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8インチWindowsタブレット雑感

2014年01月04日 パソコン(PC)
8インチWindowsタブレット

日本経済新聞に、「8型ウィンドウズタブレット、使いやすさで人気 2014年におすすめのモバイル端末」と掲載されるなど、人気を集めている8インチWindowsタブレット。先月Acerの「Iconia W4-820」を購入したので、雑感でも書いておきます。


■良いところ
・約400gと軽いので、バッグに入れてもあまり負担にならない。
・ノートPCのように1kgを超えてしまうと、持ち運びが億劫になるが400gだととても気が楽。キーボードがなく薄いので、バッグへの収納も楽。それでいてWindowsのフル機能が使える。ノートPCだと、持って行くかどうか迷うような時でも、Windowsタブレットなら気軽に持って行ける。
・IPS液晶で見やすい。
・バッテリーもなかなか持つ。
・ファンレスで無音。ファン付きのノートPCは、CPUが頑張り出すと突然ファンがうなりを上げることがあるが、これは無音。筐体も熱々にはならない。
・縦、横表示を切り替えられる。
・Windows8.1なので起動が速い。
・当たり前だけど、長い歴史のあるWindowsのアプリケーションが動く。完全マルチタスク。
・Flashも動く(艦これも動くらしい)。
・FirefoxなどのWebブラウザを、タッチ操作でマウスジェスチャーすることが可能(画面長押しで右クリックできる)。タブブラウザで楽々ブラウジング。
・Firefox Syncを使うと、デスクトップPCと履歴やブックマークなどをクラウドで同期できる。
・家ではWi-Fi、外ではiPhoneのテザリングでネット接続。Wi-Fiが安定していて嬉しい。
・単品で買うと高価なMicrosoft Officeが付いている。
・Micro HDMIでHDMI出力できる。
・MicroSDスロット付き。
microUSBハブでUSB製品をつなげられる。
・Bluetooth製品とつながる。
・一応、Androidアプリを動かすことも可能。


■あまり良くないところ
・解像度が1280*800。普段デスクトップPCでフルHDの1920*1200に慣れているので、1280*800の解像度が狭く感じる。高解像度にすると8インチでは操作しにくいかもしれないが、それでも高解像度化を望む。
・メモリが2GB。32bit版OS。
・タッチパネルが少しタッチしにくい。狙ったポイントと少しずれる。Windows上でキャリブレーションはしているが、iPad操作時よりもミスが多いように感じる。
・タッチパネルを考慮していないデスクトップアプリケーション。タッチパネルに最適化されているはずのWindowsストアアプリはまだまだ少ない。
・Windows8.1のストアアプリでの全画面表示が、既定のプログラムの選択を選ばないと表示できなくて、シームレスな作りをしていない。
・ログイン操作がやりにくい。指紋認証等が欲しい。面倒なので、自動ログインにした。
・充電中はmicroUSBポートが使えない。
・スリープ中でもバッテリーをそこそこ消費してしまう。
・スマホやタブレットと違って、スリープしているとバッテリーが少しずつ減っていくので、長く使わないときはスリープからシャットダウンに切り替えた。Windows8.1なので、シャットダウンしても高速起動が可能(20秒かからない)。


■不具合?
・スリープから復帰しようとしても真っ暗なことがある。
・バックライトが突然チラつくことがある。(1/17追記→Acer「Iconia W4-820」のチラつき不具合が直った!

小飼弾さんの「404 Blog Not Found:続報 - Windows 8.1 & Miix 2 8」にも書かれているように、スリープから復帰しようとしても、画面が真っ暗なことがあります。「富士通のARROWS Tab QH55/Mを買ったのです (キタ印工房)」でも同様のようなので、タブレット製造メーカーではなく、CPU周りかWindows8.1に問題があるように見えます。またバックライトのチラつき問題は、最低輝度を低く設定できるAcerに発生している問題で、低輝度の時になぜか突然「ピカピカッ」と画面が短く点滅したりします。小飼弾さんに発生しているフリーズの問題は、自分のタブレットでは発生していません。


■まずまず
・新型Atomの処理能力。デスクトップのCore i7と比べてしまうとさすがに遅いが、一昔前のノートPCよりは速い。新型Atomはなかなかの性能なので、あまり不満はない。
・ソフトウェアキーボードと、フリーの仮想タッチパッド。ソフトウェアキーボードはもっと洗練されても良いはずだし、仮想タッチパッドの開発もどんどん進んで欲しい。漢字変換はATOKを使っている。
・小さな8インチでWindowsアプリケーションはうまくタッチできないかと思っていたが、慣れるとけっこうタッチできる。小さいボタン等は、仮想タッチパッドの「TouchMousePointer」を使えば、確実にクリックできる。もし高解像度化しても、仮想タッチパッドがあれば普通に使えそう。


■まとめ
8インチWindowsタブレットは、ノートPCの代わりになるとても優れたもの。今は液晶が1280*800で、メモリは2GB。もっと高解像度になって、操作性も失われていなくて、64bitになってメモリも増えた新型がいつか出たら、また欲しくなりそう。8インチWindowsタブレットは、持ち運び用のノートPC代わりに、とても良い。軽い。

Windowsタブレットを買う前は、iPadやAndroidタブレットの代わりとして役立つと思っていたが、使ってみるとノートPCの代わりにもなれる優れたものだった。「Windowsタブレットの登場でAndroidタブレットやiPadが駆逐される」と考えている人もいるかもしれないが、駆逐されそうなのは、モバイル用WindowsノートPCの方かもしれない。堅牢性を考慮しつつ軽量化して約1kgで10万円以上するWindowsノートPCと、Office付きで4万円程度で買える約400gのWindowsタブレット。USBモバイルバッテリーで充電できて、本気を出したいときはBluetoothやUSBでキーボードやマウスをつなげて、HDMI出力もできる。本気を出さないときは、軽量な約400gのまま持ち歩き。長文を打たないのであれば、ソフトウェアキーボードでも事足りる。モバイル用Windows機の概念を変えてくれそうなマシンだと、自分では思っている。

少し不具合もあるし、今はまだメモリも2GB制限なので、もっと進化したら、WindowsノートPCではなくWindowsタブレットを選ぶ人が増えてきそう。Windowsのアプリケーションが好きな人にはオススメできるし、Windowsに慣れていない人には特にオススメする理由も見当たらない、そういうタブレット。個人的には好き。


追記18.3インチフルHDのThinkPad 8が登場!
追記2Acer「Iconia W4-820」のチラつき不具合が直った!



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