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PHILIPS Fidelio DS9000レビュー

2011年05月20日 音楽
Fidelio DS9000に iPhone 4 を接続した状態

今日5月20日より発売開始の「DS9000」。「DS9000」は、「フィリップス Fidelio ドッキング・スピーカー」シリーズの最上位機種です。先月発表された「Fidelio」シリーズは、iPhone、iPod、iPadをスピーカーにドッキングさせるだけで、高音質な音楽を楽しむことができるスピーカーです。一足早く「DS9000」を借りて、今週はずっと「DS9000」で音楽を聴いていました。今回は、フィリップス「Fidelio」のタイアップ記事として、Fidelio DS9000のレビュー記事を掲載します。

上の写真は、「DS9000」にiPhone4を載せて撮った写真です。スピーカー本体はかなり大きめです。ドッキングスピーカーとしては珍しく、下の写真のようにiPadも接続できます。写真を撮るのに少し苦労しましたが、なかなか見栄えのある姿です。
 iPadを接続


「DS9000」を横から見るとこんな感じです。天然木材やファブリック、金属を使用し、プレミアムなデザインが採用されています。美しい曲面は見た目だけではなく、スピーカーキャビネットの剛性を高め、音質への干渉が劇的に低減されているとのことです。
 iPhoneを接続して横から見たところ


嬉しいのは、本体に近づくと音量ボタンのLEDが自動的に点灯し(下の写真のPHILIPSの文字の左右の-と+ボタンのところ)、離れると消灯されることです。この機能は、電力をオーディオ再生に集中させるためのこだわりだそうです。+と-ボタンは、押下することによってそれぞれ音量の増減に対応しています。
本体に近づくと音量ボタンのLEDが自動的に点灯し、離れると消灯


スピーカー本体の裏側はこのようになっています。電源ケーブルとオーディオケーブルの端子があります。天然木材で高級感があります。
背面の天然木材。電源ケーブルとAUX INの端子もあり。


操作については、接続したiPhoneなどから操作できる他、付属のリモコンで音量を変えたり、次の曲に飛ばしたり、一時停止させたりできます。離れたところからリモコンで操作できるのは予想以上に便利です。リモコンの操作で、しっかりとiPhoneやiPadが反応します。
また、ドッキングポートは前後に角度が傾くようになっていて、iPhone 4の純正バンパーにも対応しています。ドッキングポートに接続するだけで、自動的にiPhoneも充電されます。
リモコン 電源ケーブルとオーディオケーブル
ドッキングポート iPhone4を接続


iOSアプリの「Fidelio - Philips」(無料)をインストールしてから使うことで、より細かなコントロールが可能になります。リピート設定などが可能で、また音質設定も可能になります。曲調によって音質を変えられますし、DBBにより低音を強調して音楽を楽しむことができます。
Fidelio - Philips 音質設定

操作感レビュー

「DS9000」の操作は特別難しいこともなく、スピーカ真ん中のドッキングポートにiPhone(iPodやiPadも同じ)を接続するだけで使えます。最初からiPhoneアプリとして内蔵されているiPodを起動して音楽を再生すると、「DS9000」から音楽が流れてきます。iPhoneから操作しても大丈夫ですし、リモコンから操作しても大丈夫です。特に難しいことはありません。音量の変更や曲のスキップなど、リモコンからの操作はとても便利です。

また、アプリの「Fidelio - Philips」をインストールすると、より細かい設定が可能になります。特に音質設定で、自分の好みや曲に合わせて、低音の響きを変えられるところが良いところです。

音質レビュー

さて、一番気になるのは音質です。iPhone対応のスピーカーとしては、かなり大きめのスピーカーですから、これで良い音が出なかったらガッカリです。最初、「DS9000」にiPhoneを接続し、音楽を流してみて、すぐに感じました。「iPhoneで再生しているとは思えないパワフルな音!」。とにかくパワフルな音です。重低音が強調されています。

よく聴いてみると、低域は量感がかなり多めです。スピーカーが小さかったりすると、低域に邪魔されて中域が引っ込んでしまいそうなくらい低域に量感があります。「DS9000」のすごいところは、そんな低域に負けず、さらに中域もしっかりしているところです。ボーカルの声がしっかりとこちらに伝わってきます。芯のある中域も魅力的です。高域はというと、残念ながらそれほど繊細に高音の美しさを奏でるタイプのスピーカーではありません。でも全くシャリついていたりはしないので、とても聴きやすい音です。このシャリつかない感じの音は、「天然木材」のスピーカーから来ていると思われます。

ドッキングポートは、デジタル接続に対応しています。アナログではなくデジタルですから、クリアで自然な音が出ます。デジタルというと、とがっていて機械的な音になったりしそうなものですが、そこは「天然木材」。デジタルでありながら、柔らかみのある音に仕上がっています。

50W+50Wのデジタルアンプで、かなり大きな音が出ます(自分の部屋が狭いので、最大音量で流したことはありませんが…)。安いスピーカーのように、小さい音にしたときに音がかすれたりせずに、小音量でも良く聞こえます。良くできた造りです。スピーカーに音量ボタンは付いていますが、現在の音量は表示されないため、そこは少しわかりにくいところでしょうか。

個人的な好みでいうと、「DS9000」は少し低域が強いように感じます。低音はスピーカーからの距離にも関係しますが、近くで聴く分には重低音が強すぎます。最初、重低音が強すぎる曲は、iPodのイコライザでPOPを選んだりしてちょうど良くしていたりしました。その後、「Fidelio - Philips」をインストールして、音質をコントロールできることがわかりました。このアプリにより、自分の好きなように、また気分によっても音質を変えられるようになり、音のバランスへの不満も少なくなりました。デジタル接続により音がクリアで、音源そのものに音質が影響されやすいため、曲によって変えた方が気持ちよく聴くことができます。

「DS9000」はパワフルで、中域もしっかりしている音なので、特にPOPに合います。繊細な音を楽しむクラシックなどにはあまり合わないような気がしますが、POP音楽にはピッタリだと思います。iPhone、iPod、iPadでパワフルな音楽を聴きたい人にはピッタリのスピーカーだと思います。