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SIGMA 24-70mm F2.8 IF EX DG HSMレビュー4-いろいろ使ってみて-

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2011年01月24日 カテゴリ:カメラ・写真
SIGMA 24-70mm F2.8 IF EX DG HSMレビュー1レビュー2レビュー3からの続きです。シグマの最新フルサイズ向け大口径標準ズーム「24-70mm F2.8 IF EX DG HSM」を持って、とある島までテスト撮影しに行ってきました。


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ゴースト・フレア耐性

「24-70mm F2.8 IF EX DG HSM」は最新のズームレンズということで、ゴースト・フレア耐性をテストしてみました。

まずは、フレーム内に太陽を入れた意地悪な条件での撮影から。

焦点距離: 24mm , 絞り値: F8 , シャッタースピード: 1/500秒 , ISO感度: ISO 200

続いて、こちらのシーン。

焦点距離: 32mm , 絞り値: F4 , シャッタースピード: 1/800秒 , ISO感度: ISO 200

上の写真はゴーストとフレアの発生、下の写真はフレアが発生しています。古いレンズのように画面全体が白くなってしまうようなことはなく、ゴースト・フレア耐性はまずまずといったところでしょうか。上の写真のように、太陽など強い光源が直接入るようなシーンでなければ、絞った場合は常にコントラストが高く、色乗りの良い写りになりました。この辺りは古いレンズの写りとは全然違います。

ボケ味

続いてボケ味をチェックしてみました。

焦点距離: 70mm , 絞り値: F3.5 , シャッタースピード: 1/320秒 , ISO感度: ISO 200

続いてこちら。

焦点距離: 56mm , 絞り値: F4.0 , シャッタースピード: 1/250秒 , ISO感度: ISO 200

とろけるようなボケ味ではありません。細かくチェックするなら、点光源の丸いボケの中に渦があるのも、気になる人は気になるかもしれません。また下の写真で顕著ですが、二線ボケもかなり強烈に出ています。個人的には、このレンズのボケ味はあまり好きではありませんでした。

広角端の周辺光量落ち、四隅の流れ

広角端の周辺光量落ちや四隅の流れがどれくらいなのか、実写で試してみました。

焦点距離: 24mm , 絞り値: F8 , シャッタースピード: 1/1250秒 , ISO感度: ISO 200

F8まで絞っても意外と周辺光量落ちは大きいように感じました。まぁこれくらいなら撮影後の補正で何とでもなるレベルだと思います。それよりも、極四隅での急激な解像の悪化が気になりました。右下隅を見てもらえればわかりますが、隅で急激に解像が悪くなっています。もう少し四隅まで安定して解像してくれないと、広角端での風景撮影には嬉しくないかなと思いました。

参考までに、下に「TAMRON SP AF28-75 F2.8」の広角端で撮影した写真を置いておきます(こちらのレンズの広角端は28mmですが)。こちらは周辺で急激に流れるようなことはなく、四隅まで安定して解像してくれて使いやすいレンズです。

レンズ:TAMRON 28-75mm F2.8 , 焦点距離: 28mm , 絞り値: F8 , シャッタースピード: 1/320秒 , ISO感度: ISO 200

AF性能

SIGMA 24-70mm F2.8 IF EX DG HSMレビュー2-イベント試写編-」にも載せた、室内での紗々さん撮影は大変でした。
ピントは迷うし、後ピンで…。


続いて、「はじめて猫カフェに行ってきた」のネコの写真(リンク先記事内1枚目と2枚目と最後の写真がsigma24-70mmの写真です。他はニコンのレンズ)。あまり明るくない猫カフェの室内では、猫の動きにAFが全く対応できませんでした。AFは迷うし、AF速度自体もあまり速くなくて…。結局イライラして、下の写真はMFで撮影しました。


室内ではピントがなかなか合わない、絞らないと解像しない、絞ると感度が高くなって写りが悪くなる…といった条件に心が折れて、せっかく24-70mmを持っていったのに、猫カフェでは違うレンズばかり使って撮影しました。

家に帰ってから、室内で24-70mm望遠端のAF精度をチェックしてみました。その結果、毎回AFが合焦するたびに、ピント位置が違うという結果になりました…。前ピンだったり、後ピンだったり、まともにピントが合いません。一番AF精度の高い中央にフォーカスを合わせてもダメでした。これだけ精度の低いAFレンズというのも珍しいです。また、超音波モーターのHSMは無音ですが、最後のピント調整時にレンズがカタカタと動いていて、その音も撮影時に不安にさせてくれます。恐らく望遠端では、球面収差でまともに解像できていなくて、ピント位置が検出できないのだろうと思います。F2.8通しのズームレンズでありながら、望遠端では絞っての撮影が基本となりそうです。


それで、AF性能は全くダメなのかと思って、晴れの日に屋外でも撮影してみました。室内と違って、明るい屋外ではAFの迷いは見受けられませんでした(もちろん解像させるために絞って撮影し、ピント誤差の影響が出ないようにも撮影していますが…)。

焦点距離: 70mm , 絞り値: F5.6 , シャッタースピード: 1/1250秒 , ISO感度: ISO 200

いろいろ使ってみてのまとめ

24-70mm F2.8 IF EX DG HSM」を借りていろいろ撮影してみました。自分の結論としては、「このレンズを買わなくて良かった」と思いました。フルサイズ用標準ズームとして、このレンズを検討したこともあったのですが、9万円出して買わなくて正解だったな、と。確かに新しいだけあってコーティングは進化しているし、絞った時のヌケやコントラスト、ピント面のキレは素晴らしかったです。特にピント面のキレは、このクラスのズームレンズで最高性能だと思います。ただ、「絞らないと写らない」というのは自分にとっての大口径標準ズームに求めている性能ではなく、しかもボケ味も好みに合うものではありませんでした。望遠端のAF性能にも難があり、使っていて楽しくないレンズでした。他のレンズでは全く起きないエラーが発生して、肝心なときにシャッターを切れないという場面もあったりしました。

個人的な思いとしては、まだ2009年に発売されたばかりの新レンズではありますが、早くも後継レンズを望んでしまいます。絞らないと写らないのであれば、手ブレ補正は必須です。今回のレンズの像平坦性や周辺減光を考えると、コンパクトさを優先してレンズ全長を短くするのではなく、テレセントリック性を確保するために、むしろレンズ全長を長くしないとダメなような気がしました。それから、開放画質のシャープさ、ボケ味のなめらかさも追求してもらいたいです。もちろんAF精度も。

と、改善要望点があまりにも多く、自分にはシグマの大口径標準ズームレンズは合っていないのかもと思い始めました。最近のシグマのレンズでは、50mm、85mm、50-500mmはどれも素晴らしかったのですが、残念ながらこの24-70mmは好みには合いませんでした。


借りたレンズをここまで酷評するのは正直辛いですが、ウソを書くわけにもいきません。今まで通り、自分の感じた素直なレビューを書かせていただきました。


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