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Adobe AIRのアプリケーション募集開始

2008年02月07日 プログラミングTIPS
Adobe AIRのアプリケーション募集が始まっています。
Adobe Developer Connection」の「Adobe - AIRギャラリー」にてAIRアプリの投稿方法が掲載されています。
Adobe - AIRギャラリー

AIRはまだベータ版のbeta3のままで、いつごろAIR1.0が公開されるのか気になっています。募集は正式版公開後でも良いような気もするのですが、正式版公開が近いのか、難航しているのか、どちらなんでしょうね。今まで、バージョンが上がるたびに大きく仕様が変わったりもしているので、そろそろ固めてもらいたいところです。

ここでは、正式版公開の前に、もう一度Adobe AIRの魅力を掲載しておきます。

1. Adobe AIRとは

Adobe AIRとは、アドビ システムズが開発中のアプリケーション実行環境Adobe Integrated Runtimeのことです。
「AIR」の中に、「Adobe」を含んでいるため、「Adobe AIR」と表現すると「Adobe Adobe Integrated Runtime」となり、Adobeが重複することになります。

「AIR」だけでは、Googleなどでも検索しにくく、コードネーム「Apollo」の方がインパクトもあったような気がします。おそらく、リッチインターネットアプリケーション「RIA」を逆さまにすると「AIR」になるので、この辺を意識しているのではないかと思います。

2. AIRを一言で言うと

俺のターン麻生千晶ブログで有名な栗先生から、
「AIR って一言で言うとなんですか?」
と聞かれて、答えに窮しつつもAIRについて説明したら…
「なるほど!なんとなくイメージつきました。Adobe のデスクトップ進出なんですね」
と答えが返ってきたことがあります。

Adobe のデスクトップ進出」、これはわかりやすい表現で、Flash、ActionScript、Flex、PDFなどのAdobe技術を用いてクロスプラットフォームのデスクトップアプリケーションが開発・配布できることを表現できています。
Adobe AIRはランタイムの一種で、まだまだ知名度も低い状態ですが、正式版公開後にはAIRアプリケーションが増えていくのではないかと思います。

3. クロスプラットフォーム

Adobe AIRの一番の魅力は、「クロスプラットフォーム」であるということです。
AIRアプリケーションであれば、Windows用、Mac用、Linux用に分けて考える必要がありません。どのプラットフォーム向けに開発するのか、いちいち手間をかけていては大変です。クロスプラットフォームのAIRでは、AIRランタイムがインストールされているマシンで、同じように動作させることができます。ランタイム自体もアプリケーションに同梱してインターネット上で配信できるため、ユーザー側も簡単にAIRアプリケーションをインストールできます。今後、AIRがケータイにも対応してきたら、もっともっと便利になっていきます。

4. 既存のWeb技術を応用できる

二番目の魅力は、「既存のWeb技術を応用できる」ということです。
Flash、ActionScript、Flex、HTML、Ajaxなどの既存のWeb技術は、そのまま流用できます。新しいプラットフォームが誕生するからと言って、また新たに技術を習得し直す必要があったりすれば全く魅力のないプラットフォームになってしまいますが、AIRではそんなことはありません。今使っている技術、今使われている技術をそのまま応用して、AIRアプリケーションとして配布することができます。しかも、それらの機能にプラスして、Webkit、PDF、SQLiteなどの機能も利用することができます。

5. ネット上のファイルにもローカルのファイルにもアクセスできる

三番目の魅力は、「ネット上のファイルにもローカルのファイルにもアクセスできる」ということです。
AIR(Adobe Integrated Runtime)はWeb技術を応用しながら、デスクトップアプリケーションとして動作します。RIA(Rich Internet Application)をデスクトップで動かせるわけです。通常Webアプリケーションで犠牲になっている、ローカルファイル保存やドラッグ・アンド・ドロップやダブルクリックなどが利用できるようになり、クロスドメイン制約などもありません。開発者の意図した通りの表現力を発揮できる環境が揃っています。AIRアプリケーションは、デスクトップアプリケーションならではの動作が可能になっています。

6. 今からAIR開発を学ぶには?

Adobe AIRについて学びたいときは、以下の書籍が参考になります。
Adobe AIRプログラミング入門 Adobe AIRプログラミングガイド Adobe Flex 2プロフェッショナルガイド

7. AIRアプリケーションが完成したら?

2008年3月31日まで、
Adobe - AIRギャラリー
にてAIRアプリケーションが募集されていますので、ぜひ応募してみてください。