アメーバニュースのコメントに関しては、このようなこともおっしゃっていました。
・アメーバニュースのコメントは、載せかたにも問題があるのではないか
・任天堂の方のあの言葉は、聞き手が引き出したものなのか
・それを聞き出したときにどんな質問をしたのか
・それとも、話の流れで出てきたものなのか
・美少女うんぬんというのはオフレコに近い発言に感じられるので、それを載せてもよかったのか

取材は、基本的に広報を通して申し込むはずだし、 手順を踏んだなら、コメント原稿のチェックの段階で 何か言われたと思うのですが……
雑誌編集者らしく、インタビュアー、編集者としての記事作成方法、姿勢などが気になったようです。



なお、ここに載っているRさんのコメントは、雑誌出版社やゲーム雑誌としての代表的なコメントを代弁したものではなく、Rさんによる1編集者としての個人的な意見になりますので、その辺りはご了承ください。
Rさん、ご協力いただきどうもありがとうございました。