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ラックスマンLXU-OT2:ヘッドホンアンプ付きUSB-DACレビュー

2012年12月19日 音楽



この前「ラックスマン設計のUSBアンプ付きの雑誌を予約した。2800円!」で予約していた月刊Stereo 2013年1月号 - 音楽之友社が届きました。昨日の「今週の週刊アスキーは、ウルトラマウス付きで590円!」に続き、年末は付録雑誌ブームです。


雑誌の付録にヘッドホンアンプが付いているので、この厚み。

月刊Stereo 2013年1月号のフル活用マニュアル

本誌の方でLXU-OT2フル活用マニュアルの特集も組まれています。


音質を良くする方法として、「コンデンサーを交換する」方法などが紹介されています。


音質を良くする方法として、「USBケーブルを交換する」方法なども紹介されています。

音質のグレードアップにはオーディオ用USBケーブルに交換することが簡単かつ大変有効だ。
と言い切られています。デジタル信号を送るUSBケーブルを変えると音質が変わるのか、かなり疑問です。USBケーブルのケーブルや端子自体から出てくるノイズで最終的に音が変わるのでしょうか?

LXU-OT2開封

さて、箱を取り出して開けてみました。


USB-DAC基板と透明カバー、支柱とネジ、連結用支柱、ラックスマンオリジナルUSBケーブルです。


USB-DAC基板(本体)はこれです。

上から見るとこんな感じです。ラックスマン設計です。


基板の裏側。


DACチップは、バーブラウンのPCM2704です。

LXU-OT2組み立て

それではLXU-OT2の組み立て開始です。使うのは、USB-DAC基板とPVC製透明カバー、支柱とネジ(×4)です。


組み立て完了。本体にカバーをかぶせて、支柱とネジで止めるだけでした。作業時間は一分。とりあえずドライバーは使わずに組み立てました。きっちり止めたい人向けに、ドライバーを使えるよう、カバーの四隅に切り込みがあって気が利いています。半田付けなどの作業もいらないので、小学生でもできる簡単組み立てです。


上から眺めてみました。半透明なので中が透けて見えます。ホコリ避けとして活躍してくれるカバーだと思います。


本体の前面には、イヤフォン用のボリュームと、イヤフォン端子(右の黒い穴)。


背面には、RCA端子とUSB端子。


付属のUSBケーブルを使ってPCにつなぎます。

LXU-OT2をPCにつないで聴いてみる

準備が整ったので、LXU-OT2をPCにつないでみました。後ろのUSBケーブルをPCにつなぎます。前面のイヤフォン端子には、iPhone用にお気に入りの「PHILIPS SHE9800」をつないでみました(個人的にフィリップス最高音質のPHILIPS SHE9800レビュー参照)。


USBケーブルをPCにつなぐと、自動的にドライバがインストールされ、使える状況になりました。Windows7のサウンドデバイス(PCのイヤホン出力とスピーカー出力を切り替える方法参照)を開くと、LUXMAN LXU-OT2が表示されています。このデバイスを選択して「規定値に設定」をクリックすれば、LXU-OT2から音が出力されるようになります。


イヤフォンを耳に入れ、LXU-OT2のボリュームを回してみました。不具合もなく、しっかりと音楽が流れてきました。

LXU-OT2視聴レビュー(PHILIPS SHE9800)

さて、主にPCのヘッドフォンアンプとして購入したLXU-OT2。気になるのは、音質です。PCのマザーボード前面のイヤフォン端子から聴くサウンドと違って、LXU-OT2には嫌なノイズがありません。まずはこれだけでも十分な価値です。

PHILIPS SHE9800で聴いて最初に思ったのは、「おっ、意外と音場が広い!?」と感じたことです。中域を前に出しすぎるでもなく、音場感を大事にしているような音作りに感じました。

次に高域。高域にキラキラ感が全然ありません。ここはさすがに2800円の限界かなぁと思いました。

最後に低域。低域が思ったより出ていました。重い低音と言うほどでもありませんが、量感もそれなりにあって、少し前の方で低域を出してきます。

で、音楽のジャンルを変えながらしばらく聴いてみた結果…

PHILIPS SHE9800とは合わない…

聴く音源によっては、低域が少し強くなりすぎてしまって、あまり好みの音ではありませんでした。高域もよくありません。SHE9800の柔らかい高音が出ませんでした。

温もりもキラメキも迫力も、すべて中途半端な音でした。最初音場感が広いような気がしましたが、高音も低音もあまりよくありませんでした。まぁ、普通と言えば普通なんですが…。2800円ですし。

LXU-OT2視聴レビュー(CRESYN C515H)

iPhone用のお気に入りイヤフォンでダメだったので、次はタイプの違うヘッドフォンで試してみることにしました。2000円以下で買える激安で奇跡のヘッドフォン、CRESYNのC515Hです。


で、音楽のジャンルを変えながらしばらく聴いてみた結果…

LXU-OT2とC515Hの組み合わせすごい!

さっきまで「2800円の雑誌の付録なら、まぁこれくらいが限界か」とか思っていたのに、C515Hとの組み合わせにしたら、ちょっと感動しました。C515Hの中高域のクリアな音と、LXU-OT2の中域の音場感、低域の量感が組み合わさって、すごく良くなりました。二つの悪いところを組み合わせるのではなく、両方の良いところが組み合わさりました。キラキラでクッキリとした音なのに、低音も支えてくれるという、値段からは考えられないような良い音になりました。

LXU-OT2は安いヘッドフォンアンプだし、イヤフォンやヘッドフォンの種類はあまり問わないだろうと考えていましたが、これは間違いでした。接続するイヤフォンやヘッドフォンによってかなり音が変わるタイプです。イヤフォンを変えて数種類聴いてみましたが、LXU-OT2は高域が弱いので、高域をクッキリ出すタイプの方が合うと思います。

LXU-OT2をこれから買おうと思っている人は、CRESYNのC515Hとセットでの購入も検討してみてください。2800円+約1600円の約4400円で、驚きの高音質が手に入ります。USB-DACなので、PC内のノイズともおさらばできて、デジタルサウンドを楽しむにはかなりオススメです(もし気に入らなかったとしても責任は取りません)。

LXU-OT2にはRCA端子も付いているので、今度プリアンプにつないで、そっちの方でも音楽を聴いてみようと思います。

とりあえず、2800円の雑誌付録であるLXU-OT2には大満足です。ノイズがなくて聴きやすくて良いのはもちろん、C515Hとの組み合わせも最高です。





追記ラックスマン設計のデジタルアンプ「LXA-OT3」付きの雑誌Streoを予約した