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シグマDP2xレビュー-絞り値別遠景画質チェック-

2011年06月07日 カメラ・写真
シグマDP2xの性能をチェックするために、絞り値別に遠景写真を撮ってみました。現像条件は、「ISO:100、ホワイトバランス:晴れ、カラーモード:スタンダード」に固定して、SIGMA Photo Pro4で現像しています。以下、絞り値を変えて、レンズ解像力や収差等をチェックします。

F2.8

まずは絞り開放F2.8から。

DP2xに搭載されているレンズの完成度が高すぎて、絞り開放から実にシャープです。

F4

一段絞ってF4。

F2.8の時と比べて、画面中央についてはそれほど差はありませんが、わずかにシャープになっています。周辺画質については、絞って被写界深度が深くなったのと、絞った効果でよりシャープになりました。DP2xは遠景を写せば被写界深度はそれなりに深く、F2.8でもF4でもそれほど大きな差は出ません。絞り開放F2.8でも収差が少なくシャープに写るため、シャッタースピードを稼ぎたい時には積極的に開放でも遠景を写していきたいと思わせてくれるレンズ性能です。絞る余裕があるなら、もちろんF4以上の方が良いです。

F5.6

続いてF5.6。

センサーサイズ的には、絞りF5.6程度が一番シャープに写りそうに思えます。でも他の絞り値とそれほど見分けが付きませんでした。DP2xのセンサーの画素数は約1400万画素で、ピクセル数は2,652×1,768です。画素ピッチに余裕があるため、レンズ性能の方が上を行ってしまい、絞ってもあまり画質に変化がありません。素晴らしいレンズ性能です。

F8

最後はF8で。

中央はF5.6に負けて、周辺はF8が安定するかと思いましたが、やはり大差ありません。

ホワイトバランス「晴れ」の安定性はどうか

上の写真はすべてホワイトバランス「晴れ」で現像しています。「晴れ」にも関わらず、全体にマゼンタが乗っているように感じます(晴天時にどこを写してもそのように感じます)。自分のイメージとしては、ホワイトバランス「晴れ」から「1C+1Y」ずらした下の写真の方が合います。

この色合いがDP2xの仕様なのか、キャリブレーションによる個体差なのかはわかりません。DP1sの時は色がメチャクチャで(交換してもらいました)、シグマDP1xのキャリブレーションはほぼ完璧でした。今回のDP2xは微妙に色がずれています。DP1xは「晴れ」固定で満足行く出来でしたが、今回のDP2xは色合わせに少し手間がかかりそうなのが少し残念なところです。

結論

DP2xのレンズ性能はあまりにも高いため、遠景を撮る場合、どの絞り値でもそれほど大きな差は現れませんでした。絞り開放F2.8の時だけ、収差と被写界深度の差で周辺がほんのわずかに甘くなる程度でしょうか。それも細かく見比べないとわからない程度です。どの絞り値でも安心して使える解像力です。コンパクトながら、素晴らしい性能だと思います。