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SIGMA Photo Pro 5.5でモノクローム現像を極める2

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2013年03月03日 カテゴリ:カメラ・写真
前回の「SIGMA Photo Pro 5.5でモノクローム現像を極める1」からの続きで、SPPのモノクローム現像第2回です。

1.SPPでカラーモード現像すると人肌がガサガサ!

シグマのカメラで撮影した画像をSIGMA Photo Pro(以下SPP)で現像すると、人の肌がガサガサになるという問題があります。たとえば、以下の写真を見てください(サムネイル写真クリックで拡大します)。等倍で見ると肌がガッサガサです。これでは人に見せられるような肌の質感にはなりません。男性の力強さや年季の入ったお年寄りを表現する写真ならまだしも、若い女性の写真には全く向きません。



このようなSPPの仕上がりを見て、「Foveonの写真は、人の目に見えない部分までよく写る!」となぜかポジティブにとらえる人がいます。違います。SPPの現像処理が未熟なだけです。本物はこんなに肌がガサついたりしていません。

2.カラーモード現像で彩度を0にしても、全く良くならない!

上のカラーの写真を彩度0にして、モノクロ変換してみます。



やっぱり肌がガサガサです。どうしようもありません。ピントの合っていないボケの部分も汚いです。白黒にしてみてわかることは、「色が付いているから写りが汚く見える」わけではないということです。これはSPPの輪郭強調処理が内部で走っているからだと思われます。SPPには「シャープネス」という画像補正パラメータがありますが、これをマイナスにふっても滑らかにはなりません。すでに内部処理で輪郭強調されてしまっているので、そのあとに画像補正でボカしてもきれいにはならないんですね。残念ながら。

3.自分でモノクロ変換すれば滑らかに!

そこで以前試したのが「SPPを一切使わずに、DP2 MerrillのX3F現像をしてみる-ポートレート編-」です。SPPの処理を通さず、自分でモノクロ現像してみた写真がこれです。



滑らかですね。肌はガサつかず滑らかで、ボケ味も良好になっています。SPPより少し広い範囲で出力できるのもお得なポイントだったりします。シグマ純正のSPPを使わないで、他の現像ソフトを使えば、このような自然な現像処理が可能になるわけです。

4.さて、SPP5.5で追加されたモノクロームモードの実力は!?

それでは、いよいよ本題です。SPP5.5ではモノクロームモードが搭載されました。今までのカラーモードの現像処理とは全く違う、モノクロ専用の現像処理です。このモノクロームモードで上の写真を現像すると、どのような結果になるのでしょうか?

結果はこの通りです!



滑らかかつシャープ!肌のガサつきはなくなり、ボケ味も良好で、それでいてシャープな写真が出力されました。これはイイですね。上の2番の写真と4番の写真で肌の違いを見比べて見てください。全く違います。4番が本来の肌質です。

2番の写真はSPPの内部処理でシャープネスがかかりすぎてしまっていて、気持ち悪い写真に仕上がっているだけなのがわかるかと思います。本来の写りは、4番のモノクロームモードでの結果です。これなら、ポートレート写真でも問題なく撮影、現像できます。「Foveonの写真は、人の目に見えない部分までよく写る!」のではなく、SPPの現像処理が未熟なだけ、と自分は考えています。

5.他のサンプル

他の写真もSPP5.5のモノクロームモードで現像してみました。



変なシャープネスがかからなくなり、仕上がりが自然で非常に好ましい写真となりました。Foveonセンサーの実力発揮というか、光のとらえ方がイイですね。

下の写真は、少し肌は白飛びしているのですが、ボケの質感と服の質感がすばらしかったので載せてみます。ベイヤー型のイメージセンサーではとうてい表現できないような写りです。

6.まとめ

SPPのカラーモード現像は、輪郭強調されすぎていて気持ち悪い(と自分は感じる)問題がありました。今回のSPP5.5にはモノクロームモードが追加され、このモノクロームモードで現像した写真は、変なシャープネスもかからず、とても好ましい写真に仕上げられることがわかりました。モノクローム現像専用の処理になっているだけあって、表現力もすばらしいです。ベイヤー型のイメージセンサーでは無理な、自然なシャープ感を簡単に表現できます。Foveon X3ダイレクトイメージセンサーによる、光の表現力がフルに発揮されているように感じます。

というわけで、SPP5.5のモノクロームモードは、とてもすばらしいものであることがわかりました。モノクロ派の人にも、ぜひDP Merrillをオススメしたいです。


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