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DP2 MerrillでFOVクラシックブルーを試してみる

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2012年10月28日 カテゴリ:カメラ・写真
10月26日に、SIGMA DP2 Merril等の新ファームウェアや現像ソフトSIGMA Photo Proの最新版がリリースされました。

今回のアップデートにおける一番の目玉は、新カラーモード「FOV Classic Blue」の追加。このFOVクラシックブルーについては、上記アップデート開始案内ページを読んでも詳細が記述されていません。以前、シグマの山木社長がSIGMA SD9の独特の色合いと表現していたので、SD9っぽい色のカラーモードということです。
Twitter / KazutoYamaki: 初期からのユーザー様の間で待望論のあるFoveonブルーと呼ばれるSD9のあの独特の色あいの復活を検討している旨、以前ツイートさせて頂きましたが、今月末〜来月始めにファームアップの一環としてカラーモードに追加致します。名称はFov Classic Blue。ご期待下さい。

機能変更のお知らせPDFには、このように書いてありました。「深みのある青色を表現し、印象的な青空を表現するモード」と。

早速、以前撮影したDP2 Merrillの写真に、そのままFOVクラシックブルーを適用して違いを確認してみることにしました。

まずは「スタンダード」から。これが基本の色です(画像クリックすると拡大します)。
スタンダード

続いて、「風景」と「ビビッド」。「スタンダード」に比べるとどちらも鮮やかです。この作例では、「風景」と「ビビッド」の違いがほとんどわかりません。
風景 ビビッド

そして、「FOVクラシックブルー」。
FOVクラシックブルー

「風景」や「ビビッド」とも違う、黄緑色の鮮やかさが強調されました。ただ、肝心の「深みのある青色」については、この作例ではわかりません。

気付いたら、DP2 Merrillでは気持ちの良い青空の写真をあまり撮っていませんでした。ということで、昨日青空の写真を撮り直してきました。

FOVクラシックブルーの色の変わり方

DP2 Merrillを手に持って向かったのは、浅草。仲見世が一望できる隠れたベストスポット(今年の4月に完成した建物なので、ここからの眺望をまだ知らない人が多いだけ)に出向き、撮影してみました。

「あっ、青空が微妙だった…」。まぁとりあえず、「風景」モードで撮影。
風景

次に、「FOVクラシックブルー」モードと比較してみました。
FOVクラシックブルー

「赤が…」。青がどうこうと言うよりも、赤がやばいですね。オレンジ色っぽくなります。黄色、黄土色、赤色等が、全体的にオレンジっぽい色になってしまいます。正確な色合いを求めていると、ちょっとツラい色合いです。正しい色はどうだったかと思って、上の「風景」の写真と交互に眺めていると、だんだん正しい色がわからなくなってきます。「風景」は「風景」で変な気がしてきます。

青空はどう変わるか

気を取り直して、今度はガッツリ青空を入れて撮影してみました。

まずは「スタンダード」から。埋め込みJPEGでは、もっと明るくてきれいな色合いだったのですが、SIGMA Photo Proで開くと、暗くくすんだ色合いになります。比較用なので、特に調整せずにそのままホワイトバランスだけ「晴れ」に固定して出力してみました。
スタンダード(ホワイトバランス:晴れ)

次は、「FOVクラシックブルー」。「スタンダード」とは違う、鮮やかな青空になりました(ちょっと派手ですが)。ただ、ホワイトバランスは両方「晴れ」なのに、「FOVクラシックブルー」は全体的に青味が強くなっています。「FOVクラシックブルー」を使う場合は、ホワイトバランスの微調整をした方が良さそうです。
FOVクラシックブルー(ホワイトバランス:晴れ)

FOVクラシックブルーでホワイトバランスを調整

「FOVクラシックブルー」を使う場合は、ホワイトバランスの微調整をした方が良さそうだったので、今度はこの作例でホワイトバランスを調整してみることにしました。まずは、「風景」モードでホワイトバランス調整済みの写真です。「風景」モードという名前の割には、青空の色は控えめです。
風景(ホワイトバランス調整)

続いて、「FOVクラシックブルー」でホワイトバランス調整済みの写真。青空が印象的できれいな写真に仕上がりました。ホワイトバランスを調整したことによって、全体的な青味も取れて、かなり良くなったように思います。うんこ炎の色合いはさておき、青空はきれいで、一般的にはこちらの青空の方が好印象を持たれるのではないかと思います。
FOVクラシックブルー(ホワイトバランス調整)

FOVクラシックブルーで撮影してはいけない被写体

FOVクラシックブルーは、青空が強調されるのは気持ちが良いのですが、赤がオレンジになってしまうのは気持ちよくありません。

例えば、こういう赤い被写体をFOVクラシックブルーで現像すると大変なことになります(下の写真は、クリックしても拡大しません。ひどすぎて)。
スタンダード FOVクラシックブルー

被写体に赤が含まれる場合は、「FOVクラシックブルー」の利用はほどほどにしないといけません。

FOVクラシックブルー作例

「FOVクラシックブルー」の特徴がつかめてきたところで、「FOVクラシックブルー」の作例を何枚か載せてみます。

この写真は、X3 Fill Lightで暗部を明るくしつつ、「FOVクラシックブルー」で川の水面と空の青を少し強調してみました。


この写真は、「FOVクラシックブルー」に設定すると黄色が目立ちやすくなる傾向にあるので、それを逆手に取って黄色い太陽の光を強調してみました。


この写真は、「FOVクラシックブルー」の印象的な青色を強調してみました。初めから青と無彩色くらいしかない被写体だと、威力を発揮します。



ということで、「FOVクラシックブルー」はかなりクセがありますが、写真によっては効果的に使えそうな感じです。ブルーはさすがに印象的できれいですね。ただ、赤や黄色の発色はクセが強すぎるので、そこが難点です。赤にダメージは与えず、青だけ強調できる「FOVクラシックブルー改」でも追加してくれれば、言うことなしなのですが…。

今後も、SIGMA DP2 Merril等の新ファームウェアや現像ソフトSIGMA Photo Proの改良を期待しています。