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XF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WR 画質レビュー

2014年09月29日 カメラ・写真
富士フイルム XF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WR 外観レビューからの続きです。同時にみんぽすからお借りしているXF10-24mmの方は、「これはすごい!富士フイルムXF10-24mmF4 R OIS 画質レビュー」にも書いたように、すばらしいレンズでした。さて、XF18-135mmの方はどうでしょうか。
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シャープネスチェック

まずはシャープネスチェックから。

広角端18mm

広角端の18mmから。以下、サムネイルをクリックすると、縮小なしの等倍画像が表示されます。現像はLightroomで行いました。

XF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WR XF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WR
F3.5(開放) F5.6
XF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WR XF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WR
F8 F11

あぁ…。写りを見て愕然としました。絞り開放F3.5では、中央はかなりシャープなものの、それ以外はゆるゆるです。周辺の解像力は低く、球面収差っぽく白くなってコントラストが落ちています。最近のデジタル向けレンズでは珍しい感じの写りです。F5.6まで絞っても解像力は低く、F8まで絞って、ようやく使えるかどうかというところです。うーん、富士フイルムのレンズということで、期待値が高すぎたのかもしれません。18-135mmと倍率が低いのは画質のためだと思っていましたが、広角側パンフォーカスで景色を撮るのにはあまり向いていないようです。

参考までにXF10-24mmF4 R OIS 画質レビューで撮った写真も載せておきます。
XF10-24mmF4 R OIS XF10-24mmF4 R OIS
XF10-24mm 18mm F4 XF10-24mm 18mm F8

18-135mmと10-24mmでは、レンズとしてのレベルが違いすぎて、比べる対象にはならないです。広角写真をパンフォーカスで撮るなら、専用の広角レンズを使った方が良いです。18-135mmはあくまでも、高倍率の便利ズームという写りです。けっこう価格の高いレンズですが、もしかしたら富士フイルムXマウントのレンズの中で、一番写りが悪いかもしれません。期待しすぎました。

中間33mm

続いて、35mm判換算で標準50mmとなる33mm辺りのシャープネスチェックを。

XF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WR XF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WR
F4.3(開放) F5.6
XF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WR XF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WR
F8 F11

画面中央のシャープネスは、絞り開放からかなり高いです。絞ると周辺まで良く写り、この辺りの画角は得意のようです。

望遠端135mm…のつもりが、116mmだった

最後に望遠端135mm…のつもりが、前回の記事にも書いたように、ズームリングが重すぎて、回りきっていませんでした…。ということで、望遠端まで回りきっていない116mmの写真を。

XF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WR XF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WR
F5.6(開放) F8
XF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WR
F11

被写体選びに失敗して、よくわからない写真になってしまいました。望遠端でもなかったので、後日撮り直しました。

望遠端135mm

望遠端135mmで撮り直してみました。

XF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WR XF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WR
F5.6(開放) F8

絞り開放ではかなり緩い写りで、いかにも高倍率ズームという感じがします。F8まで絞ればまずまずです。

逆光耐性チェック

逆光耐性も簡単にチェックしてみました。

XF10-24mmF4 R OIS 逆光耐性

フレアの影響で少しコントラストが落ちているように見えるのと、ゴーストも少し出ています。他のシーンでは気になるような写りはなかったので、逆光耐性はまずまずだと思います。

ボケ味

ボケ味もチェックしてみました。

XF10-24mmF4 R OIS 逆光耐性

高倍率ズームながら、ボケ味はなかなか良かったです。富士フイルムのレンズは、ボケ味そのものが柔らかいのと、軸上色収差がほとんど見られなくて、ボケがうるさくならないのが良いところです。

AF速度

XF18-135mmは、最速0.10秒のAFが売りです。
フォーカシングシステムには、高速AFを実現するインナーフォーカス方式を採用。フォーカスレンズの軽量化と、リニアモーターの搭載により最速0.10秒の高速AFを実現しました。
実際に使ってみた感じですが、速いときは速いのですが、、遅いときはダメですね。うまくピントが検出できないと、コントラストAFを最初からやり直すことになって、ピントが合うまでにかなり時間がかかります。これは、レンズのAF性能というより、カメラボディ側のAFアルゴリズムにまだ発展の余地を残しています。もう少しがんばってもらいたいです。

手ぶれ補正効果

XF18-135mmは、世界最高5.0段の手ブレ補正効果もウリです。
世界最高5.0段の手ブレ補正効果

歩行や呼吸により生じる低周波数帯域の動きを感知する性能を向上させ、感知された信号からブレを正確に検出するアルゴリズムを開発。手ブレの発生しやすい低速シャッター域でのブレ補正効果が従来比2倍向上しました。

実際に使ってみた感じですが、この手ぶれ補正はすばらしいです。下の写真は、焦点距離98.6mm、シャッタースピードは1/10秒で撮影しました。

XF10-24mmF4 R OIS 逆光耐性

強力な手ぶれ補正効果のおかげで、ピタッと止まります。しかも、何枚か撮ってたまたまうまく撮れる場合がある、という手ぶれ補正効果ではなく、焦らずじっくり撮ればかなりの高確率でぶれずに撮れます。世界最高5.0段の手ブレ補正効果は、本当でした。

XF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WRまとめ

FUJIFILM XF18-135mmF3.5-5.6 R LM OIS WRは、幅広い撮影領域に対応する高倍率ズームレンズで、防塵防滴構造も採り入れた富士フイルムの自信作です。使う前は、ズーム倍率も高倍率ズームとしては低く、防塵防滴で登山にもこれ一本で大丈夫という話もあったので、絞って周辺まで良く写るレンズなのかと思っていました。解像力については、上に載せた通り、広角側で絞って撮っても写りはそれほど良くありません。ちょっと期待外れかな…とも思いました。実際に使ってみると、18-135mmという使いやすい焦点距離と、強力な手ぶれ補正効果のおかげで、実に使いやすかったです。防塵防滴ですし。THE便利ズームという感じがしました。レンズの重さは490グラムで、X-T1と組み合わせると少々重かったです。写りを考えると、決してパーフェクトとは呼べないのですが、とても便利なレンズでした。




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