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SIGMA APO 70-200mm F2.8 EX DG OS HSMレビュー2-AF性能、手ブレ、ボケ味編-

2011年04月30日 動物
みんぽす経由で借りている「SIGMA APO 70-200mm F2.8 EX DG OS HSM」のレビュー第2回目です。今回はAF性能、手ブレ補正機能、ボケ味についてチェックしました。
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AF性能

まずはAF性能のチェックから。SIGMA APO 50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSMのAF性能については問題なかったものの、SIGMA 24-70mm F2.8 IF EX DG HSMのAF性能はひどいものでした。AFを合わせる度にカタカタとレンズが動いてピント位置がずれて、まともにAFが合わなかったり迷ったり大変でした。AF速度が遅いのは我慢すれば何とかなりますが、AF精度が悪いのは致命的です。最近発売されたカメラ雑誌でも、「シグマ24-70mm F2.8のAFが合わないシーンがあった」などと書かれていました。もしかして「70-200mm F2.8も?」と心配しながら撮影してみました。


焦点距離: 200mm , F値: F/2.8 , シャッタースピード: 1/500秒 , ISO感度: ISO 200

全然大丈夫でした。50-500mm F4.5-6.385mm F1.4(これは若干後ピンでしたが、精度には問題ありませんでした)と同様、しっかりピントは合ってくれました。ピント位置にズレもなく、AF速度もなかなかの速さです。24-70mm F2.8や50mm F1.4のAF性能と違って、ピントを合わせるときに、最後のAF微調整に時間がかかりません。レンズがカタカタと音を立てたりもしないので、その分AFが合うのが速く、そしてピント位置もずれません。問題なく使えるAF性能に一安心しました。やはりシグマのレンズは新しい方が、画質面だけでなくAF性能も高いようです。

手ブレ補正機能

続いて手ブレ補正機能について。シグマの手ブレ補正レンズについては、SIGMA APO 50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSMレビューその5-AF性能、使い勝手編-の時に体験しました。手ブレ補正については特に心配もしていませんでしたので、実写でチェック。


焦点距離: 70mm , F値: F/5.0 , シャッタースピード: 1/50秒 , ISO感度: ISO 640

焦点距離: 200mm , F値: F/5.0 , シャッタースピード: 1/50秒 , ISO感度: ISO 560
70mmでも200mmでも、シャッタースピード1/50秒でしっかりとブレずに撮影できていました(カメの動きが速すぎて、若干被写体ブレしていますが)。手ブレ補正機能については何も問題ないようです。


その他の写真も。


焦点距離: 185mm , F値: F/3.5 , シャッタースピード: 1/50秒 , ISO感度: ISO 640

焦点距離: 185mm , F値: F/8.0 , シャッタースピード: 1/10秒 , ISO感度: ISO 280
上の写真は被写界深度を稼ぐためにF8まで絞り、シャッタースピード1/10秒で撮影しました。1/10秒でも、何とかブレずに撮影できました。手ブレ補正機能が付いていると便利なのは間違いないですね。

ボケ味

次はボケ味のチェックです。大口径望遠ズームレンズともなると、被写界深度の浅い写真を撮る機会が増え、ボケ味の良さはかなり重要なポイントになります。

広角端70mm F2.8


焦点距離: 70mm , F値: F/2.8 , シャッタースピード: 1/1600秒 , ISO感度: ISO 200
二線ボケが気になってもおかしくないようなシーンで撮影してみました。二線ボケの傾向は全くなく、きれいなボケ味です。

望遠端200mm F2.8


焦点距離: 200mm , F値: F/2.8 , シャッタースピード: 1/1600秒 , ISO感度: ISO 200
望遠側でも問題なくなだらかなボケ味です。口径食の影響も少なめで、グルグルボケにもなりにくい方だと思います。

上の作例2枚は、絞り開放F2.8で撮影しています。ボケ味もさることながら、色収差の少なさは特筆すべき点です。白い花の周りに色収差が付いてしまいやすいシーンですが、問題なく写っています。「蛍石と同等の性能を誇るFLDガラス2枚と特殊低分散SLDガラス3枚を採用し、色収差を極限まで補正」しているのは本当でした。見事な写りです。

カリカリに解像していてキレ味のあるレンズとは違い、柔らかめな描写で色収差もほとんどなく、ボケ味を楽しめるレンズであることがわかると思います(周辺画質などのレビューはまた次回以降の記事でレビューします)。シグマっぽくない描写のような気もしますが、こういう写りのレンズも良いですね。

後ボケの作例


焦点距離: 130mm , F値: F/4.0 , シャッタースピード: 1/640秒 , ISO感度: ISO 200

焦点距離: 95mm , F値: F/2.8 , シャッタースピード: 1/800秒 , ISO感度: ISO 200
後ボケは嫌味になることもなく、素直なボケ味で、撮影シーンに関係なく安心して撮影できます。

前ボケの作例


焦点距離: 200mm , F値: F/2.8 , シャッタースピード: 1/250秒 , ISO感度: ISO 200

焦点距離: 200mm , F値: F/3.2 , シャッタースピード: 1/100秒 , ISO感度: ISO 250
前ボケの柔らかさについてはあまり気にしないタイプですが、一応こんな感じに写ります。


というわけで、今回は「SIGMA APO 70-200mm F2.8 EX DG OS HSM」のAF性能、手ブレ補正機能、ボケ味についてチェックしました。また次回のレビューに続きます。

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