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D800EのRAW画像をCapture NX 2で現像してみた。モアレ除去も。

2012年04月05日 カメラ・写真
前回の記事、「D800EのRAW画像をLightroom4で現像してみた。モアレ除去も。」で「Adobe Photoshop Lightroom 4」を使ったRAW現像とモアレ除去を試しました。

今回はニコン純正の「Capture NX 2」を使って、RAW現像とモアレ除去を試してみます。Capture NX 2は、Ver.2.3以降から、ようやく64bitOSネイティブのアプリケーションとして動作するようになりました。これにより、安定化と高速化が実現されています。今回試したCapture NX 2のバージョンは、現時点で最新のVer.2.3.1です。

ということで、さっそく前回と同じおじさんに登場してもらいました。



Capture NX 2には、「色モアレリダクション」という補正パラメータがあります。これを設定すれば、ローパスフィルターの効果をカットしたことにより発生してしまうD800Eの色モアレを軽減できます。



前回と同じように、おじさんの向かって左側の部分を100%クロップで切り出してみます。Lightroom4とは現像エンジンが違うため、デフォルトでも偽色の出方が違います(露出、コントラスト、彩度なども違います)。それほど気になりませんが、薄く青やオレンジの偽色が発生しています。



次に「色モアレリダクション」を「標準」にして、色モアレを軽減してみました。



ほんのわずかに偽色が残っているような気もしますが、かなりきれいに軽減できました。この部分だけだとわかりにくいので、全体の画像もアップしておきます。気になる人は、それぞれ確かめてみてください。

「色モアレリダクション」を「低」に設定した場合は、若干偽色が取り切れていません。今回の写真の場合は、「標準」以上の方が良さそうです。「標準」で画像をチェックしていくと、上の切り出し画像部分のような偽色だけでなく、モアレの部分も軽減しているのがわかります。元々偽色の濃かった部分は少し色が残ってしまいますが、パッと見では気にならないレベルに軽減されています。

前回の記事と合わせ、Lightroom4とCapture NX 2、それぞれでモアレ除去を試しました。その感想として、偽色を確実に軽減できるのはLightroom4の方だと感じました。モアレが発生している部分を、補正ブラシで塗っていくと、かなりきれいに軽減できます。軽減レベルも個別に調整できますからね。ただ、いちいち補正ブラシで塗っていく手間がかかるので、大量に処理するのには向いていないと思いました。

一方、Capture NX 2の方は、「色モアレリダクション」の項目を設定するだけのワンステップで、画像全体に適用できます。最初は画像全体にリダクションがかかるので、他の部分にもっと悪影響が出てくるのかと心配していました。今回試してみた感想としては、弊害もあまり見つかりませんでした(画像が大きすぎて、違いを調べるのも面倒という)。調整パラメータ一つで簡単に色モアレを軽減できるため、Capture NX 2を使うのもかなり有効だと思いました。何より、ニコンの色合いや画像処理を適用するには、Adobe製のLightroomではなく、ニコン純正のViewNX2やCapture NX 2を使うしかありませんからね。手軽に「色モアレリダクション」を使えるCapture NX 2という選択肢は、かなり良いと思いました。

というわけで、D800Eで撮影して偽色やモアレが目立つようなら、Capture NX 2を使えば簡単に後処理で軽減できることが確認できました。



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