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映画けいおん!は、今年見た映画の中で一番面白かった!

2011年12月26日 TV・映画


アニメ版の「けいおん!」、第二期「けいおん!!」のヒットに続き、劇場版の「映画けいおん!」も今月3日から公開が始まっています。

『映画けいおん!』上映劇場数については、当初はけっこう微妙な数で、都会以外の都道府県では、1〜2か所くらいしか公開予定にはなっていませんでした。映画公開後のヒットを受け、すでに1月からは大幅に劇場数が増える予定になっています。

さて、映画けいおん!の公開から3週間以上が経ち、すでに見た人も多いと思いますので、簡単に映画けいおん!の感想でも述べておこうと思います。

映画けいおん!は、「普通」でした。


※以下、多少ネタバレがあります。知りたくない人、映画の感想やレビューを避けている人は読まないで下さい。


「普通」というと少し語弊がありそうなので、「普通」というよりも、「いつも通り」とか「自然体」の言葉の方が合うでしょうか。映画版のアニメというと、強大な敵が現れてそれと戦ったり、主人公が急に頼もしくなって事件を解決したり、あるいはここで泣けとばかりに壮大な感動ストーリーを仕立て上げたりします。「それでこそ映画だ」とか「映画でしかできないことを映画でやるのが当たり前だ」という考えもある中で、あえて「自然体」の映画を作り上げたような気がします。

登場人物の誰かが急に強くなるわけでもなく、感動の押し売りをするわけでもなく、いつもの日常の延長線。それでいて、細かい動作や演出には気を配っていて、そこに映画でしか出せないクオリティを最大限つぎ込むという作り。無理やり感が全くなく、映画ならではのハプニングのようなものもあったりするのに、それさえも自然に感じてしまう優しい作り。それこそが、映画けいおん!で目指したものであり、そして現実に作り上げることに成功した、と感じました。

アニメ版2期けいおん!!の描写について、卒業する側される側の気持ちを反対側から描く、というのも大きなテーマになっていました。卒業旅行や映画という特別な枠組みの中でさえも、「普通」のまま描写できたこと、それこそが映画けいおん!をもっとも評価できるポイントだと思います。

アニメ版を視聴した人に対するごほうびとでもいうか、細かい動作や演出は本当に凝っていました。壮大なストーリーや押し売りの感動はないのに、「あぁ、これで本当に終わってしまうんだな…」という、一種の「寂しさ」みたいなものが心に響きました。普通の映画では描けない、普通を描けたことで、他の映画では味わえない感情がこみ上げてくる、そんな感じの映画でした。


というわけで、映画けいおん!は、今年見た映画の中で一番面白い映画でした。今年見た映画は、映画けいおん!だけですけど。




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