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ソニーα7、NEX-5R、RX100のサイズ比較、画像比較

2013年12月03日 カメラ・写真
α7、NEX-5R、RX100比較3

ソニーのフルサイズカメラ「α7」、APS-Cカメラ「NEX-5R」、1インチカメラ「RX100」の3種類が揃ったので、サイズ比較と画像比較でもしてみます。


3機種並べて前から見るとこの通りです。
α7、NEX-5R、RX100比較

向かって左から「α7」、「RX100」、「NEX-5R」です。中央の「RX100」は、1インチイメージセンサーを搭載しながらも非常にコンパクトです。向かって右の「NEX-5R」は、APS-Cサイズのイメージセンサーを搭載し、しかもレンズ交換もできてこのコンパクトさ。見事です。それに対して向かって左の「α7」は、一眼レフのようなファインダー部の出っ張りがあり、他2機種に比べるとかなり大柄です。


上から見るとこの通りです。
α7、NEX-5R、RX100比較2

「α7」は、フルサイズイメージセンサーを搭載しながらも、かなりボディは薄く、今までのフルサイズ一眼レフとは全く異なる大きさです。ただ、物理的にレンズが大きすぎます。暗くて軽いキットレンズを装着してこのサイズですから、バッグへの収納性はあまり良くありません。

「NEX-5R」は、ボディが小さくレンズもコンパクトで、バッグへの収まりが良いです。「これからはフルサイズカメラだ!」と意気込む人もいますが、APS-Cカメラのコンパクトさは捨てがたいものがあります。これからも積極的に、このフォーマットの開発は進めて行くべきだと思います。

「RX100」に至っては、バッグへの収納どころか、ズボンのポケットにも入る小ささです。電源をONにすると、大きめのレンズが飛び出します。電源OFF時に、このコンパクトさを実現した開発陣はすごいと思います。

ということで、「α7」はフルサイズカメラにしては小さく薄く軽いのですが、どうしてもレンズが大きくなってしまい、携行性は悪くなります。今までのフルサイズ一眼レフに比べたら圧倒的に軽いものの、APS-Cミラーレスや1インチコンパクトデジカメの優位性は揺るぎません。。それぞれのフォーマットに良さがあり、「どれが一番」という話ではありません。そろえる余裕さえあれば、その日の状況に応じて選べるのがベストだと思います。


さて、ボディとキットレンズを装着した状態でのサイズ感がわかったところで、「じゃあ、画質はどうなのよ?」という疑問がわくと思います。「NEX-5R」、「RX100」、「α7」のキットレンズ(RX100は固定レンズ)の広角端で撮影した画像を以下に載せておきます。サムネイル画像クリックで、等倍画像が表示されます。

NEX-5Rキットレンズ画像

NEX-5R画質
1/100秒 ISO200 F8.0 16mm(E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS)

まずは、APS-Cミラーレス一眼の「NEX-5R」の画像です。4912×3264の約1600万画素の画像になります。ソニーのキットレンズ「E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS」の広角端16mm(35mm判換算24mm)で撮影しました。このレンズは非常にコンパクトでAFが速く、電動ズームも付いていて、手ぶれ補正も効くという素晴らしいレンズです。イメージセンサーサイズに対してマウント径が大きくフランジバックが短いので、レンズ設計の自由度が高く、こういうレンズの開発も可能になっています。写りに関しては歪曲が大きく、それをソフトウェア補正で補うという形になっています。シャープさはそこそこのレンズですが、ひどすぎる写りということもなく、普通に使えるレベルです。上の画像は広角端で非常にワイドな写真で、こういう広角写真をコンパクトで軽いカメラで撮れるという利点があります。

RX100画像

RX100画質
1/500秒 ISO125 F5.6 10.4mm(28-100mm F1.8-4.9)

続いて、1インチイメージセンサー搭載のコンパクトデジカメ「RX100」の画像です。「RX100」は、「NEX-5R」よりもサイズの大きな、5,472×3,648の約2000万画素の写真が撮れます。上の写真は、広角端の35mm判換算28mmで撮影しました。コンパクトなボディにズームレンズ搭載で、2000万画素。もっと解像が悪くなりそうなものですが、なかなかのシャープさを見せてくれます。「NEX-5R」のキットレンズとどちらがシャープかと言われると、判断が難しいです。コンパクトな「RX100」の方が少し上かもしれません(「NEX-5R」を28mmで撮影すればもう少しシャープになります)。広角端の開放F値はF1.8と大変明るく、寄れて、かなり使い勝手の良いデジカメです。ハイライト側のダイナミックレンジが狭いという欠点や、ズームすると暗くなって寄れないという欠点もありますが、コンパクトな1インチデジカメにしては素晴らしいです。とりあえずカバンに入れておくと、いつでも高画質な写真が撮れて便利です。

α7キットレンズ画像

α7画質
1/200秒 ISO100 F8.0 28mm(FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS)

最後に、先月発売されたばかりの「誰も作らなかったカメラ」こと、フルサイズの「α7」です。6000×4000のピッタリ2400万画素の写真が撮れます。上の写真は、キットレンズの「FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS」の広角端28mmで撮影しました(レンズのレビューは、FE 28-70mm F3.5-5.6 OSSレビュー2 - シャープネステストをどうぞ)。フルサイズセンサーなので、ダイナミックレンジが非常に広く、ノイズも少なく、色再現性も良いです。良いはずなのですが…等倍画像を表示してみればわかる通り、画質は3機種の中で一番ひどいです。画像中央以外は、目がおかしくなったのかと錯覚しそうなくらい解像していません。せっかくのフルサイズセンサーも、レンズが良くなければ台無しです。(追記:上の画像がブレているとの指摘がありました。確実にブレていないと言える画像を、こちらこちらにリンクしておきます


ということで、カメラはレンズまで含めて、画質や携行性を判断しなくてはいけません。世の中の大半の人は、キットレンズ以外の交換レンズを0〜2本くらいしか購入しないというデータがあります。もしキットレンズ以外のレンズを購入する予定がないのなら、わざわざ無理をして高価で大きな「α7」は買わない方が良いです。コンパクトな「RX100」や「NEX-5」系のカメラの方が良かったりします。レンズ交換を楽しむなら、フルサイズの「α7」が楽しいと思います。使い方に応じて選んでみてください。



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